・『ペルウィアナ』と、“カルミア”?・
「ちょっ、理君っ! どういうーーーーッ!」
「“騒ぐな”よ。 たく。“ジニア”に聞いてみな。 話してたし。」
取り乱したジニア・ツインへ、原 理はそう言ったので在った。俺は思った。“原 理”、何か“企てて”るなーーーーと。 ××××××
「やめろよ、理。オレガノ達“驚いてる”だろ。」
と、“少年”が言った。海の友達らしいが、弓削 光明と彼は名乗った。
ジニアが狼狽えてた。 ××××××
「“カルミア”君、ちょっと“良い”? ウィアナちゃん“達”確かに“来た”けどね? 一瞬だけだよ? ジニア君とも“話した”って程じゃあ無かったよ? えっとね。“ベニバナ”様を、迎えに来ただけだから。ーーーーね? “海”君? そうだったよね?」
海が“見て在た”少女が、そう言ったのだった。海はそれに応えた。 ××××××
「詳しくは聞いてない。来たには“来た”けどね。和希さんが“送って”行って、さっき迄“白神”さん居たけど、“帰った”し。“ウィアナ”が来た理由も“わからない”し。」
××××
「え? 今“ベニバナ”様の“迎え”だと…………」
“オレガノ”は海へとそう言ったのだが、海は逆に“だって”と説明した。
「“迎え”だけなら、イチゴさんだけで間に合うよね?」と。 ××××確かにね。 ××××
「ーーいいから。その辺にしておけ。」
止めたのは、陽藍だった。
×××××××××××××××××××××××××
「ほら席着いてー先ず和食からね。」
険悪な陽藍の弟子達を、陽藍と一緒に奥から出て来た男がそう促した。俺の知らない男だった。
××××××××××
男は俺に、「結原 基。此の“陽”君とは、大分昔からの、腐れ縁の友人だよ。宜しく“カーズィ”君。」と。ーーーー
「……………………“ヨウ”………………くん。」
俺は思わず。“陽藍”を見てしまった。可愛い“呼び方”だなーーーーと。勿論苦笑した。陽藍は“何だよ”と言ったがな。 ××××××××××××
出て来る“料理”の説明を、“基”がしてくれる。彼は“料理人”らしい。成程。で、陽藍と料理の話を、ずっとしてた。愉しそうにな。其の議論に“美津之”が、時折加わった。
先程舞台に立って在た此の“男”は、陽藍の“妻”の、“兄”だった。
試食を兼ねた食事の場には、陽藍の妻のもうひとりの“兄”も来て居た。“つぐみ”というらしい。
別のテーブルで自分の家族と、試食してたが。
俺が居たテーブルには、俺と陽藍、それから基と、後もう一人、“吉川 要”と名乗った、陽藍の友人の男が着いて居た。陽藍と基とは、仕事仲間らしい。
陽藍の妻は、直ぐ近くの席で、直夏の“両親”と、それから“紺”と一緒だった。
「基君っ、此れ“やばい”。良いと思う!」
「なっちゃ〜ん。“やばい”では無く言葉で感想を下さい。」
「え〜よろしく、“夏央”君。」
「え………俺? あ〜えっとね。“柿”を使った“此れ”ね。味想像出来なかったけど、美味いね。見た目も良いと思う。ただ…………………色が………………地味? 御祝いの“席”には。其処改良の必要ありなのかな?と。……………。」
隣の席の“彼等”は、こんな感じだった。
“佐木” 夏央、彼が直夏の“父親”だ。見た目は似てないが、雰囲気は引き継いでるなーーと。
直夏の母親の、“夏美”。彼女は陽藍とは幼馴染らしい。ーーーー
「“かずいち”君〜聴こえたか〜い? どう? “改良”出来そう〜?」
“結原 基”は、そう叫んだ。“他の席”へと。 ×××××××××
「…………………う〜ん。」
問われた“男”は、そう呻った。難しいのだろ。意見が飛び交ってた。 ××××××
「カーズィ、どう思う?」
陽藍が、不意にそう言った。
「は? 俺?? 俺は良いと思うが? このままで。 改良する位なら、別な物を作るぞ?」
“料理”は既に洗練された“完成”品ーーーー謂わば芸術作品の様で、崩すのも加えるのも、“卑怯”だった。そう伝えてみたが、にやりとしたのは“基”だった。“成程ね”と。
××××××××××××
“試食会”は、そんな運びだった。
伸びをした俺は、陽藍へ言った。「美味かった。ありがとな。」と。陽藍に“はは”と笑われたが。 ××××××××××××何で? ××××××××
「さて。カーズィ、俺達は“帰る”な。“紺”は置いてくからさ。な? 紺?」
陽藍はそう言った。ん?“此処『ホテル』なんだよ。泊まってけ。”とな。
ん?
