オラァ!第9話 殺害
また消えたよ…なんなの…
お願い…!評価して慰めて…!!
ミーンミーン…
「ったくうっせぇなぁ!!また泣いてるぜ」
「あぁ…これぐらいの季節になるといつも鳴いててうるせぇんだよなぁ」
「はぁ〜移動中なんですから静かにしてくださいよ!」
あご髭を生やしたむさ苦しい男、爽やかな長髪の青年、苦労人そうな赤毛の少年
Bランク冒険者パーティーの「赤毛とアンちゃん」である。
今更ながらふざけたパーティ名にしたことを後悔している3人だが
今回は「魔獣の森に異常発生しているオークを討伐してくれ」という依頼を遂行中だ。
(今回の依頼で手に入った金でカッケー武器でもかうか!)
と意気込むものもいれば
(早くこのパーティー名かえてぇなぁ…)
と気分の落ち込んでいるものもいる
だが…この3人の気持ちは同じ
(((今回の依頼をこなせば僕たちも Aランクパーティの仲間入りだ!)))
『ブヒ!ブヒブヒ!』
「あっ!あれはオーク…じゃない!?オーガだ!?」
「クソッレア・オーガだと!?厄介な!〈飛斬〉」
「アイツはやばい!!全力だ」
〈五連飛槍ッ!〉〈ギガ・ライトニングッ!!〉
〈ギガ・ファイア〉
〈ギガ・ファイア〉
〈ギガ・ファイア〉
〈ギガ・ファイア〉
シュゥゥゥウ…
「さ、流石に死んだだろう…」
「いくら高レベルの〈再生力〉持ちだからってこれはオーバーキルな気が…」
ふと、魔術師が
「あれ?なんか動いてません…?」
・・・
「いや、それはない……」
『コ…ノ…クラいでやられるわけねぇよ…!!』
バッ!!!
「やばっ!アイツ追って来やがる!!」バッ!
「逃げろッ!」シュタッ!
ダダダダッ!
「あぁ…腰が…腰が抜けてうご…けない…」プルプル…
『…クッククなぁ仲間に見捨てられるってどんな気持ちだぁ?人間。』
ズドッ!!ズボッ!
ドクン…!ドクン…!ドクン…!
「ぁ…ぁあ…ぎゃぁぁぁああ!!!」
グチャッ!
『ペロペロ…人間って魔力が高いとうまいんだな…お前には残酷に殺された…だから俺も残酷に殺す…』
バキバキ!
ボキバキ!
グシャ!
グシャ!
『じゃぁな人間。せめて杖で仇を討っとくぜ…。』
すぅ…
(さぁ筋力170ってのはどんなもんかな…?)
『セイ…ヤァー!!』
スパァァアンッッッ!!!!
(いやー飛んだねぇ…今頃アイツらが片方は倒してると思うから…これで終わりだな!)
タッタッタッ
ハァハァ…
(魔術師はオーガにやられたし槍使いはでっけぇ岩で潰された…
でも…俺はもう少しで王都だ!絶対に逃げ切ってギルドに知らせてあの悪魔を討伐してもらうんだッ!)
スパァァアンッッッ!!!
(ん?なんだ?後ろから何かが…)
ドシュッッ!
「えっ…」
バタン…
最後に男が見たものは仲間の魔術師が持っていた槍が自分を貫き
街の城壁に突き刺さる場面だった…。
『お前らの進化祝いだ今日は肉食うぞ!!』
イエーーイ!!
続く
おつかれ