12 〜ただ武器を作るだけ〜
フェル達と再開してから三日間
私はずっと鉄鉱石を集めていた
理由は簡単。
「そろそろ私の武器作ろうと思うから邪魔しないでね。」
「了解!」
「了解ー」
「承知しました。オムレツです」
てな訳で十分な量の鉄鉱石が集まったのでいよいよ久し振りに武器を作りますか!
あ、設備作ってなかった
それからガンテツさんからの贈り物である本格(神様仕様)鍛冶キットを設置してあとは周りが燃えないように…だいたい10万度まで耐えれるようにして鍛冶開始!
鉱物の精錬はめんどくさいので元素魔法で終わらせます。
今は鉄を使ってるので元素魔法で炭素量を調節します。
あれ?鍛冶キットいらなくない…?
次は鍛造の作業に入ります。
鉄を叩くだけなのでまぁ特に何かあるわけじゃないですね。
この叩く作業に関してはベテランの技が必要なはずなんですが、こう…なんていうか勝手に体が動いたり判断する感じ?
やっぱ神様の下での修行は一味違うんだね。
で水を使うのがめんどくさいので一気に氷結魔法で冷やす。
これもほぼ無意識。
なんか冷やした方がいいなぁって思った通りにやってるだけだから詳しいことはよくわからない。
全部ガンテツさんに教えてもらった通りに動くだけ。
その間私が考えてることといえば
熱いなぁ
いい感じになれー
こんな感じ、つまりほぼ無心です!
はいそんな感じで腕試しに作った剣完成!
早速鑑定してみよう!
鋼の名剣 [銘をつけてください]
耐久性B+ 切れ味B+ 貫通性B+
魔法耐性B+ マナ伝導率B+
備考 鉄による限界を目指した名剣
鉄で出来た剣の最高峰
うん訛ってないみたいだ。
銘をつけてください…か
めんどくさいので[0号]と名付けた
次は私が生涯使うつもりの刀を作ろう!
「うわっ熱いですね。主人様少し用事があるので昼食が用意できません。用事を済ませ次第戻るのでそれまでおやつを食べてお待ちください。」
フェル達は何か用事があるらしく出かけていった
おかしーおかしー…今ここでお菓子を食べたら、武器を作るのがめんどくさいと思うようになる気がする!
私は鍛冶場に戻りどんな刀にするか考える。
材料は…レアもの全部入れるか
量も結構あるし
じゃあ実験開始!
の前にどんな性質を持ってるか確認してから混ぜよう
混ぜない選択肢はない。
だって伝説の金属だよ!
混ぜたら最強の金属に決まってる!
まずアダマンタイト
触ったり叩いたりマナを流してみたり魔法をぶつけてみた結果わかったこと
まず硬いです。それに加えてそれなりの粘り強さ。そして黒いです。あと魔法にはそれなりの強さです。でもマナがすごい流れにくい…
次オリハルコン
白いです。それなりに硬いです。すごい粘り強いです魔法にはそれなりに強いです。マナはそれなりに流れます。正直オリハルコンだけでいい武器が作れそう。
でも混ぜるよ。
ヒヒイロカネはなんかショボかった
色は緋色。名前のまんま。硬さは鉄と同じくらい。ちなみにアダマンタイトはダイヤモンドの10倍オリハルコンは5倍硬い。粘り強さは普通。魔法にはすごい強いけどマナもそれなりにしか流れなかった。なぜか入れたマナの量より出てくるマナの量の方が多かったけど
なんで伝説の金属になったのか不思議
ミスリルもそんな感じで
こちらは柔らかくあまり粘り強くなく魔法にもそれほど強くないけど恐ろしいほど魔力の通りが良かった。
とりあえずアダマンタイトとオリハルコンのみで作成
神刀 [銘をつけてください]
耐久性S 切れ味S 貫通性S
魔法耐性A− マナ伝導率B
備考 伝説の金属で作られた神剣
マナが使えないパワーファイター向け
うーん、これじゃない感
やっぱ全部混ぜちゃえ
ちょっとのマナと神気を添えて
神刀 [銘をつけてください]
耐久性∞ 切れ味EX 貫通性EX
魔法耐性EX マナ伝導性 EX
備考 四種の伝説の金属が使われて鍛え上げられた大業物。ヒヒイロカネの合金にした時のマナブースターという特徴とミスリルの伝導性が相まって流したマナが増幅される。自動修復機能つき。
うん。いい感じだね。
ってやばいな…なんかオーラ的なものが出てるよ。
これじゃ街中で持ち歩けないよ。
なのに調子に乗って同じ性能の脇差を作ってしまった。学習しろよ!私。
80センチくらいの刀には…そうだなカミカゼでどうかな
50センチくらいの脇差にはカクレバという名前を名付けた
漢字で書くと神風と隠刃だ
どうだろう。フェル達にはカッコいいと言ってもらえるかな?