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“折角だから、堪能してけよ”と。うん? …………………………………………………宿でか過ぎないか? 此れ。 …………………………………………………………でかいよ。 ×××××××××××××××××××××××××××
龍と卓も“居る”から、安心しろと。それから、“弟子”四人も“一緒”だった。 ××××××
え?
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「はは、大丈夫だってカーズィ。そんなに緊張しなくても。」
「まあ、先ず“飲もう”ぜ。“調合師”君。あ、ジニア達は、ジュースな。紺もな。」
「わかってるよお〜僕、“レモン”スクラムにする〜あ、チェリー添えてね?」
“畏まりました”と、黒い“制服”の“店員”が、言った。
“BAR”に、移動してた。 ×××××××××
「“眺め”良いな。」 「だろ?」
「一番良い眺めの席だよ。予約して置いたんだ。俺と“卓”は下見なんだよね。」
「“下見”?」
龍にそう問うと、彼等は答えた。「うん。」 「結婚記念日。」 「の、ね。」と。
息ぴったりだなと言って置いたよ。 ×××××××××××
「はあ〜お腹いっぱい。美味しかった。」
帰り路の華月 “海”は、そう言った。それにしてもーーと。 ××××××××
「“理”にはひやりとしたよ。何なの?おまえは?ーーーー」
海の横の光明が言った。彼等は帰路を歩いて在た。陽藍と一緒に。海が“お母さんだけ狡い”と愚痴を溢しながら。
苦笑いの陽藍が応えた。仕方無いだろと。
「友美は“体力”無いんだよ、海。宿取ってやろうと思ったら、卓と龍に出し抜かれててーーーー。只でさえ御機嫌斜めなんだからさ。家帰っても刺激するなよ?」
「……………おじさんも中々大変なんだね…………」
光明が言った。“僕当分彼女とか要らない…………”と。
「あのなあ、光明。“愛情”ってそういう事じゃあ、無いんだよ。な、海?」
華月 陽藍は、そう言った。理は反論した。
「………………“海君”、未だ“恋愛”とか理解らないでしょ。“おじさん”ーーーー」と。
陽藍は応えた。“理、御前『失礼』だな”と。 ーーーー
顔を顰めた原 理は、無言で陽藍の余裕顔を眺めながら、友人“海”を、ゆび指したのだった。 ーーーーーー
海は気にも止めなかった。 ××××××××××
「海君………………。キスは済ませた?」
「内緒。」
理の問いに、海はそう答えた。「女の子の気持ちを考えないと、振られます。」と。
理は益々顔を顰めた。陽藍は無言で笑って在た。 ××××
「意味わかんない」と。原 理は抗議した。海は応えた。
「原君。加那ちゃんに振られないでね。」と。 「ちょっと海君っ」
理は抗議した。光明が、其れを止めた。“理ーー”と。
「落ち着けよ。で、先ず考えてみろ。海君のお兄ちゃん“達”は、あの人達なんだぞ。
ーーーー。考えたら“理解る”だろ。 海君がもてない訳は無いと。
“女の子の口説き方”なんて、お兄ちゃん“達”から聞いてるよ。お前と違ってさ。」
弓削 光明が、そう言ったのだった。ーーーー原は不満を称えた。 “はあ?”と。
「“お兄ちゃん達”関係無いだろ。海君は海君。ラブリー“キャット”だよ。」
「“違う”だろ。何だよ“ラブリー”って。原、馬鹿なの?」
「なっ! 光明おまえっ! ラブリーとは“可愛い”を意味するんだぞっ! 馬鹿はおまえだ!」
「“タイガーベビー”キャットだからな?」
「ーーーーっ、“だから”だよ!“史上最強”だろ!」
「…………………………………………………、何が? だよ…………………………………………。」
バトルが始まった横で、友人海は気にも止めずに言った。「あ、早く帰って“御褒美”確認しよ〜」と。 ×××××××××× 呆れた友人“ふたり”に、見られながら。 ××××××××××
カーズィ・キルシュは、後から聞いた。此の日の海の“頑張り”は、報酬の為だったーーと。
本日の“イベント”は、陸の作ったゲーム“ロープレリア”と連動していた企画だった。
