表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/143

21.コボルトの幼女 その14 (家族と過ごすシロ)

21.コボルトの幼女 その14 (家族と過ごすシロ)


「お礼?」


「そうです。息子が無事だったのも、あなた方が息子を保護していただいたからです。」


「そんな、お礼なんていいですよ。」


ジュンは両手を振り、言葉だけでなく、身振りでも、お礼について、一切いらないことを伝える。


「それでは私たちの気が収まらないので。」


クロルはポケットの中から、冒険者ギルドへの『サザン村の鉱山捜索の依頼』の追加報酬証明書に、

追加の報酬金額である、50万オロ支払いの旨記載し、渡される。


「ジュンさん、リリルさん、ドノバンさん、ジュガさん、ルードさんの5人なので、

皆さんで分けてください。」


5人は、受け取らないことは逆に失礼に当たると思い、追加報酬証明書を受け取り、お礼を言う。


「私たちは、明後日、この村を離れ、ノルドに戻ります。」


「ということは、レオンの町とは逆になるな。」

ドノバンがそういう。


シロはとても悲しそうな顔をする。

シロも明後日、ジュン達と別れて、自分の故郷であるノルドに両親と一緒に帰るということが分かっているからだ。


「…その内ノルドに遊びに行くよ。」

ジュンはシロに対し、そう答えるのが精いっぱいだった。


その後、ミミ、シロは一旦宿自室に戻り

グリフォンフェザー、クロルと5人が会うことになった。


クロルが依頼をしていた鉱山捜索と護衛の依頼達成分担について、

改めて話をするためだった。


「…今回出した私の依頼を、グリフォンフェザーの方々に受けていただきましたが、

あの様なことになり、依頼達成報告をどのようにするか、話をする必要があると思うのです。」

クロルはそう言う。


「そうですね、大人の話をして、誰が受け取るか、確認をしておく必要がある。」

ドノバンはそう話す。


クロルはいったん部屋に戻り、

しばらくして、グリフォンフェザーのリーダーを連れてくる。


リーダーは体格の良い戦士であったが、

右手に包帯と添え木をしてある。


「リーダーのクリストだ。」


クリストは頭を下げる。


ジュン、リリル、ドノバン、ジュガ、ルードの5人も挨拶をし、自己紹介をする。


「ジャイアントオークと戦っている中、私のメンバー3人に退却命令を出し、

何とか依頼主を守り、村まで戻ってきた、これは事実だ…。

あの、ジャイアントオーク、我々の想像を超えた強敵であったことも認める…。

ただ、依頼主を村まで守り抜いた点については、100%とは言わないが、

評価はしてほしい…。」


そこからは大人の会話が続いた。


2時間くらい話をしたが、最終的に、

依頼主の護衛依頼分については、30%をグリフォンフェザーに、

70%をブルーファルコンとリリル、ジュン、

その他の新区画でのレア金属発見等の成果は100%、

ブルーファルコンとリリル、ジュンが受け取る、で合意をした。


合意後、依頼主である、クロルと村長に依頼達成証明書を出してもらうことになった。

打ち合わせが終わると、クリストは自室に戻った。


「今回大きなけがを負っていますからね。」

と、クロルは言う。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ジュン、リリル、ドノバン、ジュガ、ルードの5人で宿の1Fで夕食をとることになった。

あらかじめ待ち合わせをした時間になり、ジュンは部屋を出て、1Fに降りていく。


1Fに降りると、まだ、4人のうち、誰も来ていなかったが、窓際の席で、

クロル夫妻とシロが食事をしていた。


クロル夫妻とシロはこちらに気づいていなかったが、

3人の家族で食事をしているところを眺めていると、

ジュンはとても、もの寂しい気分になっていた。


「ジュンさんは、だいぶシロのことをかわいがってたからな。」

リリルが肩をたたき声をかけてくる。


「まあ、何と言っていいか…。」


「私が寂しさを紛らわせてやろうか?」


「…。リリルも優しいところがあるんだね。」


「私はいつでも優しいぞ。」


「…。ありがとう。」


リリルは少し顔を赤くした。


まもなく、ブルーファルコンの3人がやってくる。


「お待たせしました。」

とドノバンが言う。


5人で、食べたいものの注文をそれぞれする。


やがて注文していたものが届き、

会話をしながら食事をするが、

ジュンはシロの方をちらっと見ると、

ちょうど食事を終えたところで、

母親であるミミに手を引かれ、シロは部屋に戻っていくところだった。


(これでよかったんだ。)

とジュンは思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