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読んで下さりありがとうございますm(_ _)m
今回はちょっと短めです。
ふへ〜
疲れましたぁ…
お茶会から家に帰ってきましたよ。
ちょっと王太子様、よく分からなかったですね…
「おかえり、リリー。」
「ただいま帰りました。お父様。」
ちょっと心配気に顔を歪めてますね。
大丈夫ですよー?
何もなかったので。
「何もなかったかい?大丈夫だったかい?」
「はい。何もなかったですよ?」
強いて言うなら、女の子の中で私だけ自己紹介させられましたけど。
まあ、あの人無頓着そうなので、そういう事なんでしょう。
「そっか。それならいいんだ…疲れたろう?お菓子はいるか?」
「ありがとうございます!食べます!!でもその前に着替えてきても…」
「いいぞ。サロンで待ってるぞ。」
サロンですね。
ちゃんと覚えておきましょう。
にしても、このドレス本当にきついです。
コルセット締めすぎです…
「ラナン。ごめんなさいですけど、これ取ってください。手が届かないです…」
「はい。ただ今。」
ふぅ…解放されましたぁ…
着物を脱いだ時みたいですね。
ちゃんと締めた方がいいのは、分かるんですけど…
「ラナン。」
「はい。」
「なんでコルセットぎゅうぎゅうに締めたの?」
「リリー様が、向こうで要らないものを食べ過ぎないようにです!」
やっぱりですか?!
お陰で食べられませんでしたけど…
「美味しそうだったんですけどね…」
「だからです。家で色々と頑張っていらっしゃるじゃないですか。なので家で旦那様に出されたケーキと向こうの物を食べたら、後でヒイヒイ言うじゃないですか?」
「そうですね…ええ。確かにそうです…」
気が利き過ぎです!
出来すぎるメイドさんも困りますね…
あら?そういえば、お父様にケーキを勧められる所まで予想していたんですね。
それで、断らない所まで予想済みと…
完璧ですね。
この方に任せていたら間違いなさそうです。
「少しゆったりした物にいたしましたよ。旦那様がシュクレのケーキを沢山買っていらっしゃったので、沢山ご自分を甘やかしてきてください。」
「おお!分かっていらっしゃる!」
「ふふ…そりゃ伊達にリリー様に8年使えてないですよ。」
確かに、私も信頼してますけど…
疑う要素がないんですよね。ラナンって。
「さ、そろそろ行きましょう。リリー様。」
「うん。」
さあ、思いっきり(自分を)甘やかしましょうか!
***
「リリー!リリー!降りてきてくれないか?」
「え?!今ですか?!少し待ってください!!ラナン、急いで!!」
「はい。ただいま。」
なんで今なんでしょう?!
この時間は忙しいんですって!!
え?どんな状況か分からない…ですか?
あぁ、説明しましょう。
今は、あの謎のお茶会から2日経った朝です。
寝起きなので、色々と整えているバタバタした時間です。
あれから若干太t…ごほん。すこーし、すこーし体重が増えたかなー増え過ぎかなーとなったので、ダイエットに励んでいます。
え?子供だからまだ早い?
チッチッチー。脂肪細胞っていうのは幼い頃に作られるんです。
今から気をつけないとです。
「さあ、出来ましたよ。」
「ありがとう。じゃあ、行こうかな。」
「どうぞ。」
ちなみに、今日の髪型はくるりんぱしたツインテールです。
いい感じに幼くなってます。
ってこうしてる場合じゃないです!
急ぎましょう!
「お父様、どうなされたんですか?」
「ジャーン。これなんだ?」
え?これ…ですか?
どっからどう見ても手紙…あ!
「すみません。それを手にとっても…」
「いいぞ。」
やっぱりそうです!
分厚いし、なんか高級そうな紙なので…おそらくは…
「王宮からの手紙ですね…」
「ああ。開けてみな。」
開けていいという事は…私宛なんですね…
って意外とのり付けが固いです!
取れないです!!
「貸してみろ。」
あ!お父様!!
ありがとうございます!!
「はい。」
えーっと、どれどれ…
『先日のお茶会に参加頂きありがとうございます。貴殿の娘殿を婚約者にしたいと、王太子本人が言っているのでよろしくお願いします。返事は出来るだけ早くお願いします。
国王』
要約するとこんな感じです。
…分かる方は分かりますね。
つまり、私が婚約者になったという事です。
あの謎の名乗りをさせたのは、この為だったんですね。
「お父様。」
「ん?」
「私が婚約者で良いのでしょうか。」
「良いと思うぞ。」
「良いに決まってるじゃありませんか。だって貴女はこんなに可愛いんですもの。」
「おねえさまはかわいいよ!」
お母様…ダグラス…
勇気付けてくれてありがとうございます。
「本当に、本当にいいんでしょうか。」
「いいんだって。」
「で、どうするかい?」
返答なんか分かってるくせに、お父様はお人が悪いですね…
「お受けすると言って下さい。」
「わかった。」
私の計画なしにしても、お家のことを考えると断れないですしね。
さあ、1番最初の条件はクリアしましたね!
次するべきなのは、王太子様に婚約破棄をさせる…つまり、ヒロインを虐めなきゃですね。
悪役令嬢…最後に演じたのはいつでしたっけ…
90回目の転生でしたっけ?
大分昔なので、記憶を前世という前世の中から掘り起こさなきゃですね。
それを参考にしつつ、一つ前の前世で愛用していた、このゲームの原作に基づいて行きましょう。
っと、その前に取り巻きが付くような動作を心がけないとですね。
王太子様の婚約者に相応しい礼儀を覚えなきゃです。
…暫く勉強続きですね。
パン屋になろう作戦その①ーーーーーーーーーーーー
王太子様の婚約者になりましょう! 完
その②ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
王太子様の婚約者に相応しい礼儀を身につけましょう!
ブクマ、ありがとうございます。
総合評価が増えるたびに嬉しくて、ニヤニヤしてます。
エネルギーにして頑張りますので宜しくお願いします。