第五部 第九章 罵りあい
「こやつを見ろっ! 当代の二階堂なのだ! わしはすでに二階堂と戦っている! しかも、歴代最強と言われる男なのだそうだ! 」
非常食さんが俺を指差して余計な事を騒ぐ。
本当に本当に余計な事を!
ああああああああああああああ!
「ぷっ」
由宇が後ろで含み笑いしてる。
「こ、こいつわぁぁあ! 」
俺が歯ぎしりしながら由宇を睨んだ。
「何ぃぃぃぃい? 二階堂だとぉぉぉお? 」
ヒプルルツムーナミオコシーオオクニードラゴリアートトルトウルーイセーナムチーササノオトーヒツルギーオオクマノミコトが歯ぎしりして悔しがる。
「ふははははは、二階堂と戦った事の無い奴が、ニカイドウ四世だと? ぷぷぷぷぷふぷ、笑わせるなっ! 」
非常食さんが上から目線でヒプルルツムーナミオコシーオオクニードラゴリアートトルトウルーイセーナムチーササノオトーヒツルギーオオクマノミコトを見た。
「くくくくっ、おのれぇぇぇぇ! 」
ヒプルルツムーナミオコシーオオクニードラゴリアートトルトウルーイセーナムチーササノオトーヒツルギーオオクマノミコトが俺の方へ走り寄ろうとしたら、非常食さんが前に出て遮った。
「駄目だ。まだ決着はついていないし、わしの先約があるのだ。こいつはわしのものだっ! 」
「ふざけんなっ! 一緒に飯食っててそんなのおかしいだろうがっ! 」
「わしはすでに友達になっておるのよっ! 当たり前だろうが! 」
非常食さんがさらに優越感丸出しで笑う。
「いやいや、まだわしにもチャンスはあるはずだ! お前よりわしの方がハンサムだし! 」
「お前、自分の顔を水面に映したことが無いのかっ! 」
非常食さん達が激しく罵りあう。
「うわぁ、モテモテだぁぁぁ」
由宇が笑いをこらえてる。
「本当だ。滅茶苦茶モテてるじゃん」
雄二まで同意した。
「いや、雄やんけぇぇ! 」
「これが、ボーイズラブね 」
由宇がほぅとため息をついた。
「お前、そういや、腐女子だっけ? 」
雄二が真顔で由宇に聞いた。
「違うわぁぁ! ボーイズラブなんて漫画は百冊くらいしか持ってないし! 」
「充分だろうに」
「だまれぇぇぇぇ! 」
由宇まで激高しだした。
「くくくっ! そこをどけっ! 」
「いや、どくわけ無いだろう! 」
非常食さんとヒプルルツムーナミオコシーオオクニードラゴリアートトルトウルーイセーナムチーササノオトーヒツルギーオオクマノミコトはがっぶに四つで組み合って罵りあっている。
雨がドンドン強くなってカミナリまで遠くで鳴り出した。
もう、俺には何が何だか。
ため息しか出ません。
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