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正当な第一王子3
「ウィリエール様にお兄様は八名しかおられません。けれど、ウィリエール様の継承順位が十位となっていらっしゃるのは、キリムド様がご関係していらっしゃるのですか?」
「そうだね。本来、キリムドお兄様が継承するべきだ。ランドルフお兄様が勝手に継承順位を第一位と名乗っているだけだよ」
「ランドルフ様はご自身が采配者であると、おっしゃっていました。それゆえに、王位を継承できるのだと」
「たしかに、そんな昔話はあるよ」
ウィリエール様は曇りなき眼差しで、こちらを見つめて来る。
きっと分かっていらっしゃるのだ。ウィリエール様は魔力を感じ取れるお力をお持ちなのだから。
「さらに采配者と守護者、そして魔力者。すべての力を注ぎ込んだ軍神の巫女が王妃となった。そんな昔話はたしかにあるみたいだよ。王家の歴史物語を乳母たちから聞かされている。でもね、それは昔話でしかない。今の王妃は普通の人間だよ」
すべての力を注ぎ込んだ巫女?
見れば、ウィリエール様の指先から血液がこぼれ落ちてくる。




