表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

古本を見つける。


なんとも真面目な女装コンテストを観終えて、そのあとは大学敷地内にあったカフェへと訪れた。スタバとかドトールのよなお店であった。

ただ、なぜか店員が全員英語で話しかけてくる。明らかに日本人にしか見えないおばちゃんたちなのであるが、なぜかオーダーは全て英語。


自分たちの前に並んでいた客が外人であったため、最初はその外人だけに英語で話しかけているのかと思っていると、自分たちも英語だし、その後の客も英語で話しかけられていた。

おばちゃんの名札は日本人の名前である。

しかし、だれもこの事に疑問をもっていないのか特に、これを話題としている人がいない。当たり前かのように、皆、注文している。

これもまた謎が深まり異様な雰囲気であった。



30分ほどそのカフェで居座り、コーヒーをすすり、歩き疲れを取ることにした。

座席から周囲を見渡し、学生たちを観察していると、大学生なんて子どもなんだなーというのが身に沁みて実感させられた。


子どもじみた、挙動であるとかそういうのでなく、全てにおいて、そう思えた。

ほんの数年前まで自分も大学生であったのに、こうも働くと心境に変化が現れるのだなと感じた。


露店の通りを歩いている時も、食べませんか、買いませんか、と声を掛けられると、何となく断り雰囲気があり、じゃあ、買おうかなとなっていたが、さすがにもう、普通に断れたし、戸惑うこともなかった。

以前は、なんとなく買わないとなんか悪いなと思い、そんなに要らなくても、買っていたのだが、そういう変な気遣いというものが無くなった。


まあ考えてみると、大学生は二十歳前後であるため、子どもであるのだ。

高校の頃とかまでは、大学生と聞くと何やら偉大なものである気がして、大人だなと思っていた。

しかし、もうある程度の年齢になると、子どもだなとしか思えなくなった。

これが大人になるということなのか。

自分の精神がどことなく成熟してしまったことをその時感じた。


その後は、ふらふらと見てない通りを歩いてみた。

すると、途中で、なにやら、ホールらしき建物の前に、ダンボールが並べられていて、何かの販売が行われているのが、遠目に見てた。


これはもしや!と直感が働き、其の現場に、連れの手を引き、小走りで駆け寄る。

やはり本であったか。


思った通り、古本の販売が行われていた。

さきほどまで、歩き疲れ、もうこのまま帰ろうかなという雰囲気になっていたのに、本を見た瞬間、疲労が嘘のように吹き飛んだ。


値段は一冊20円や50円といった、破格で、素晴らしいものであった。

どうやら、この大学の図書館の蔵書らしい。

古くなったので、処分を兼ねて販売しているようだ。

結構年代物の本が多く、保存状態もあまり良くは無いが、それもまた良い感じで、数冊購入した。


もしかすると、古本の販売もやっているのではと、実は心の何処かで希望を抱いていたので、かなり気持ちも昂ぶった。

星新一の本や心理学の本を買った。



そうこうしている内に、日も陰ってきて、秋の冷たさが強く感じられてきたので、そろそろ帰ることにした。


久々のこういう祭りはかなり楽しいものであった。

大学の敷地内なんて日頃訪れる機会などなく、目的も無いので、こういう時に行ってみるのはいいものだなと思えた。


自分が通っていた高校とかの学祭などにも行ってみたいなーとふとその時感じたのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