詳しくお互い情報交換をしないといけなそうか
こうしてどうにか白い女を一人倒すことができた。
同時に、ハルト王子の方で何かが倒れる音がした。
そちらに目をやると先ほどの下僕であったらしい男が倒れている。
どうやらこの白い女が倒されて、あちらの男は操る魔法が解けたらしい。
とはいっても後で様子は見ないといけないけれど。
そう私は思ってとりあえず、
「どうにかなった……ハルト王子は大丈夫?」
手加減をして戦うという微妙な力加減の戦いをしていた彼に私はそう話しかけると、ハルト王子は微笑み、
「大丈夫だ。なかなかの剣の腕だったが、これくらいならばなんとかなる」
「よかった。……頬に切り傷があるわ」
「そういえば少しかすったが、この程度大したことはない」
「でも化膿したらよくないわ。見せて」
そういって私はハルト王子に近づいて回復の魔法を使う。
一応ハルト王子もこの程度の傷を治す魔法が使えるが、傷口の位置を確認したりするのが面倒な部分がある。
だから私がと思ったのだけれど、
「うわっ……」
「ごめんなさい、傷口には触らないようにしたけれど……」
「いや、何でもない。リリーの指が頬に触れただけで」
「? 手が冷たかったのかしら。だったら手をこうしてこすり合わせて、もう一度……」
傷口の上あたりの頬に私は手を触れる。
回復系の魔法は、こうやって直に肌に触れた方が効果があるのだ。
だからそうしたのだけれど、どうやら私の手が冷たかったようだ。
先ほどから大きな魔力を連続した関係上、体が冷えているのかもしれない。
そういった例が確かあったはず……そう思いながら私は、ハルト王子の傷口が治っていくのを確認した。
これで大丈夫、そう思っているとそこでロジェンがやってきて、
「ハルト~、からかっていい?」
「ダメだ」
「即答か~、仕方がないからにやにやしてよう~」
「……やはり聖女としての能力も、ロジェンは鍛えていかないといけないな。体制が強いのは分かったが、リリーの手伝いを少しでもできるようにしておかないといけない」
「え~、大変なのは嫌だな~」
といったように答えて、ロジェンは逃げる気満々だった。
そして次に、倒れた先ほどの白い女の……生きている下僕。
彼の様子を見る。
脈をはかってみると動いているので、生きてはいるようだ。
後は症状を見る。
洗脳系は見れるものなのかどうかは分からないけれど、一応は状態を把握する。
“ステータス”をっ呼び出すと体力などと一緒に、洗脳解除の文字が出てくる。
どうやらその主たる白い女が消えたので解かれてしまったらしい。
それを見て私は安堵する。あとは、
「この人も治療だけはしておきましょう。まずは生きている人間が先」
と呟いて簡単に治療を行う。
目立った外傷はなさそうだった。
後は細かな検査が必要だけれど、これで大丈夫。
そう私が人仕事やり終えた気でいるとそこでミナトがやってきて、
「それで聖女の力で、骨になった人たちを元に戻してほしい」
「ええ、どの魔法をすれば……でも待って、一つ聞かせて。確か私、白い女にも能力が見えるようにしたけれど、生き返ったりする?」
「それは大丈夫だ。そもそもこれは白いあの女達対策だったわけだし……というかそのあたりも詳しくお互い情報交換をしないといけなそうか」
そうミナトが呟いたのだった。
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