↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
1/10

第1話 「悪夢」

 一閃。

 目にも止まらぬ太刀筋が、1人の首を落とす。


 また一閃。

 息をつく間もなく、別な1人が膝から崩れ落ちた。


 むせかえるほどの血の匂いが立ち込める戦場。血の海という表現そのままの場所に、彼は立っていた。

 周囲には、おびただしい数の《《人だった肉》》が落ちている。

 一閃。「肉」の数が増えた。


 彼の姿は、もはや人間のそれではなかった。

 髪の毛、肌、革鎧、そして手にした長剣。全てが真紅の返り血で染まり、元がどんな色だったのか、もはや判別もできない。

 彼が視線を巡らす。次に「肉」となる相手は何処かと。

 その瞳に感情はない。目にした敵を「肉」にする。それだけのために動く、無慈悲な虫のような、虚無の瞳。


「ば、化け物...」


 誰かが、手にした武器を落とした。

 呻き声を上げて後ずさる者。背を向けようとする者。そして、我先にと逃げ出す者。

 戦意を無くした者たちが続々と現れる。

 しかし、敵は「肉」になるまで敵なのだ。


 一閃。さらに一閃。

 彼は背を向け駆け出した者たちにも、一切の容赦なく剣を振るった。やはり、その表情に変化はない。


「紅《あか》の剣鬼」


 その異名の通り紅《あか》に染まった姿で、彼はひたすら「肉」の数を増やしていった。


 ──そこで、ハミルは目を覚ました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。