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新浜だより 行徳新聞掲載再録  作者: 蓮尾純子(はすおすみこ)
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目下順調 新しい池  1987年10月23日号掲載

新浜だより(行徳新聞再録) 1987年10月23日号掲載


   目下順調 新しい池


 9月21日夜のこと、いつものように新しい池の水質チェックのための採水に出かけた。保護区内に8月28日に完成した新しい池、二面あわせて8700㎡。同30日から丸浜川の水をポンプで汲みこんでいるが、どちらにもひととおり水がまわり、どうやら池らしく見えるようになった。

 土手を歩いて行くと、セイタカシギのしつこい警戒声がひびいた。9月15日頃から毎日必ず見られており、よほどこの新しい池が気に入っているらしい。ピピピ、チリチリチリとシギの声がして、何羽もの小型のシギが飛び立って行った。ねぐらとして入っていたのだろうか。

 いつもの測点で次々に水をとり、自宅に戻って、さて測定にかかろうとビンをならべてみたところで、心底びっくりしてしまった。丸浜川からポンプアップしたばかりのパイプの筒口のところからすぐ外、30m地点、90m地点、120m地点、180m地点、250m地点というように、距離が離れるにつれて水の色がはっきり変わり、末端部ではほとんど完全に透明になるということは、これまでいつも観察されていた。それとともに、水の汚れも減少して行く。ことにリン酸の減少は著しく、ただ浅い池に汚水を流し込み、微生物のはたらきにゆだねるだけで、水が相当きれいになることははっきりしてきていた。

 びっくりしたのはそのことではない。30m地点で採取したビンの中に、ユスリカ、ミギワバエの脱皮殻が多数、シオカラトンボと思われる小さなヤゴのぬけがらが2つ、それに生きたミジンコがどっさりと、イトトンボ類の小さなヤゴが数匹入っていたのだ。表面に浮いたユレモ(汚い水の表面に浮きカスのように漂っている藍藻類)をおしやって、すぐ下の水をくんだだけ。採水した時は暗かったので何も気付かなかった。

 池ができてから1か月もたっていない。水がたまってからやっと二〇日たつかたたないか。なのに、水生昆虫がもう定着してくれた。セイタカシギやコウモリがしきりに餌を漁っていたのは、こうした虫たちが目当てだったのだろう。おまけに水生昆虫たちは、水の中の汚濁物質を消化して水の浄化に役立ったあとで、空中に飛び立つか、鳥たちの餌となり、水の汚れを水中から持ちだしてくれるのだ。

 新しい池、スタート快調。水鳥誘致と水質浄化と、どちらにもしっかり役立ちそう。


 ほとんど週末ごとに池の改良作業をやっています。畔をつくったり、みぞを切ったり、大型の泥んこ遊びという雰囲気もあるとか。特に第4日曜は調査と並行してやっていますので、興味のある方はぜひどうぞ。

註;2019年現在では、毎月第4土曜日を「ボランティア・デー」として、13時からその時々に必要な作業をやっています。




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