第五部 第四章 特別な存在
「何か向こうで変わったこと無かった? 」
和弘おじさんが俺達三人に聞いた。
「ああ、例の三柱鳥居でしたっけ? あれが変なとこに出来てたんだよね」
雄二が俺を見た。
「ええ、この間までは無かった場所にまで三柱鳥居が拡がってるんです」
俺が頷きながら補足した。
「そうか。と言う事は、入らずの山の範囲が拡がってるって事かな? 」
和弘おじさんが首を傾げた。
「そういう事になりますよね」
由宇が笑った。
「お前が変な足跡見て、罠を仕掛けなきゃこんな事になんなかったのにな」
雄二が詰問口調で呟く。
「そうそう、危険か三柱鳥居から何か出て来てるって思って罠を仕掛ける奴はいないと思うぞ」
「いやいや、罠師ってのはそういうもんだから」
俺の突っ込みに由宇が胸を張った。
「「ふざけんな! 」」
俺と雄二が叫んだ。
「んん? 三柱鳥居から外へはモンスターは出て行けないはずなんだけどな。それも変わった部分になるのか? 」
和弘おじさんガ興味深そうな顔で首を傾げた。
「そうなら、そういう事になりますね」
「ドラゴンの子供だったから、特別ってことは無いの? 」
俺の言葉に由宇が続けた。
「ああ、ドラゴンは特別な部分があるからなぁ」
和弘おじさんがさらに首を傾げる。
「待て待て待て! 特別は山王だ! 」
非常食さんが走って来て話し合いに参加した。
「ああ、それは確かに。貴方も特別な存在ですからね」
和弘おじさんが笑った。
「「「えええええええ? 」」」
俺達が驚いた。
「いやいや、失礼だろうがぁああああ! 」
非常食さんが激怒している。
「いや、何か、こう、ちょっとミステリアスな部分が無いと言うか……」
雄二が失礼な事を呟いた。
「ミステリィアスぅぅだぁ? 」
非常食さんが聞いた。
「神秘性って奴ね」
由宇が答える。
「神秘だろうがぁぁぁ! 頭に角が生えてて、雷で攻撃できんだからぁぁぁ! 」
非常食さんが必死だ。
「何か、ちょっと違う」
由宇が冷静に答えた。
「いやいや、腸の汚いのとか穴掘って埋めてやっただろうに」
非常食さんが忌々し気に答えた。
「それと神秘性は関係ないでしょ」
「いや、猪のモンスターも捕まえて来ただろうがぁぁぁ! 」
「まあ、強いのは確かだよね」
俺が非常食さんに笑って答えた。
「だろう! 山王は特別なのだ! 」
非常食さんが胸を張った。
子供っぽいけど、逆に俺は親近感があって良いんだがな。
雄二も由宇も同意見らしくて、皆で笑った。




