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第1章 Zの航跡、鉄血の嚆矢

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1941年11月27日 午前6時15分 ジャワ海、カリマタ海峡南方沖

大日本帝国第二機動艦隊 旗艦『大鳳』羅針艦橋

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赤道直下の濃密なスコールが、装甲空母『大鳳』の重厚な飛行甲板を激しく叩いていた。

遮蔽された羅針艦橋の内部は、不気味なほどの静寂に包まれている。


第二機動艦隊司令長官・小沢治三郎中将は、一枚の薄い電文用紙をじっと見つめていた。発信元は東京・永田町の首相官邸。外交官出身のインテリジェンスの塊であり、現帝国の最高権力者たる徳川宗家第十七代当主・徳川家正宰相の署名とともに打電された、対英自衛宣戦の暗号文であった。


この暗号がジャワ海の只中にいる小沢のもとへ文字通りノーディレイで届いた裏には、帝国の冷徹な通信戦略があった。開戦と同時刻、永田町では逓信大臣の指揮のもと、筑前の黒田精機と美濃の竹中数理演算所が極秘裏に全世界の海底電信ケーブルを一時切断。米英の通信網を物理的に遮断した上で、帝国全土と大艦隊を二重暗号『紫式部』の絶対通信網で繋ぎ、電磁的な空間を完全に掌握していたのである。

さらにこの宣戦布告は、単なる行政府の決定に留まらない。江戸城地下の最高臨戦評議場から、京都朝廷奏聞弁理である阿部正敬を通じ、精神的権威の頂点たる京都朝廷へと奏上され、天子からの大政委任の法理に則って発告された「帝国の正統なる大命」であった。


──『ツルギマルマワセ(剣丸回せ)』。


前日、11月26日に東京の首相官邸から公式かつ国際法に則って国内外へ一斉発告された「対英宣戦布告」。それを受け、現場の艦隊の防衛準備状態を一気に解除するこの暗号は、340年前の慶長六年、徳川家康の命を受けて南方未開の荒海へと初めて進路を向けた、伝説の国策武装御朱印船『剣丸』の名を戴いた、乾坤一擲の決戦を命じる暗号文であった。


先祖代々、国内であぶれ、放逐された「棄民」たちが熱帯の疫病と戦いながら泥をすすり、血を流して築き上げてきた多良加タラカンの油田。および元禄・享保期から組織的植民を断行し、アイアン・ノブ鉱山をはじめとする巨大な鉄鋼・石炭・ボーキサイトのインフラを構築した豊秋津島(ひのあきつしま=東豪州)。その帝国生存圏の心臓を、ロンドンのシティに巣食う国際金融資本は「ポンド建て国債の一斉繰り上げ償還要求」という書類一枚の罠で、合法的かつ無条件に丸ごと強奪(担保接収)せんとした。


その背景にあるのは、欧州戦線における大英帝国の軍事的・経済的危機であった。


1939年に勃発した第二次世界大戦に、イギリスは連合国として参戦。しかしナチス・ドイツの勢いは凄まじく、瞬く間に欧州大陸を席巻した。1940年5月、イギリス海軍はフランスの大陸戦線から撤退する「ダイナモ作戦」を敢行したものの、これに完全失敗。33万人におよぶ遠征軍の精鋭を大陸で失い、数万台の軍用車両や重火器をすべてドイツ国防軍に鹵獲されるという、致命的な大敗を喫していた。


このダイナモ作戦失敗の最大の原因こそが、ロンドンの傲慢が生んだ「海軍戦力の分散」であった。当時、イギリス海軍本部は豊秋津島(東豪州)の資源接収の法的執行、および豊栄大日本帝国への軍事的威嚇を担保するため、本来ならドーバー海峡の防衛に投入すべき駆逐艦などの軽快艦艇、さらには民間の徴用小型船舶に至るまでの膨大な艦隊戦力を、あらかじめ極東のコロンボ、シンガポールやパースへ大量に回航・配備させていたのである。


この自国軽視の兵力分散が仇となり、英仏海峡の防壁は文字通りもぬけの殻と化していた。


ダンケルクで手に入れた膨大なイギリス製鹵獲車両による機動力向上と、対英防空戦から完全に解放されたドイツ空軍ルフトヴァッフェの9割が東部へ集中したことにより、1941年6月に始まったバルバロッサ作戦の天秤は、初手から完全に崩壊していた。アメリカのレンドリース法による物資援助も、北のムルマンスク航路をドイツ軍に早期遮断されたソ連には届かず、赤軍の組織的防衛は秋を待たずに瓦解。バルバロッサ開始からわずか5ヶ月後、1941年11月中旬、冬将軍の本格化を前にドイツ軍はモスクワの完全占領を成し遂げたのである。


