帰ってきた二人
半年前から私はは読書にはまっている。
王家が運営している超巨大な図書館に入り浸っているのだ。
ただ一度読んだ本は大体の内容を覚えてしまうためもう一度読んで楽しむと言うことができないのはちょっと悲しい。
まぁそんなことを半年も毎日繰り返していたら読む本も無くなってきますよ。
あと残っているのは司書さんに読むことを止められた官能小説の本と禁書庫の中にあるものだけだ。
でもね、普通にヤバイ本がけっこうあったよ?
『たのしい暗殺 初心者編』って何?!
『これであなたも毒薬マイスター!』これも一般人に見せちゃダメなやつだよね?!
『死霊魔法で友達を作ろう!』……アンデットが友達ですか……
これ普通に内容もガチなやつだったし。
まぁとりあえず私はほとんどの本を読みおそらくこの国一の知識人になったはず!
……言い過ぎました。7歳児では一番の知識人になったはずです。
世界の歴史もこの国の歴史もちゃんと勉強した。
ただ空白の時間が所々にあったのが気になる。
そんなに勉強をしたけど未だにママもお父さんも帰ってこない。
もうお父さんなんて嫌いだ。大っ嫌いだ!
ママは…ママも嫌い。
もうお父さんもママも知らない!
私は魔力のコントロールを頑張る。
こう言う時は他のことに集中するに限る。
ガチャと玄関が開く音がした。
私はトレーニングをやめすぐにおばあちゃんを迎えにいく。
「おばあちゃん!お帰り!」
「ただいま、ライカちゃん。でも私そんなに老けたかしら?」
「そんなわけないだろ?ソニアはいつも綺麗だよ」
「まぁレインったら……でも今日もダメよ。この子の世話をしないといけないから」
……ママとお父さんだった。
どう反応したらいいのかわからない。
ママともお父さんとも呼びづらい…
私はいつのまにかママとお父さんの間に無意識のうちに距離を作っていたらしい。
「レインさん。ソニアさん。お帰りなさい」
私は名前で呼ぶことにした。
まだこれなら許容範囲内のはず。
するとレインさんが持っていた高そうな壺がカシャンといい音を鳴らしながら割れた。
まさか壺を握力で割るとは思わなかった。
「ふんっ。自業自得じゃ」
「おばあちゃん!」
「ふふふ、ライカは可愛いの。ほらお土産の本じゃ」
「ありがとう!おばあちゃん!」
やった!新しい本だ!
しかもこんなにたくさん!
ええっと内容は……
『かくれんぼマスター 中級編』
『かくれんぼマスター 上級編』
『かくれんぼマスター 奥義編』
『たのしい暗殺 中級編』
『たのしい暗殺 上級編』
『たのしい暗殺 奥義編』
『気づかれない片付け術 技の書』
『気づかれない片付け術 力の書』
『気づかれない片付け術 奥義の書』
『笑顔の尋問 中級編』
『笑顔の尋問 上級編』
『笑顔の尋問 奥義編』
『レッツサバイバル 中級』
『レッツサバイバル 上級』
『レッツサバイバル 奥義』
ファッ?!
『かくれんぼマスター』と『レッツサバイバル』以外はヤバそうな香りが……
「どうじゃ?それ禁書庫の中に入ってるやつと一緒のものじゃ。面白そうじゃろ?」
『かくれんぼマスター』と『レッツサバイバル』もダメだったか……
でもおばあちゃんの屈託のない笑顔を見て私はお礼を言わないようなひどい7歳児ではない!
お礼がちゃんと言える7歳児なのだ!
「「何持ってきてるんだ、あんた!」」
「ありがとう!おばあちゃん!」




