44 僕と嫌がらせと決意
貯めてた分はこれで終わりなので次の更新が不定期になるかもしれませんがーーーなるべく頑張って続き書きます。
「・・・・・これは一体」
翌日ーーー瑠璃さんと本日も仲良く登校してから僕は自分の机の惨状に驚いてしまっていた。
前に手紙が置かれていた時から想定してなかったわけではないけど・・・僕の机には大量の落書きと机に残していた教科書類の悲惨な状況ーーーまあ、あんまり使わない家庭科とかの教科書だけだからあまり実害はないがーーーになっており、思わず唖然としてしまう。
クラスメイトに聞いてみても今朝になって登校してからこうなってたらしいことしかわからなかった。
多分このクラスの人間ではないだろう。このクラスの皆はこんなことをすれば瑠璃さんが黙ってないことを知ってるからこんな幼稚な真似はしないだろうし・・・そうなるとここ最近になって増えてきた瑠璃さん目当ての男連中の仕業だろうと検討をつける。
にしても・・・
「ハデにやったものだな・・・」
こんなことをするくらいに嫉妬に狂うってどんだけヤバい奴なのか正直ゾッとするが・・・僕はとりあえず机を綺麗に拭いてから教科書類をしまう。ーーーと、破かれていない教科書の間からここ最近見慣れた手紙が出てきた。
中をあけてみて・・・ため息をつく。
内容はこうだ。『本日の昼休み校舎裏で待つ。一人で来い』・・・だそうだ。
確実に複数で脅しに来そうな感じがする罠っぽい内容だが・・・行かないわけにもいくまい。
とはいえ瑠璃さんとお昼食べる約束はいつも通りあるから瑠璃に知られる前に決着をつけないとな・・・
そう思って僕は片付けてから授業を受けべく頭を切り替えた。
そしてあっという間に昼休み・・・瑠璃さんに若干遅れるとLINEをして僕は校舎裏に来ていた。
予想通りそこには何やら柄の悪い男子生徒が何名かおりーーー当然のように武装していて、僕が近づくと全員で僕を過去って回りから見えないようにした。
そんな中でリーダーらしき男が僕の襟をつかんで凄んできた。
「おい・・・テメェ今すぐ雲雀瑠璃と別れろ。さもないと・・・」
「お断りします」
間髪いれずにそう答えるとドス!と腹部に一撃もらって息が詰まる。男は痛みに顔を歪める僕を見て言った。
「別れろよ。お前なんかに雲雀瑠璃が釣り合うと思ってんのか?」
「・・・・・・」
「わかってんだろ?お前は雲雀瑠璃には似合わねぇ。あれは俺らにこそふさわしいーーー」
ペッと男が言い切る前に僕は唾を飛ばして言った。
「瑠璃さんをもの扱いするな!」
別に僕のことは何を言われても構わない。確かに僕は全部が普通で瑠璃さんには釣り会わないかもしれない。でも、それでも、こんな奴らに瑠璃さんを渡すのは許せない。
男は僕の予想外の反応に唖然としてから思いっきり地面に僕を叩きつけた。
「がっ!」
背中を打った・・・痛い・・・
そのまま何度か蹴られて僕の身体は徐々にボロボロになっていく。しばらく蹴られてから男はもう一度僕の頭を掴むと最後通告のように言った。
「これが最後の忠告だ・・・雲雀瑠璃から手を引け」
それに対しては僕は・・・荒く息をしてから言ってやった。
「断・・・わる!」
ここまでして引き下がらない僕に男は一瞬眉を寄せてから拳を振り上げて僕の顔面にーーー
「ぐあっ!」
ーーー当たる前に何やら横から飛んできた野球ボールに頭を打たれて踞る。
「ねぇ・・・貴方たち私のタツに何をしてるの?」
それは僕の聞きなれた大好きな人の声ーーーここからだと見えないがきっとこの向こうにはーーー
「もう一度聞くわね。あなたたちは私のタツに何をしているのかしら?」
そう冷たく聞く彼女に男連中のうちの一人が果敢にも言った。
「お、俺たちは雲雀さんのことを思って・・・」
「気安く名前で呼ばないでくれる?それに私のためですって?・・・大きなお世話よ。そんな下らない理由で私のタツにちょっかい出したんならーーー」
ぱちんと指を鳴らす彼女ーーーすると男達は狼狽えたような声を出した。
「そ、そんな・・・こいつらはまさか・・・」
見えないが状況はわかる。きっと今この周りを囲むくらいの人数の烈兎隊のメンバーがそこにいるはずだ。
「貴方たちを楽には許さないーーーみんなヤっていいよ」
冷たくそう言ってから周りの男達はすぐに消えて変わりに僕の顔を覆うように抱き締めてくる柔らかな感触ーーー
「瑠璃さん・・・」
「タツ・・・ごめんね。私のせいで酷い目あわせて、私・・・」
涙声でそういう瑠璃さん・・・僕はそんな瑠璃さんになんて言えばいいか少し迷ってからーーー素直な気持ちで言った。
「好きだよ瑠璃さん」
「タツ・・・」
「前に言ったでしょ。何があっても瑠璃さんの隣にいるって・・・だから謝らないで。僕は好きで瑠璃さんの隣にいるんだか」
「でも・・・」
「それにこうしてまた助けてくれた・・・本当に嬉しかったよ。だから・・・ありがとう瑠璃さん。それと・・・ご飯遅れてごめんね」
そう言うと瑠璃さんは嬉しそうに涙を流しながら僕を強く抱き締めた。
そんな姿を見てーーーまた泣かせてしまったことに後悔を抱きながらも僕は瑠璃さんのことが心底好きなんだと改めて認識させられたのだった。




