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憧れナース①~禁断の恋

学園附属病院の最上階には研修教育のための教室がある。


週に一回のナース研修講義は内科学である。


教壇の講師は満足をしながら挨拶する。


「私の内科学講義は終わります」


本日までナースの皆さんたいへんでしたね。


「私の講義は以上で終わりにいたします。皆さんご静聴ありがとうございました」


内科の研修教育は違う講師が担当をする。


「研修も残り少なくなりましたね」


研修を受ける新人ナースは内科研修なんてつまらないと横を向いて毛嫌いをしていたのだが。


ハンサムな講師が教壇に立って喜び勇んで拝聴の姿勢を見せる。


「ああっ研修教育は残り2回だけど。終わっちゃったなあ。ハンサム先生に逢えなくなってしまうのね」


教壇の身の回りの品を片付ける。研修教室から出ていこうとする大学院医学生。

ナースたちはがっかりして見つめる。


あくまでも高齢の名誉教授の代講で研修教育が終了すれば母校での研究に帰ってしまう。


「先生とお別れですね。あと二回の講義は残念でございます」


仲良くなった内科ナースは淋しい顔した。


「そうですね。研修はあと二回で終わります。僕も大学院で研究がありますから。ナースさんも臨床看護で頑張ってくださいね」


優秀な大学院生から内科学の根幹を学んでいるのだから一日の(ちょう)があってしかるべきである。


「そうだ。まだ未定のことで恐縮なんですが」


学園事務局から内科診療医として月に1~2回来てくれないかと打診されていた。

医科大学院生であるが医師免許は取得されている。


「僕は臨床の研修医をまだ経験していません。附属病院からのお誘いなら」


この研修教育が済めば本業の研究対象を纏めあげ教授と相談して返事をしようかと考えている。


「本当ですか!附属病院で内科のドクターとなりますか」


診療科はナースと同じ内科ではないか。


飛び上がらんばかりに喜んでしまう。


「そうですね。外来内科に担当となればナースさんによろしくとなるようです」


気のせいであろうか。


大学院生は可愛いらしいナースを見ては嬉しい顔をチラッ。


だが如何せん有名大学医卒である。


私立の学校法人から見たら雲の上の存在である。


附属病院には研修医といったスポット的な関わりでも有難いところであった。


「学園の大学医学部は曾祖父が設立に関わっているんです。僕には縁のある大学なんですね」


研修医なら母校で。


大半の医学生は母校を選択する。


母校なのかっ


縁のあった学園附属病院かっ


決め手になったのは…


「ナースさん。学園にお世話になろうかと思います。最初は病棟勤務でしょうけど」


※学園としては引き止めておきたい。様々な好条件を小出し提示をしている。


大学院生の学歴と医系の育ちのよさは充分に附属病院の宣伝に繋がる。


国立大医はそれだけ貴重な存在であった。


「わあっ嬉しい。私っ先生の担当ナースになれるよう頑張っていきます」


18歳の可愛い新人ナースは胸が弾ける喜びである。


楽しみの少ない附属病院ナース勤務に唯一の喜びを見いだしていく。


「ええっ大学院の教授しだいですが」


数ヶ月後


学園附属病院の内科研修医になる。


当初は月に数回しか姿を見せていなかったが慣れてくるに従って毎週内科担当医になっている。


国立大学医出身の学歴は正直なもの。学園のどの医師よりも優秀である。


こと医学知識に関しては数倍なる医療従事者だとわかる。


「あの先生は違っていますわ。へぇ~あんな術式もあるのね。知らなかったわ」

考えてみれば恐ろしいことであるが。


アメリカ医学はもちろん欧州諸国の高度最先端医療にも明るかった。


病棟にいる学園の医師にあれこれ教え歩く姿すらたびたび見受けられた。


ナースステーションとして例外ではなかった。


学園的ぬるま湯体質が一掃され効率のよい看護医療システムが築き上げられている。


ナースはより動き安い体勢で病棟勤務がこなされた。

「さすが国立大学卒業生の実力ね。無駄な薬剤投与や診察がなくなった感じ。あの先生なら高度臨床医療システムに慣れていけそう」


病棟回診勤務だけでは宝の持ち腐れ。附属病院は内科外来もお願いする。


「外来診察ですか。うーん僕の研究時間が削られてしまいますね」


病棟臨床医は辞めると願い出る。


「なにぶん僕は医科大学院生です。研究にも時間が欲しいのですが」


外来医のみと決断する。


ピィ~ピィ~


内科ナースの携帯メールが鳴る。


「あらっハンサム先生からだ」


"喜んでね。内科外来担当医に決まったよ"


「外来診療は君の方がベテランさんだからね。新人の僕をイジメたりしない(笑)」


ナースは胸がドキドキとなり顔は真っ赤だった。


憧れのハンサムボーイ


優秀な若いドクターと同じ外来内科。


ナースの担当によってはふたりだけの世界もありうるのである。


きゃあ~


最近見たばかりのトレンディドラマそのものではないか。


「これからトキメキのラブストーリーが始まるのね。期待されそう」


ナースは胸ドキドキとなり顔が真っ赤になってしまった。


憧れのハンサムボーイ


外来内科診療科


もしかしたら…


大学院生に告白をされてしまいそう


ひょっとしたら…


診察室の勤務は


ずっと二人っきり


世間にある


医師との"禁断の恋"


「ヤダァ~恥ずかしい」


ナースはひとり妄想に耽るとシャキッと顔つきを変えた。


「今から新調したパンティを買って来なくちゃ」


先生はどんな好みかなっ


18歳の乙女はふと思った。

返信メールを打ち出すナース。


"お待ちしております"


ナースは何を隠そう


「先生が楽しみです」


何色が好きですかっ


さりげなく添付をしてしまった。


クリック


送信~


「イヤ~ン」


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