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5話 友達。


 そーいやよ、俺の友達については何か語ったっけ?

 うん、そう。犬、猿、雉。俺の友達。

 結構、長い付き合いだったな。アイツらとも。


 山で出会って、それから。そ、俺が死ぬまで。

 うん、やっぱり桃をあげたら懐いてきた。すげーよな、桃って。

 すげー単純だろ? 動物だからな。アイツらとは、ずっと一緒だったんだよな。


 うん、アイツらは無事で、自然に帰ったみたい。

 アイツら、最後まで相当良い空気吸ってたよ。

 犬のヤツだけは、暫くずっと同じ場所で待ってたみたいなんだけどさ。

 でも、最後には猿と雉と一緒に山へ向かったみたいでさ。よかったよ。


 自由っていいよな。

 アイツらは足で野山を駆け回ってたり、木に手で掴まって遊んでたり、羽を広げて大空を飛んでいる方がお似合いだよ。

 なんとなく俺の事なんて忘れてそうなのが、ちょっとだけ悔しいけどさ。


 いや、普通に忘れるだろ。

 なんてったって動物だしな、アイツら。

 それで、いーんだよ。


 他には? いねーよ。友達なんて。

 いや、本当。いなかったんだよな。

 それで、どうやって生きてられたのかって? 

 あぁ、これ聞いたら驚くかもな。すげーんだぜ。

 実はさ、俺って王様に育てて貰ったんだよね。


 親父? なのかはわかんねーな。王子様? って柄じゃねーだろ。でも、そうだったら、よかったんだけどな。

 あと自称女神曰く、俺毒殺事件の犯人が王様。


 ははっ。良いんだよ、そんなん。あの頃の待遇は別に悪くなかったんだから。

 良いもん食わせて貰ったし、学問も、戦い方も、他にも色々と仕込んで貰ったし。


 厳しかったけどな。

 多分、俺のために頑張って時間作ってくれてたんだと思う。

 生き抜く為の方法とかもさ、戦闘には関係のない事とかだって、色々教えてくれたんだぜ。


 とても忙しい王様がだぜ。

 まぁ、殺されちまったんだけどな、俺。

 でも、すげー嬉しいじゃん。


 ああ、そんな恨む気にはなんねーな。ほらさ、俺って友達もいなかったって言ったろ? 人類の。それ、俺の方にも問題があったんだわ。

 

 単純な話、才能があり過ぎた。そのせい。

 何の? 殺しの。

 ああ、勿論手加減とかも覚えたし、そんなに殺してはいねーよ? だけど、近寄ってくるのは、そんなにな?


 人数? 聞いてどうすんだ。数字なんかに、なんの意味もねーだろ。ともかく、俺は結構それなりに人殺しなんかもしている。

 必要だからやっただけで、特に罪悪感とかもないんだけどよ。


 だから、危険だから殺す事は間違いじゃねーんだわ。少なくとも、俺はそう思う。

 だから、普通だろ? 悪いとは思わねーよ。

 俺だって嫌だよ。隣にいつも、自分を簡単に殺せる奴がいるなんて。



お読みいただきありがとうございます。

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