“期間限定・キャラクター”が、配信されたのだ。海は、イベントを手伝った“別報酬”として、其の限定のレアキャラクターを、一番“先”に、ゲット出来る権利を得たのであった。
実は其れは、“海”限定キャラクターで、キャラのカラーやスキル等が、海仕様だった。
海が入手に失敗しても、他の人物が入手する事は叶わないのだ。海当人が、知らないだけで。
陸のお茶目な悪戯だった。と書いて“ブラコン”とも読むが。何が御褒美かというと、他のプレイヤーは『零時解禁』なのに対し、海だけ“フライング”出来た。と、言っても後“数時間”の事だが。
海は“二時間”もあれば、“出来る”子で在った。余談であるが海の兄“巧”。彼なら恐らくニ、三十分も在らば、入手してしまうのであろう。海は其れが口惜しかったのだが。
海の横で、友人“ふたり”は、海を“みて”在た。“………………こんな子が、『史上最強』…………………っ”と。
“華月 海”は、“エネルギーの塊”で在る。今は未だコントロール出来ぬが、其れを“覚え”れば、“そう”成れる“存在だよ”と、彼の父はそう言った。
“上手く行けば、『友』を超える”ーーーーと。海に“そのつもり”は、無かった。
『僕は“お兄ちゃん”の役に立つ“位”で、いい』と。 ーーーーーー
然しーーーー海“当人”は知らない。
海はゲーム“ロープレリア”に夢中に成ると、時間を忘れてしまう。
そして気付くと大概は“朝”で在ると。
“力”を使い切っていると。 ×××××××××海は知らなかった。××××
「“陸”もねえ、或れ、“計算”だろ。」
華月 卓が、静かに言った。“夜景”を観ながら。横で龍が応えた。 はははと。“陸だからな”と。 ××××××××××
「じゃ〜な、理。明日遅刻で和希泣かせるなよ。おやすみ。ああ、お疲れ様な。」
陽藍は、何故か疲れ切った様子の弟子へとそう言った。彼を送り届けて。 ××××××理は“うぃ”と応えた。 横で彼の“父親”が、息子の頭を小突いて、謝らせた。 ××××××
「“理”ん“家”、久し振りに“寄った”な。……………」
弓削 光明が何故か照れ臭そうに、そう言った。横で海は“そうなの?”と応えた。 ××××××
光明を送り届けた“親子”は、言った。“八時か”と。“ちょっと遅くなったね”と。
「ねえ“お父さん”」 「ん〜?」
「結局さ、ウィアナは何でついて来たの? “皆”に会う為?」
「あ〜“だろう”ね。」
明るい“月明かり”が、父を照らしてそう言った。「会わせないがね。」と。
××××××××××××××××××××
カーズィ・キルシュは、窓の外の夜景を眺めながら、“此の世界”の“カクテル”を、味わって在た。“作り方”も。熱心なキルシュの横で。覇気の無い“陽藍の弟子”が、気になった。
“カルミア・カルム”は、ぼんやりとして在た。未だキルシュは知らなかった。カルミアは“ウィアナ”を好きなのだと。
カルミアは昔、ウィアナへ“ペンダント”を贈った。“言葉”と共に。ウィアナは鈍くて察しなかったが。 ××××××
“ウィア”、『此れをつけてて。』ーーーーーー“何処”に在ても、「迎えに」ーーーーーー
行くからーーと。未だ十歳の“少年”の勇気だったが。
❂ ❆ ❂
“ペルウィアナ? 「カルミア」君と、話せなくて良かったのかい?”
“王太子”が、そう言った。“婚約者”へと。少女は小さく、答えた。“終わった事”だからと。
会話を聴いて在た“橋本 和希”は、彼等へと言った。「“俺”は一度“先”に戻るね?」と。
ペルウィアナはカルミアの“好意”なら、知って在たのだ。ただ、彼女等の“村”には、カルミアを“大好き”な、十一歳の“少女”が“在た”ーーーーと、いうだけで。
ウィアナは“その子の気持ち”を、知って在ただけだ。
何も“知らない”のはーーーー。“少年”の方だった。ーーーーーー
❂ ❂ ❂
「ほら“海”、“今日の月”も綺麗だぞ? 覚えて置けよ?」
“父”がそうーー空へと呟いた。“我が家”の『“前”』だった。家の中の“母”がーーーー“そうね”と言ったのはーーーー海は知らないーーーーーー。
その“美しさ”を、遠い“星”と“星”では、共有出来ないーーーーーーと。




