表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一夫多妻制の許されたこの社会で俺は銀髪少女に唯一無二の愛を貫く 最終章《一夫多妻エンドVer.》  作者: 東音


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/38

白鳥の再来《白鳥慶一視点》

「まぁ、今はお前の奥さん達も子供達もそれぞれ新しい道を歩いているって事だし、お前もこれからは心を入れ替えてちゃんと行きていけよ……?」

「ありがとうございました……」


 看守の最後の言葉にぎりっと奥歯を噛み締めて、僕は頭を下げた。


『今はお前の奥さん達も子供達もそれぞれ新しい道を歩いている』

 

 看守め……!いちいち言わなくてもいい事を言いやがって!


 石藤良二とその妻、財前寺桜を始めとする卑劣な奴らに屈辱を与えられ、三人の妻の内、香織は男性不妊の書類と離婚届を突きつけられ、綺羅莉と舞香には托卵されていたことが発覚し、会社の同僚には裏切られ、人生が転落してから6年──。


 僕を陥れた奴ら、裏切った奴らに恨みを募らせながら、長い刑期を耐えていたところへ、更に信じられない知らせをテレビで見聞きした。


 香織が僕と離婚してから2年後、石藤良二の第二の妻として一夫多妻再婚をしたというのだ……!


 よりにもよって、僕を陥れた石藤良二と縒りを戻して再婚しただとっ……?!


 しかも僕との一夫多妻婚にはあれだけ不平を言っていたのに、奴との一夫多妻婚生活は円満で、今は石藤良二との子供まで生まれ、第一の妻桜の子供二人と仲良く暮らしているらしいっ……?!


 僕は男性不妊の上、こんな地獄を味わっているというのに、石藤良二は、僕の元妻を奪って、三人もの子供に囲まれて、更に幸せになっているなんておかしいだろうっっ!!


 僕は気が狂う程の怒りと恨みに、目から血の涙を流し、拳を壁に打ち付けた。


 絶対許せるものかっ!!


 ここを出たら、元妻の香織をどんな事をしてでも取り返して、奴らの幸せをぶち壊してやるっ!!


 そう心に誓った僕は、表面上は模範的な受刑者を演じながら、香織の奪還計画を練った。


 面会者の女記者をたらし込み、最新の情報を得たところ、香織は半年程前から、石藤の家の隣に新しく建てた家で暮らしているらしい。


 家族同士の行き来はあるという事だが、別居をするとは、香織は石藤の一夫多妻制家庭に不満があるんだな。


「ははっ。やっぱり、僕ですらうまく行かなかった一夫多妻婚をあんな優男が回せるわけなかったんだ。


 香織、今、僕が助けてやるからな……!」


 そして、刑期を終えた今、僕はニヤリと笑い、スタンガンとナイフをポケットに忍ばせ宅配業者の身なりで段ボールの空箱を持ち、香織の家の前に立った──。


 ピンポーン!

「ヨーネット運輸です。お荷物の受け取りお願いしまーす!」


「はーい! 今行きます!」


「……!」


 インターホンから香織の声が響き、続いてこちらに向かってくる気配がして、僕はしめたとほくそ笑んだ。

 本人が出てくれるとは有難い。他に危害を加えずに済みそうだ。


 ドアの直前で、慌てたような彼女の声がした。


「あっ。すいませ〜ん。今、庭仕事をしていて手が汚くて……! ドアは空いてますから、開けて、中に荷物を置いて頂いてもいいですか?」


「……! はいはい。いいですよ〜」


 香織の言葉に答えながら、僕はドアノブに手をかけ、スタンガンを手に一気に中に駆け込む準備をする。


 ガチャッ! ダッ……!

「ハハハ! 香織、久しぶりだなっ。迎えに来たよっっ!!」

 バチバチバチッ!

「け、慶一っっ……!?|||||||| 」


 放電するスタンガンを目の前で驚く香織に向けて突進しようとした時……!



「ハアッ!!」

「うわぁっ……!??」

 ドガッ!! ガターン!!


 下駄箱の影に隠れていた何者かによって足払いを受け、僕はその場にすっ転び……。


「イテテ……! な、何がっ……」


 スタンガンを取り落とし、尻餅をついて僕が狼狽えているところへ……。


「そんなにスタンガン使いたいなら、自分にやってやるよ!」


 バチバチバチッ!!


「ぐぎゃああっっ!!」


 足元にビリビリとした強烈な痛みが走り、僕は悲鳴を上げた。


「痛いだろ? 人にもやっちゃ駄目なの分かんなかったのか? 白鳥、お前、変わらないなぁ……」


 落としたスタンガンを手に、呆れたような顔で言ったのは、僕が長年の間、怒りと恨みを募らせていた男で……!


「う、ううっ……。い、石藤おぉっ……!!」


 僕は痛みに耐えながら、奴を睨み付けたのだった……。



*あとがき*


 いつも読んで頂き、ブックマークや、リアクション、ご評価下さって本当にありがとうございますm(_ _)m

 帰って来た白鳥を迎え撃つ良二くん。

 石藤家の活躍と、白鳥の最終的な末路を見届けて下さると有難いです。


今後ともどうかよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