20.コボルトの幼女 その13 (変わったシナリオ)
20.コボルトの幼女 その13 (変わったシナリオ)
「き、消えたぞ!
こ、こんなことが!神よ。」
ルードが驚いた声で叫ぶ。
「た、確かにここに、コボルトとグリフォンフェザーがいたわよね?」
「ああ。」
「何が起こったんだ?」
リリル、ドノバン、ジュガも動揺する。
ジュンは、バグ修正でシナリオが変わり、
その結果、コボルトとグリフォンフェザーがいなくなったとは、
言えなかった。
もし、事実を言えば、この世界は現実世界ではなく、
プログラムでできた世界であるということが、
わかったしまうためだ。
ジュンは説明の仕方を考える。
「消えたということは、我々がこのダンジョンの作用か何かで、
幻を見ていたんじゃないかな?」
「そういう考え方もあるわね。
幻覚が現れるダンジョンって、聞いたことがあるわ。
ギルドへ提出する報告にこの話を付け加えておかなければ。」
リリルがそう答える。
「…。」
ジュンは無言になる。
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その後、ジュン達は鉱山を出て、村長に一連の出現モンスターと、
弱点、ダンジョンの構造等の情報を説明する。
特に、ミスリルヘッド等の、倒すと金属が得られる敵の情報を重点的に説明する。
「さすがはリリル殿達のチームじゃな。
今日は、村の宿屋でゆっくり休むがよい。
明日は、ぜひとも村で歓迎会を開きたい。
そうだ、昨日怪我をして、戻ってきた冒険者チーム…なんて言ったかな?
とにかく、容体が良くなっていれば、彼らもぜひ誘って行いたいものだ。」
村長は新区画で、レア金属が得られるモンスターが出、
倒し方が分かったということで、非常に機嫌が良かった。
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その後、ジュンらは宿屋に戻る。
宿屋では、受付がジュンらに声をかけてきて、
「聞いていますよ~。新区画でレア金属を戦利品として出す、
モンスターを見つけたとか。さすがです。」
と言われる。
「ところで、昨日その新区画から戻ってきた冒険者がいるって聞いたんだけれど?」
ジュンが尋ねる。
「ああ、コボルト夫妻に雇われた、グリフォンフェザーですね。
薬屋がたまたま仕入れていた上級ポーションで、だいぶ怪我が回復した様でしてね。
今や休んでいますよ、部屋で。」
「「「「!!」」」」
ジュンを除いた一同は驚くが、ジュンは、あの時、
ロジックツリーのシナリオを『退却』に修正したことで、事実が変わり、
彼らが生存して、この宿屋に戻ることができたのだ、
と確信した。
ジュン達が階段をのぼり、部屋に戻ろうとすると、
二階から白い毛のコボルト2人が下りてきた。
「!!キャン、キャン、キャン!」
シロが気づき、鳴き始める。
キロル?キロルなのね!」
その階段を下りてきたコボルトの1人が声をかける。
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ジュン、リリル、ドノバン、ジュガ、ルード、そしてジュンとシロは、
宿屋の1階にあるレストランのテーブルの一角を借り、
2人のコボルトと座っていた。
「私の名前は、クロルといいます。そして、隣にいるのは妻のミミと申します。
その子は我々の息子でキロルといいます。」
やはり2人はシロ(キロル)の両親で、北方の国で、鍛冶屋を経営しており、
この村の鉱山で、新しい区画が見つかり、レア金属が見つかったとの噂を聞きつけ、
やってきたとのこと。
この村に向かう前、レオンの町でシロが行方不明になり、
2週間探したが見つからず、生産ギルドにシロの捜索依頼を出し、
その間、この村の鉱山を探索、探索後、レオンの町で再び捜索を行う予定だったらしい。
「ありがとうございます。」
「聞いたところ、レア金属を出すモンスターを見つけていただいた上、
何よりも息子を保護していただいた。感謝あるのみです。」
クロルがそういう。
「それにしても捜索依頼を冒険者ギルドではなく、生産ギルドに出していたとは。
我々が情報を入手できなかった訳だ。」
ドノバンがそういう。
「我々は生産ギルドとのつながりが深く、冒険者ギルドにも、
鉱山捜索の依頼のほかに、息子の捜索依頼を出すべきでした。」
クロルはただただ、反省している。
「ぜひとも私たちは、あなた方にお礼をしたいのです。」




