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海のように深く  作者: 心雨
第12章
88/88

すべては終わりました

2025年、新しい一年が始まりました。カナダの従弟翔はまた連絡が来ました。彼は新年からシンガポールに転勤になり、シンガポールに遊びに来ないかと聞かれました。静香自身はそれほどシンガポールには行きたくないですが、でも亮は行けたらいいですよねと考えました。

結局、旧正月の前、伯母に呼ばれで彼女はシンガポールに飛びました。最初はタイのバンコクのスワンナプーム空港で伯母夫婦と翔と待ち合わせして、タイで家族4人は1週間旅行した後、また静香は皆とシンガポールに行って、さらに1週間滞在しました。

翔はすでにシンガポールで2LDKのマンションを借りて、自分の両親と長く住むつもりでした。静香は行くと、少しは窮屈になったが、でも4人で生活するには何も問題はありませんでした。

それで、静香はまたシンガポールの各所に遊びに行きました。シンガポールは日本と似ていて、とても清潔で秩序良好でした。熱帯にいるので、熱帯の植物などのガーデンも一回は見たほうがいいです。でもそれ以外、静香はただ亮が来る前の下見のつもりでした。日本に帰る前に、彼女は翔に尋ねました「あとで亮もこっちに来させたいですが、大丈夫ですか?」

「大丈夫ですよ」翔はすぐ言いました、彼も亮の病気が静香から聞きました、旅行はうつ病の回復にいいと考えていました「部屋も大きいし、両親もじきカナダに戻るので、5月に来れば大丈夫ですよ」

「ありがとう」静香は嬉しく言いました。


翔の言われた通り、5月に亮はシンガポールに行きました。翔はもちろん大歓迎しました。翔も浩と同じく、時々休みの時に亮と外に出かけました。また、シンガポールには海鮮料理はとても有名ですので、翔はいくつの有名なレストランにも亮を連れて行きました。シンガポール以外、亮はまだ一人でマレーシアにも旅行に行きました。

亮はシンガポールとマレーシアでやく1か月間に滞在しました。翔の歓待で、亮はさらに調子が良くなり、顔の表情も柔らかくなりました。また翔もたくさんの写真を撮ってくれました。亮の笑顔を見ると、静香はようやく亮が回復したと確信しました。


6月9日、亮はシンガポールから戻る日でした。でも、静香は仕事で空港には迎えに行けませんでした。今日、亮は帰ります、これは単純に日本に帰るだけではなく、亮は普通な生活に帰るのも意味していました。5年の年月が過ぎて、どれぐらい頑張りましたか、気が遠くなるような努力して、ようやく亮が回復していく、その時、静香は自分が泣くかと思いますが、でも何故かどうしても涙が出てこなくて、ただ胸の中に何か塞がっていました。洪水のような気持ちが溢れ出たいですが、でも結局、静香はただただ疲れたと呟きました。

それで、彼女は高橋先生に最後の挨拶を出しました。

「高橋先生

今日、私は亮がシンガポールからの帰りを待っています。5月5日に亮はシンガポールとマレーシアに行って、今日は日本に戻ります。

亮は完全に回復して、私達の平和な日常が戻りました。先生に多大な迷惑をかけてしまって大変すみませんでした。

亮のうつ病で、私も精神的な不安定になり、いろいろな無理な要求を先生に求めていて、今考えると恥ずかしいです。私は先生に自分のすべての不安、絶望、苦しみをぶつかり、先生はただ聞いてくださり、どれぐらい私を救えたか、これは私が最後まで闘える力になりました。今はすべてが終わりました。私と亮は生き残れました。

もうどんなことがあっても、私は絶対めげません。今回のメールは多分私からの最後のメールと思います。でも、先生も喜んでください、先生の優しさで、二人は救われました。

私と亮は平和な日常に戻りました。ありがとうございました」

高橋先生のメールはすぐ来ました。

「陳様

お久しぶりです。皆様お元気そうで何よりです。

お母様の多大なる忍耐と思いやりが、現在のお幸せな状況に繋がったと思っています。

今後もお母様が亮君の最大の理解者であり続け、ご家族皆さまが楽しく過ごされますよう、お祈り申し上げます」


すべてが終わりました。静香は心の中に自分に言いました。自分と高橋先生の縁はもう終わりました。でも、静香は悲しくないです、すべての出会いは、本来の自分に帰るための、聖なる道しるべです。縁は終わりましたが、自分への道がまだ始めたばかりです。これから、自分はさらにこの曲がりくねる人生の道を力いっぱい進めて行きたいです。どんな時も希望を捨てず、絶対にあきらめません。

デスク上の電話が鳴りました、静香は受話器を取ると、「先生、二人患者の処方をお願いします」と看護婦の声が聞こえました。

「うん、すぐ行く」静香は答えました。彼女はゆっくりパソコンを閉じて、ドアを開けて、軽快な足取りで透析室に行きました。彼女の顔はどこかすっきりした表情でした。


                      完

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