梅が咲いて 1987年3月6日号掲載
新浜だより(行徳新聞再録) 1987年3月6日号掲載
梅が咲いて
三寒四温というけれど、今週の天気はめっちゃくちゃ。日曜には冷たい雨が朝まで続いたと思えば、午後からは暖かなぽかぽか陽気。火曜の朝は深い霧、夕方から強い南風が吹き荒れた。南風は朝まで衰えを見せず、菅野から浦安まで自転車通学の川上君が向かい風でさぞ大変だろうと同上している折も折、昼前ごろに風がまた北に変わり、夕方まで続いたものだ。行きも帰りも風速10~15mの向かい風なんて、何ともはや。
まぶしい陽光で明けた木曜の昼すぎには雪がちらつき、夜は水たまりに氷が張った。青空と、前線通過にともなう黒雲がめまぐるしく出たりひっこんだり。あと足りないのは雷に夕立くらいではないか。
生きものたちはしっかりと春に向けて行動を開始している。2月23日に塩浜団地の横を自転車で走っていたら、風に乗って沈丁花の香りが漂ってきた。同じ日の夕方、アブラコウモリ初認。水面すれすれに飛んで、何度も水を呑んでいた。日だまりではオオイヌノフグリやセイヨウタンポポばかりか、ホトケノザ、ヒメオドリコソウまで花をつけている。例年三月中旬すぎに咲く庭の紅梅がもう満開で、ニワトコの丸いこぶしのような芽もとうにほどけ、植物の様子はまるで四月初めのようだ。
カモたちがさっさと姿を消した水面は、がらんとしてさみしい。スズガモは海浜公園沖でのんびりと過ごしているのだろう。他のカモたちが多い時にはどこかに消えているコガモとカルガモが、この時とばかりに目につく。それでも丹念に望遠鏡をのぞくと三〇種余りが見つかるし、餌場に群れるセグロカモメとゴイサギはなかなかきれいだし、おまけに求愛やなわばり形成の動作も面白くて、ゆっくり観察する時間の余裕がないのがうらめしい。
22日からうなぎ養殖用水車「せせらぎⅡ号」「せせらぎⅢ号」が動きはじめた。水中の酸素量の増加は予想通りだが、底の泥の中に含まれる有機物の汚れや硫化水素の量が、水車のきわに限っては減少の傾向を見せている。まる5日にしてはちょっとよすぎるデータなので、本当はマユにツバをつけるべきだけれど、寒風の中で3時間もボートに乗ったかいがあった。おかげでどうも風邪をひいたらしい。来月の調査が全部逆の結果にならなければよいのだが。




