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婚約破棄のその後  作者: pipi
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スカーレットの決意の手紙





マークへ



久しぶり。スカーレットです。

私達は幼なじみだし、昔からの仲なので、挨拶などは省略します。

それに、多分マークへ手紙を送ることも、これからは無いと思うので、怒らないで下さい。



マークは前に、私ではアレン王子の相手にならないから、どうせ遊ばれて終わりだから、さっさと離れた方がいいと言ったよね。


それまで婚約者であったマリンダ様とアレン王子が婚約を破棄されて、私と結婚すると知って、怒ったよね。


マリンダ・アーネスト様を敵にしたいのか、他人を不幸にしてまで自分が幸せになりたいのか、そんなスカーレットは王妃に相応しくない。


その当時の私は、マークが酷いことを言うから泣きました。実は祝福してほしかったから。

でも、今は分かります。

マーク、貴方の言うことは正しかった。



私は、婚約破棄の後、どうしてもマリンダ様に直接謝りたくて、会いに行きました。

無謀だったけど、マリンダ様は私と会ってくれたの。

それで、私の勝手な思いと行動によって、マリンダ様のこれからの人生を大きく変えてしまったことを謝罪した。

そしたらね、マリンダ様、私に呆れていたわ。


ーーー謝るということは、貴方は私に、意図的に婚約破棄されるようにしたってこと?


謝るということは、そう捉えられるわよ。

そう言われました。


あと、謝罪をされても現実は変わらないし、結局のところ謝罪は貴方自身のためではなくて?と言われて………私、何も反論できなかった。


私、夢をみていたの。

たしかに、アレン王子を愛してる。

でも、自分がまるで物語のプリンセスのようだと、どこかで勘違いしていたの。

自分のことだけを考えていた。

だから、罪悪感を減らすためだけにマリンダ様に会いに行った。マリンダ様の言葉の通りだったの。

………私、最低だよね。




ねぇ、知ってる?

トニックさんという有名なパティシエの方がいらっしゃるんだけど、私とアレン王子の結婚式のケーキを作りたくないんだって。

王家からの依頼を、処罰を覚悟で断ったんですって。


なんで断ったかというと、トニックさんはマリンダ様のおかげで有名になれたから、マリンダ様に対して恩を感じているそうです。


結局、王様はトニックさんは処罰せずに、他のパティシエに依頼をしたみたい。


それを知った時、私思ったの。


私が王妃になるのを快く思わない人は、嫌味や嫌がらせをするだけではないって。

トニックさんはマリンダ様なら作っていた。

でも、私だったから………処罰を覚悟で、作らないと言った。


今回は、私は後から知っただけ。でも、王妃となった時には、自分でそういうことも対処しなくちゃいけないんだよね。


……もし、これから先、処罰を覚悟で反抗された時、私はどうすればいいんだろう。

私には、人を罰する覚悟がまだできない。


でも、王妃になったら、私は判断をしなくちゃいけない。

そして、私の言葉一つで、そういう人達の人生を左右しちゃうんだって、やっと気がついた。



あとね、王妃になるためには学ばなければいけないことが沢山あって、マリンダ様って本当にすごい人なんだと今とても実感してるの。

マナーに、言語に、礼儀に、知識に、社交。毎日勉強しても終わりがみえないの。本当に、膨大な量よ。



マークが言ってた通り、私は王妃に相応しい人物ではないようです。

あの時、マークは私のことを案じて、思ってくれたからこそ、厳しく言ってくれたんだよね?

ありがとう。………気がつくのが遅いよね。





でも、私それでもアレン王子のそばで生きていたいって思うの。


だって、好きで仕方ないから。


これから先も、悲しいことや悔しいこと、嫌になってしまうこともあると思う。


でも、それでもアレン王子といると決めたのは私なので、決めた以上は逃げません。

王妃として支えられるようになりたい。


今ここで投げ出してしまったら、マリンダ様への侮辱にもなるし、アレン王子への裏切りにもなるし、あえて厳しく言ってくれたマークに一生顔を合わせることができないから。


だから、これから色々な人に嫌味を言われたとしても、物事が思い通りにならなくても、どんなに叱られても、私は進むことを止めません。


アレン王子の隣りにいることが、私の決意だから。





急に、手紙を送ってびっくりさせちゃったかな?


大事な幼なじみに私の気持ちを伝えたくなって、こうして思うがままに書いてみました。

とにかく、私はすごすごと故郷に戻るつもりは当分ないので、ご安心下さい。あ、離婚されちゃったら戻るしかないけどね。


あと、幼なじみとはいっても異性に手紙を送るのは良くないし、変に噂をされても困るので、絶対に返信しないでよね。



バイバイ!




貴方の幼なじみであることは変わらないスカーレットより






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