独ソ戦の決着により、欧州の巨大な軍事質量がそのまま英仏海峡へと反転しつつある中、大英帝国の国家財政は名実ともに底を突いていた。自らの延命のためには、地球上のどこからでも、あらゆる物理的富を強奪して戦費へ変えねばならない。それが、首相ウィンストン・チャーチルが下した決断であった。


もし日本が期日までにポンドでの一斉返済ができなければ、その代償として、多良加の油田プラント一式、豊秋津島の鉄鉱山、そしてそれらを結ぶ鉄道や最新鋭の港湾設備のすべての所有権と主権を、合法的かつ無条件で大英帝国へ譲渡・接収する。


これによってロンドンは、アジア・太平洋地域で手つかずのまま眠る日本の莫大なインフラ資産を接収し、破産寸前の大英帝国を延命させるための巨大な燃料(兵站基地)として丸ごと強奪しようとしたのだ。法と帳簿の網で帝国の心臓を狙う、これがイギリスの仕掛けた「国際金融の罠」の正体であった。


東京が放った宣戦の報は、その身代金要求に対する拒絶の返答であった。


「長官、第一艦隊より電信。トラック泊地への展開完了。米太平洋艦隊はハワイ沖にて完全に釘付け。我が方の『金縛り』は完璧に機能しております」


参謀長の報告に、小沢中将は微かに顎を引いた。

大和・武蔵を中核とする第一艦隊は、ハワイ沖の公海上にその巨体を遊弋させ、米艦隊を塞いでいる。ルーズベルトが中立法の檻を破り、イギリスを助けるために「最初の一発」を撃てば、それは米国内の強力な孤立主義(反戦派世論)によって大統領自身が弾劾される不法な侵略となる。日本側からは絶対に撃たない。ただそこに存在するだけでアメリカを金縛りにする。それが帝国の対米抑止作戦であった。


だが、大英帝国は違った。欧州戦線の緊迫で破産寸前に追い詰められたチャーチルは、帳簿の執行力を物理的に担保するため、空前絶後の規模を擁する、英国東洋艦隊、通称「Z部隊ゼットフォース」をシンガポールから進発させていた。


戦艦『プリンス・オブ・ウェールズ』、『キング・ジョージ5世』、『デューク・オブ・ヨーク』。

巡洋戦艦『レパルス』、『レナウン』。

航空母艦『イラストリアス』、『インドミタブル』。

さらに重巡4隻、軽巡6隻、駆逐艦18隻。


イギリス海軍が誇る主力近代戦艦5隻、装甲空母2隻を中核とする計35隻。それはイギリスがドーバー海峡の防衛を実質的に放棄してでも、戦争継続のための戦略的資源奪取に向けた意気込みを押し測るには充分といえる規模であった。

彼らの目的は西豪州の要衝パース。豊秋津島から日本本土へと向かう、帝国の重工業を支えるシーレーンを力ずくで遮断し、そのインフラすべてを「担保」として強奪するための略奪の進撃である。


「……先に不法な現状変更の軍事行動を起こしたのは、大英帝国側だ」


小沢中将は冷徹な眼光を、霧の向こうの水平線へと向けた。

飛行甲板では、岐州重工が鍛え上げた1500馬力級液冷発動機『水星』の過給機音が、赤道直下の重い大気を引き裂くように咆哮を上げている。甲板に並ぶのは、最新鋭の岐州重工製・四〇式艦上戦闘機『烈風』を始めとする猛禽達である。特に『烈風』は正式採用を間近に控えており、増加試作機が実戦テストも兼ねて配備されていた。


「我が艦隊の任務は、敵艦隊がパースに到達する前にこれを捕捉、粉砕すること。アメリカに参戦の名目を与える隙は、1分たりとも存在しない。……第一波攻撃隊、出撃!!」


飛行甲板指揮官の白旗が激しく振り下ろされた。鍋島家の佐賀精密機械が寸分の狂いもなく削り出した油圧カタパルトのピストンが、重厚な金属音を立てて衝撃を解き放つ。細川家の南海殖産が産出した最高級天然ゴムのパッキンが超高圧の作動油を完璧に受け止め、帝国の最新鋭機を次々と鉛色の空へと突き出していった。


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1941年11月27日 午後3時15分 ジャワ海、大英帝国東洋艦隊(Z部隊)旗艦・戦艦『プリンス・オブ・ウェールズ』羅針艦橋

