第七部 第十一章 誤算
俺がぐちゃっと脱皮をしている憲兵さんに激突した。
うにゅっと言う異様な感覚がした。
「何が一体! 」
雄二が驚いて聞いた。
「ふふふふふふふふふふ、分かるか? 二階堂は奴等と戦うために産まれて来た戦士なのよ! 目が赤くなって理解不能な事を言うのがその証拠だ! 」
訳知り顔で非常食さんが俺を指差して説明する。
いやいや、そんな訳ないでしようが。
「さあ、二階堂、お前の真の姿を見せよっ! 」
非常食さんがびしっと言う感じで叫んだ。
「いやいや、真の姿もねーよ! 」
俺が叫んだ。
「あ、目が普通に戻った」
「本当だ」
由宇と雄二が俺を指差して呟く。
カキカキと憲兵さんから出てた足が俺の周りを探っている。
「待て待て待て! これ! 俺を餌にしただけじゃん! 」
俺が非常食さんにキレたように叫んだ。
「あれ? 違ったのか? 」
いやー参ったなって感じで頭をカリカリやっている非常食さんに殺意を感じる。
「違ったのかじゃ無いでしょう。 俺ヤバイじゃん! 」
俺が叫ぶ。
「おかしいな。絶対、そうだと思ったのだが」
非常食さんがぺろりと舌を出した。
マジで殺意を感じる。
「達也、まだ、そいつは動けないみたいだから、早く逃げろ! 」
和弘おじさんが叫ぶ。
俺も慌てて、逃げようと思って鉈で相手の足を斬り落として気が付いた。
あっさり斬れる。
「そうかっ! こいつ脱皮したてだから弱いんだっ! 」
俺が鉈でザクザクに足を斬り落とす。
これで脱皮は出来まい。
憲兵の皮が落ちると下には節足動物の身体に人間の顔があった。
何かは分からんが、あの夜の晋作とかのっぺりとした顔はこうやって出来ていたのか。
正直、サブイボが止まらない。
気持ち悪いんで、その出来立ての人間の顔も鉈でザクザクやった。
もう、見るのも嫌。
「よし、俺もやるわ」
って雄二が呟くと抜刀してこちらに向かって来た。
「任せろっ! 」
それと同時に非常食さんが俺に向かって角を向けた。
あほな!
まさか、俺ごと球雷をぶつける気か!
本気でヤバイ!
渾身の力で逃げると同時に球雷が憲兵に直撃した。
残ってた身体が炸裂するとともにビタビタと憲兵の体液とともに俺と雄二にかかる。
すでに血では無く、黒い粘液質の液体だ。
最悪だ。
凄いキモキモ。
憲兵の節足動物の体液はさらにぬらぬらしてキモイ。
憲兵から出た節足動物は脱皮前に破壊されたが、俺達は臭い身体で酷い事になった。
本当に碌な事がない。
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