筋肉とイケメンと王様と
すいません、多忙だったのに風邪ひきました
今日の体育は体育大会の模擬練習ということで、他の学年の生徒も多数いた。
上級性になるとこの体育大会は自由参加になるらしいのだが、この学校の唯一の行事であるため多くの生徒が参加するらしい。
まぁ前世と違って受験とか無い世界なので、結構そこら辺は自由に気楽なのかもしれない。
「ジュンくん、ルームメイトだけど、今日は違うブロックだから手加減はしないよ」
微笑みの貴公子エルが俺にその真っ白の歯を見せながら手を振ってくれる。
「お手柔らかに」
俺もその挑戦に受けて立つようにニッコリ笑った……つもりである。
周りの所為とも今日は上回生がいるということで、わりと騒がしい。まぁいつも騒がしいけど7歳児は。
「よーし、みんなある程度身体は慣らしたか?」
筋肉マッチョの一声で皆の声が静まり、段上のでかい筋肉を注視する。
「さて、今日は合同体育だ。通称合体だ。なので今日はいろんな学年混じって一大イベント、王様ゲームを実施するぞ」
「おおおおおお」
「王様ゲームだぁぁぁ」
「これをまっていたんだ」
様々に歓声が上がるが、我々7歳児はぽかんとしている。俺のぽかんとしている理由はまた別の理由なのだがここは置いておくとしよう。
「おっと、王様ゲームのルールを言わなきゃ新入生には分からないか」
そういうと筋肉がコホンと咳払いを一つする
「えー、王様ゲームは各ブロック王様を一人決め、その人の指示に従って相手の王様の冠を奪い取るゲームだ。指示を出すのは王様のみ。あちこちからの指示は無用な混乱を招くからな。王様は誰が成っても良いぞ」
ほー、何となく棒倒しに騎馬戦が合体したような感じだろうか。ネーミングセンスは別としてな。
「さて、各ブロック話し合って王様を決めてくれ、王様決まったら俺の元にくるんだ。冠を渡してやるからな」
さて、話し合い開始です。
7歳児の俺になど意見を出す権利さえない。基本的に一番年上の学生が仕切っていく。
「王様はここはプロントさんにやってもらうのがいいと思うの」
「そうだ、そうだ」
「プロントさんなら、異議は無い」
今回はプロントさん推しらしいな。プロントというのはエルよりも1個上の学年の方で、その学年でもっともイケメンだった。金髪に青色の瞳、ともすれば女の子にも見える中性的な顔立ちは男女両方に人気がある。きっと、くちびるもお尻も狙われてさぞ大変なことだろう。
「じゃあ、僕がやります。みなさん僕の指示に従って、僕を守ってください」
さわやかスマイルのプロント、そして周りに彼に酔いしれた生徒たちと言う一種のカルトが成立している。
今回の王様は青がプロントさん、白はカーンという、頭に鉢巻を撒いたちょっと痛そうな人、なおマッチョイケメン、赤はスーナというきれい目なお姉さんだった。
正直赤には関わりたくないな……
「じゃあ、陣地に散れ」
ビル先生の一言で、各々陣地に集う。まずは王様の周辺に集まって、指示を聞くのが鉄則らしい。
「よーい、スタート」
「青ブロック、行くよ!!」
ベル先生の声とプロントさんの声が入りまじり、そしてグラウンド全体に声が溢れかえる。
プロントさんのお手並み拝見といきましょう。
指示をくださいな……
ありがとうございました。




