地下倉庫には・・・
ギギギーッと嫌な音で開いた宝物庫の扉。中は真っ暗だけど、懐中電灯3つで照らしたから、結構明るい。
なーんだ。ガラクタばっかりだ(当たり前だけど)
ボロボロのスキーの板とか、子供の乗る馬のおもちゃとか・・・そんなに古くない。
前の持ち主のかな。
目立ったものと言えば・・・バラバラになった鎧位。
青い鎧の胴体と手が転がってる。
あっちに黒ずんだ足も転がってる。
なんだかバラバラだと痛そうだったので、せめて繋げて置いてあげよう。
立派な鎧なのにかわいそうだもんね。
並べてみたら・・・足が3本?・・・よく見たら色が違う。
黒い足が2本に青い足が1本?じゃあ、もう一本青いのがあるのか?
奥の方を覗くと、あった!青い足・・・と、黒い胴体。
つまり鎧は2つなのか。
青い鎧が床の上に出来上がり、黒い鎧も、あれ?足はこっちか?これは右足・・・?
『鎧って重いんだなあ』とか言ってると、
「申し訳ありません」という、礼儀正しそうな若い男の人の声が・・・
『???』振り向くと、青い鎧がすまなそうに立ってました。
「これはこちらで、あと、左の手首があるはずです」
『そうですか・・・これかな?』
黒い手首をくっつけ、頭を並べると、
「あー助かったーありがとね。お嬢様?」
という、若干軽そうな声が、下から聞こえた。
『・・・つまり、動く鎧?』
「「そうです」」
あっ肯定しちゃうんだ。
昼間なので、人間の姿になる。と主張する2人に、じゃあお願いします。
と言うと、ちょっとくたびれたお兄さん達が現れた。
無精ひげに、頭はちょっと寝起きの様だ。
・・・ああ、寝起きか。
青い鎧はロイドさん(金髪っぽい)、黒ずんだ(ホントは銀!と、本人が主張している)のがダンさん(茶色の髪)
20代後半位に見える。たぶん。
『手が空いたら、鎧洗ってあげるね』と言うと、喜んだ。
1階へ戻り、おばさんに報告。
『家族が小人5人、ゴブリン10人、銅像の先生1人、動く鎧2人増えました。よろしく。』
「あらまあ。」
「夜の警備はお任せを。マダム。」
「これでも鎧の持ち主は本物の騎士だったんですよ。我々も強いんですから、安心して下さいな。」
「この連中だけでは心もとない。私も侵入者位はなんとかできるだろう。フェンシングは紳士のたしなみだ。」
フェイサー先生は、ついでに私の家庭教師もしてくれるそうだ(昼間っから!)
おかげでドイツ語はもとより、英語とフランス語まで叩き込まれる羽目になってしまった。
私の頭、爆発しないかなあ?
午後、水道と電気とガス屋さんが来て、一応の住環境は整ったハズ。
お風呂を洗うついでに、ロイドさんをお風呂でせっせと洗った。
・・・さっぱりした、さわやかなお兄さんになった。
ダンさんは、一晩重曹に浸けておいて、明日の朝洗うから。
朝一でダンさんを洗い、確かに銀色になった鎧をピカピカに拭いてあげたら、こっちも若干軽そうだけど、好青年になった。よかったー。