でもオーラが出てるの
……戦闘の時に出せばいいよね
アイテムボックスにボッシュート
やっぱ全部の伝説の金属使っちゃダメだね
で普通の鉄にバレない程度のミスリルとオリハルコンを加えた武器達がこちら
1号 (刀)
能力値オールS-
備考 聖剣レベル
超高周波ブレード
2号 (脇差)
能力値オールS-
備考 聖剣レベル
超高周波ブレード
3号 (槍)
切れ味以外S
切れ味C
備考 投げても返ってくる
こんな感じでいいかな。
あとちょっとした機能をお遊びでつけてみた。
超高周波ブレードっていう機能。
本当に切れるのかな?
ま、そんなことはどうでもいいや。
普通の剣がよくわからないけど多分0号あたりの性能のはずだから、この武器なら結構良い武器って印象で終わるだろう。
鞘に入れておけばバレないし。
鍛冶場キットを全部アイテムボックスの中に入れて鍛冶場を解体する。
あぁ涼しい
そして暗い。
徒歩30で帰宅。「ただいまー」
頰にに浅い切り傷を付けたフェルが出迎えてくれた。
「夕食出来てます。食べますか?」
うっ、どうやら昼ごはんを急いで作っていたようだ
「食べます。昼食はごめんなさい…」
「良いんですよ」
なんかこのままではいけないような気がしたのでフェルに0号を渡す。
「こ、これは…」
「私が作ったの。あげる。」
「うううおおおおおお、私は今猛烈に感動しておりますぅぅぅ」
フェルはドアから出たあと元の姿に戻って剣を咥えたままどこかに走り去っていった…
ドアから視線を戻すとレイさんが右腕の浅い切り傷を見せつけてくるし、ミーシャが…なんで胸張ってるの?ない胸張ってもしょうがないよ?その胸を見せて何を伝えたいの?
「今主人私の胸ないって思ったでしょ」
「いいえ?」
「なんで疑問系なのぉお!主人も鏡見ると良いよ!」
そういえば鏡ないな…というか自分の姿をはっきり見たことがない気が…
すごい気になる
早速鏡を
出来たものがこちらになります。
誰も鏡作りなんて知りたくないでしょ?
銀鏡反応とだけ言っておこう。
ここ、テストに出ます。
くだらない脳内コントを終え出来上がった鏡で自分の姿を見る
赤い吸い込まれそうな大きな瞳
すっと通った鼻筋
…
…
語彙力が足りない。
「ただ将来美人になるなぁと」
「顔じゃないにゃぁぁあああ」
「じゃどこ?」
「ぬぅうう、胸!」
叫ぶ必要性を問いたい
うん、ないね
「5歳児だからね」
「うにゃぁああ!」
注意!ミーシャは大人です。あと身長がおそらく150ありません。胸もまな板、いや絶壁レベルだ。
「で私たちにはなんかにゃいのか?」
「え?」
「ドラゴンステーキにゃ!」
ミーシャが机の上のステーキを指差す
ドラゴンの中だったんだ…つまりドラゴンを倒したことを褒めて欲しいと。そういうわけなんですね。
「聖水撒くのが大変だったんだよな」
聖水?なんの話だ?
「レイさん。聖水って何?」
「そこの湖の水ですね」
ん?美味しいとは思ってたけどね。
まさか聖水だとは
「なんで聖水?」
「穢れを祓うからですね」
「へぇーそうなんだ。でなんで聖水が必要だったの?」
そんなのあるって初めて知ったよ。呪い的なやつか。
「穢れたドラゴンがやってきまして…その浄化です」
「でドラゴンステーキと」
「はい」
これは浄化 (物理)をやってきた感じですね
「盾と槍が欲しいです」
「はぁ」
「ミーシャは短剣が二本と片手杖が一つ欲しいにゃ」
「そうですか作っておきます」
01号02号03号04号05号とナンバリングして渡した
性能は0号と同じ
こっちの方が良かったらフェルに申し訳ないからね
武器も作ったし
やることないな…
あと一年どう過ごそうかな…
あっ服作らないと。
服を作ったらその次は?
やることがない。退屈だ。
「予定を早めてはいかがでしょうか?」
いつのまにかフェルが帰ってきていた。
今のフェルの提案はすごく魅力的だ。
私は予定より一年早く王国に行くことにした。
それで一年経ったら孤児院に入る。
これで完璧!




