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魔法少女が迷惑
さて現在、謎の魔法少女が何やら謎の魔法を使わんとしているのであるが……。
とりあえず頭をはたいてやった。
「いったぁ! 何するんですかぁ!」
「それはこっちのセリフだ!」
まあ何て言うのかな……部屋の床がな……。
「……魔法陣ってのは油性ペンで直書きするものなのか?」
何ということでしょう。味気なかったフローリングの床一面に大きな魔法陣が。
……確実に敷金返ってこねえな。
「とりあえず帰れ」
「何言ってるんですか! 困った人をお助けするのが私の役目ですよ!」
「あーはいはいわかったわかった。お前が来て困っているから早くお前は帰れ」
「ちょっと! せめて今描いたこれだけでも! 大丈夫、使えば消えますから!」
使えば消えると言う言葉に乗せられて了承したが、そもそもどういう魔法なのか聞いていない。
「で、どんな魔法なんだ?」
「イカをね、召喚するの」
……は?
「だからね、イカを、召喚するの。凄いのよ! 鬼のようにスミを吐くの!」
……一体、こいつは俺が何に困ってると思ってるんだ?
あ、聞いてるヒマねえや。
もう頭が出てる。