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投稿、少し遅くなりすみません!
前回ちょっと長かったですかね…(^◇^;)
今回は普通の長さです!
そんなこんなで、武闘会も過ぎ、ぼーっとしていたら、中間期も終わり、テストも過ぎ、冬休みも終わり、年も越していました。
気がつけば終盤期も暮れ、卒業式が近づいています。
おっと、ぼーっとし過ぎました!!
卒業式といえば、学校行事ですね。
学校行事といえば、はい、生徒会が忙殺されます。
という訳で、只今絶賛走り回り中です。
「レリィ先輩、これを…」
「あ、ありがとう!そこ置いといて!あと、これとこれを東口の方まで運べる?美術部長が待ってる筈よ。後、余裕があれば去年の資料を資料室から持ってきてくれない?」
「分かりました!」
生徒会室に戻ったと思ったら、休む間もなく出て行きます。
忙しいですね。
ちなみに、先輩方は使えない人のクビを斬りまくっていたら、2年生しか居なくなってたらしいです。
つまり、卒業生はいません。
「祝うべき先輩方に知り合いがいないってなんかなぁ…」
「仕方ないじゃない。生徒会には先輩がいないんだから。」
わ!リア先輩が突然真横に現れました。
心臓止まると思いましたよ…
「生徒会に3年の先輩がいないのは、リア先輩方のせいでしょうに…」
「仕方ないじゃない。みんな無能なのよ。」
みんな無能ってかなり酷いですね。
中々の酷評ですよ。
というか“みんな”で一括りにされると、優れている人に失礼ですよ。
剣道部の先輩方など優れた先輩もいらっしゃいます。
…え?突然名指しして何があったかですかる
カイリがお世話になってますからね、軽く上げておかなくてはです。
「リア先輩…」
「さ、こんな所で駄弁っている時間なんてありませんわよ?クビを切られたくなければ、さっさと働きなさい。」
わ、怖いですよリア先輩。
しかも横目でこちらを見るんです。
明らかに本気ですよ。
美人でツンとした目元ですからね、恐ろしいです。
「ふふ…ふふふ…冗談よ、冗談。本気にしないの。」
「…冗談のたちが悪いですよ、リア先輩。」
「ふふふ…後輩からかって遊ぶのも、案外気晴らしになって楽しいのよ。」
なんですか、そのストレス発散法は。
つくづく、厄介な方を先輩にしてしまいましたね。
あれ?後ろから近づいていらっしゃるのは…テラクレス先輩?
「いーかげんにしろ、リア!」
「あたっ!」
あ、リア先輩、頭を強く叩かれましたね。
痛そうです。
「面倒くさい奴になるんじゃない。後、リリーちゃんは大荷物持ってるだろ?」
「えー私面倒くさいかなー。大荷物持ってんのは私も一緒だしー。」
「知らんし…ほら先に行っておいで、トパーズのお嬢さん。」
「…ありがとうございま…あとその呼び方辞めてください。」
トパーズのお嬢さんと呼ばれると、悪寒が走ります。
この先輩に言われると違和感しかないですね。
始めは何とも思わなかったのに、いつの間にか違和感を覚える様になりましたね。
「あっはは!分かった分かった!辞めるよ。エクステリアス嬢。」
「…それも…なんだか違和感が…」
「じゃあ、リリアーネ嬢かな?」
「んー…」
「なら、リリーちゃん?」
「それで…」
軽い人みたいに見えますが、それでいいでしょう。
私的な違和感が少ないので。
…なんでかなーっと思ったら、理由が分かりました。
乙女ゲームでずっと“ちゃん”呼びされていたからです。
私は、意外に微妙に引きずってるんですね、前世の記憶。
「って、そんな事してる場合じゃないね。ほら、どうぞ。」
遠慮なく通して頂きますよ。
この荷物重いので、早く降ろしたくて堪らないんです。
ごめんなさいね、先輩方。
「ってか、私の荷物くらい持ってよ。」
「やぁだね。僕はこの資料を職員室に持ってくんだし。」
「ちょ!じゃあ交換してよ!私の荷物重いんだけど。」
「はいはい、頑張れ〜」
…なにか背後で会話が聞こえますが…
知らないです。聞こえません。
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そうこうしている内に、卒業式準備が終わりました。
もう今日は卒業式です。
と、言っても私達在校生が参加できるのは、夜の卒業パーティーだけですけどね。
卒業式といってもほぼ夜会の様なものですし。
卒業パーティーは、デビュタント前の最後の夜会練習です。
…お分かりの方もいますね?
乙女ゲームの断罪も卒業パーティーで行われます。
それも高等部1年の卒業パーティーです。
デビュタントもとうの昔に終わってるんですよ。なので、卒業パーティーも正式な夜会です。
それを断罪とか言ってぶち壊しにするんですよ?
私は馬鹿ですと、内外に明言している様なものです。
「あーひまぁ…」
「まあまあ、カイリアス様。御押さえになって下さい。折角整えたのにドレス崩れてしまいますでしょう?」
「御気持ちは分かりますが、落ち着いてくださいませ。ほら、南の特殊な茶葉が手に入ったのです。御味見なさってくださいな。」
「あらあら、奇遇ですね。私最近、北の方で有名な御菓子を手に入れましたの。御一緒にどうです?」
「いいですわね!早速侍女を呼びましょう!」
ソフィア様が呼び鈴を鳴らされましたね。
では、侍女さんに色々とお願いしましょう。
あら?なんでしょう?
何方がお話になられているか、分からないですか?
あらあら。お嬢様モードになっているだけで、お分かりになられなくなるのですね。
では、説明いたしますね。
始めがソフィア様、次が私、その後交互にという感じでございます。
ちなみに、話し方ですが社交用猫を3匹程被っているだけですから、お気になさらず。
「…ソフィーもリリーも気持ち悪い。」
「あらあら、言葉遣いが宜しくなくってですわよ。」
「御気をつけ下さいね、カイリアス様。」
「…調子狂うぅ…」
と、そろそろ夜会の時間ですわね。
支度をして参りましょう。
「さあ、カイリアス様、リリアーネ様、参りましょう。」
「ええ。ですが、私、王太子殿下にエスコートされる事になっておりまして…」
「あら、ではこちらでお待ちになられるのですか?」
「いいえ。会場で待ち合わせですわ。」
「なら、参りましょう…カイリアス様?」
カイリアス様が遅いなぁと振り返りますと、あんぐりと口を開けていらっしゃいました。
何故でしょうか?
「2人ともよくこんな重装備で、軽やかに歩けますね…なんで?」
あら?そうですか?
…そうですね、理由と申しますと…
「「訓練の成果です。」」
「うへぇ…スゴイなぁ。」
貴族令嬢というのはそういうものです。
頑張ってくださいまし、カイリアス様。
「エクステリアス嬢、レクスターレ嬢、レトナス嬢、そろそろ夜会が始まりますので。」
「ええ。今参りますわ。」
「わざわざ、すみませんね。」
さて、参りましょうか。(3回目)
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その後王太子殿下にエスコートされまして、全然知らない先輩方をお祝いして参りました。
一つ上の先輩にペコペコされるのは、変な気分でした。
あ、完璧令嬢モードは解除済みですよ?
ちなみに、王太子殿下のエスコートは相も変わらず、面白味がありませんでしたよ?(失礼)
時間軸いきなり飛んですみません!
ちなみに、次回からはリリー達は中等部2年生になります!
お読みいただきありがとうございますm(_ _)m