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「馬鹿な! 我が方の直掩機が、まるで赤子のように叩き落とされているだと!? 東洋の羽虫が、これほどの性能を持っているというのか……!」


Z部隊の指揮を執るトーマス・フィリップス大将は、ジャワ海の重苦しい熱気の中で、窓外の凄惨な空中戦を凝視しながら絶叫に近い声を上げた。


『プリンス・オブ・ウェールズ』の周囲には、本国から引き連れてきた戦艦『キング・ジョージ5世』、『デューク・オブ・ヨーク』、巡洋戦艦『レパルス』、『レナウン』、そして航空母艦『イラストリアス』、『インドミタブル』が幾重にも輪形陣を敷き、強固な鉄の盾を形成していた。ロンドンの海軍本部は「洋上を高速で回避運動する戦艦を、航空機だけで沈めることは不可能である」という大艦巨砲主義の常識を固く信じていた。空母から発艦したフルマーやシーハリケーンが上空の防空網(CAP)を形成し、接近する敵機を散らすだけで十分だと考えていたのだ。


しかし、雲霞のごとく襲いかかる日本の航空部隊は、その時代遅れの常識を根本から粉砕した。


「全機、突撃体勢。邪魔な敵は蹴散らせ」

岐州重工製・四〇式艦上戦闘機『烈風』第一小隊長・進藤三郎しんどう さぶろう大尉が、防喉マイク越しに冷徹な命令を下す。


「進藤隊長、後方よりシーハリケーン二機、食いついてきます!」

第一小隊列機を務める坂本明さかもと あきら飛行兵曹長が叫ぶが、進藤は操縦桿を握りしめたまま獰猛に笑った。


「構わん、そのまま引け! 『水星』の全開馬力なら容易く振り切れる!」


迎撃に上がった英空軍の戦闘機は、圧倒的な速度と上昇力を持つ『烈風』の前に、なす術もなく次々と火だるまにされて墜落していく。織田家を総帥とする岐州重工が鍛え上げた1500馬力級液冷発動機『水星』は、毛利一族傘下の防長石油が精錬した100オクタンガソリンを爆発的に燃焼させ、機体に信じがたい運動性能を与えていた。さらに、島津の装甲技術を凝縮した防弾鋼板がパイロットの座席と燃料タンクを完璧に防護しており、英軍の小口径機銃弾をパラパラと弾き返しつつ、敵直掩機をまたたく間に一掃してしまった。


「豆鉄砲でこの機体が落ちるかよ。島津の装甲は伊達じゃねえ!」

坂本飛曹長がキャノピー越しに、煙を吹いて墜ちていく英軍機を見下ろしながら吠えた。


「祖先から続く帳簿の借りを、この弾丸タマで返してやる!」

前線の日本兵たちにとって、ロンドンが突きつけてきた金融危機など、所詮は「机の上の数字の弄り合い」でしかなかった。彼らを突き動かしているのは、絶望ではなく、煮え滾るような怒りと野心である。「書類を盾にして、我らの祖先が340年かけて泥をすすり築き上げた開拓史を奪おうとした英国を、この有り余る物理力で叩き潰せば、すべての帳簿はチャラになる」。その極めて現実的で狂おしいほどの士気の高さが、パイロットたちに死の恐怖を忘れさせ、目標への正確無比な突撃軌道を描かせていた。


絶対の信頼を置いていた直掩機を失い、丸裸となった大英帝国の不沈艦たちへ向け、二九式改航空魚雷を腹に抱いた岐州重工製・三九式艦上攻撃機『流星』の編隊が、海面すれすれを這うように肉薄する。


「対空砲火、薄いぞ! 行ける!」

『流星』雷撃隊長・村田重治むらた しげはる少佐の野太い声が、機内通信に響き渡る。


「村田隊長、目標『プリンス・オブ・ウェールズ』、射程に入りました!」

雷撃機電信員・鈴木武すずき たけし一等飛行兵曹が計器を睨みながら叫ぶと、村田はスロットルを微調整し、巨大な戦艦の土手っ腹を照準器のど真ん中に捉えた。


「左舷、右舷より同時挟撃をかける! 毛利の新型爆薬の威力を、大英帝国の喉元に叩き込んでやれ! ……射点についた。魚雷投下テー!!」


ガクン、と機体が軽くなる感触とともに、村田機から投下された二九式改航空魚雷が波頭を切って海中へ突入した。


「長官! 右舷より魚雷、肉薄! 本数、8! 回避不能!」


右転舵ハード・ア・スターボアードッ!」


フィリップスの悲鳴のような号令が艦橋に響き渡る。巨大な操舵輪が急回転し、3万5000トンの巨体が激しい水飛沫を上げて旋回しようとした。しかし、あまりにも遅すぎた。


