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28/62

【28】

「救出部隊についてだが…。俺は少数精鋭が良いと思うがどうだろうか?」


「何故っ?!……アイツら舐めやがって。全勢力で皆殺しにすればいいっ!」


《倶利伽羅》桜。とてもうら若き乙女の言葉とは思えない。


「俺もそう思う。皆殺しに賛成だ」


卍丸が言う分に違和感はない。


「勘違いするな。皆殺しにするかどうかの話じゃないんだ…」


イザナギが諭すように話す。


「さっきの話に通ずるところがあるんだが……。街単位で考えた場合、戦力をなるべく下げたくない」


「同感です。NPCの件もありますし。それにあの程度の人数。難易度が高いとも思えません」


《スワロウテイル》の千早。いい声をしている。


「それじゃ、ボク達《ソード&ローゼズ》におまかせ……」


「具体的な案はお持ちですか?」


ゼロスは《カーペンター組合》のリチャードにすらイジられた。


「ああ。街のギルド、初の合同作戦だ。各ギルドから一名ないしは二名、というところが妥当かと思っている」


「まぁオレっちは別にいいけど…。でもギルドじゃないのもいるよ?」


「( そら来た…)」


皆がマコトに注目している。


「ああ、俺達のことか。ソルティキャットさんとは個人的に付き合いがあってね…。義侠心からの参加だよ」


「戦力として期待出来ないのに、報酬が山分けなのは気に食わんな」


報酬のゴールドは参加ギルド間での山分けだった。

《倶利伽羅》桜はストレートだ。


「そこを釈明するのは難しいね…」


マコトは笑うしかない。


「みんなを説得出来る材料はあるか?」


進行役のイザナギは中立。


「んん…どうしようか……」


タケを見ると首を縦にした。


「…あ!そういやこんなのあったな…」


[頼豪鼠の頬袋]からおもむろに剣を取り出し、机に投げた。


「なんだ、コレ…」


《倶利伽羅》桜がそれを手に取る。

彼女は生粋の剣マニアだった。


「…え……は?ハァァァァァッ???!」


[宝剣-建御雷神(たけみかづちのかみ)- ]

《☆10神々の遺産級(ゴッズトイ)

効果:剣を振るえば、視認する全てに雷撃が放たれる。

使用回数:無制限

気性の荒い神の化身。視界にいれば味方にすら雷撃が見舞われる。


「ゴ、ゴゴ…ゴッズトイィィィィ…ぁぁ…」


桜は、穴が開くほどに剣を見つめている。

恍惚の表情だ。


「あまり詳しくは言えないが、それを手に入れられるだけの…」


「お、おい…本物かっ?!見せてみろっ!」


「あっ……」


卍丸は桜から剣を引ったくった。


「わ、私にも見せてください!」


「次は僕もお願いします」


誰も話を聞いていない。


「うわぁぁぁぁ……。ゴッズトイ…。初めて見たわ…」


その一言を皮切りに、品評会が始まった。


ソルティキャットには恩がある。この"クエスト"には何を差し置いてでも参加したかった。手持ちの"ジョーカー"を見せたのもそれが理由だ。




「マコト君達の参加に異論は?」


誰からも手は挙がらなかった。


「じゃあ、異議無しということで…」


周りを見ると頷いているメンバーもいる。

どうやら納得してもらえたようだ。


が、約一名。異様な視線を送ってきている奴がいた。


「……ん…何かな?桜ちゃん」


「え?ハッ……。い、いや…何でもない…」


「…あっそ」



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