投下された8本の魚雷のうち、半数は回避したが、残りの半数は直撃コースを正確に突き進み、『プリンス・オブ・ウェールズ』の右舷水線下に、4本の巨大な水柱が天を突くように噴き上がった。


鼓膜を破るような轟音とともに、艦全体が大きく跳ね上がる。防長化学が開発した新型高爆速火薬の凄まじい衝撃波が、最新鋭戦艦が誇る強固な二重底をまるで薄い紙細工のように引き裂き、無慈悲な破壊力が艦内の機関区画を瞬時に水没させていく。近代大英帝国の象徴たる巨体は、断末魔の呻きのような金属音を立てながら、急速に右舷へと傾き始めた。


生き残っている最新鋭戦艦『キング・ジョージ5世』と『デューク・オブ・ヨーク』は、狂乱したように14インチ(36センチ)主砲を海面へ向けて発砲し、着弾の巨大な水柱で弾幕スプラッシュ・バリアを張ろうと足掻いていた。


しかし、帝国の航空打撃力は最新鋭の『烈風』と『流星』だけで構成されているわけではない。海面の水柱を嘲笑うかのように、はるか上空から岐州重工製・三八式艦上爆撃機『彗星』の編隊が鼓膜を裂くような風切り音とともに急降下を仕掛けた。歴戦の搭乗員たちが操る機体は80度近い完璧な降下角で突入し、投下された250キロ爆弾が両艦の対空機銃座や上部構造物を次々と正確に粉砕していく。多連装ポンポン砲の銃座が吹き飛び、血肉と鋼鉄の破片が甲板に降り注ぐことで、戦艦の防空火力は瞬く間に沈黙させられていった。


そして、対空砲火が薄れたその死角──すなわち海面すれすれの超低空から、いよいよ本命たる雷撃部隊が真の牙を剥く。

最新の『流星』がその高速で敵の目を引きつける裏で、波間を這うように肉薄してきたのは上杉航空製・三六式艦上攻撃機『天山』の群れであった。機動力こそ劣るものの、幾度もの猛訓練を潜り抜けてきた熟練の雷撃隊は、寸分の狂いもない編隊行動によって両舷からの完璧な挟撃を完成させていた。


彼らが投下した二九式改航空魚雷は、水面下で安定した深度を保ちながら、白い航跡の束となって戦艦の土腹へと殺到する。

分厚い装甲も、英国が誇る水中防御隔壁も、毛利の防長化学が精製した新型高爆速火薬の威力の前に無意味だった。『キング・ジョージ5世』の左舷に3本、『デューク・オブ・ヨーク』の右舷に4本の魚雷が立て続けに命中。内臓を抉り取られるような大音響とともに巨大な水柱が艦橋の高さを超えて噴き上がり、3万5000トンの巨体が悲鳴を上げて海面から持ち上がった。


艦底を無慈悲に引き裂かれ、機関部を瞬時に水没させられた最新鋭戦艦たちは、もはや洋上に停止したただの巨大な標的へと成り下がっていた。


もはや防空網の統制など存在しなかった。巨大な輪形陣は完全に引き裂かれ、護衛の重巡洋艦や駆逐艦の陣列も瓦解。岐州重工製・三九式艦上戦闘機『凱風』の20ミリ機銃による容赦ない甲板掃射を浴びながら、各艦が孤立したまま四方八方から押し寄せる銀翼の群れに蹂躙されていく。大英帝国の誇りであった大洋艦隊は、ただ燃え盛る巨大な廃墟となって波間に漂うばかりであった。


通信兵の血を吐くような報告に、フィリップスは言葉を失った。

黒煙と炎に包まれた艦橋の中で、彼は崩れ落ちる視界の向こうに、夕暮れのジャワ海を見つめていた。そこには、数世紀にわたって七つの海を支配し、世界の覇者として君臨してきた大英帝国の、あまりにもあっけない「不渡り」の光景が広がっていた。本国艦隊の半数という、本土の防衛を削ってまで捻出した絶対的な物理質量が、極東の海で日本の鉄と炎の前に一網打尽に蒸発していく悪夢であった。


このジャワ海での大惨劇、すなわち「イギリス本国艦隊の過半の消滅」という地政学的地殻変動こそが、一拍遅れて欧州戦線へ致命的な歴史ドミノを引き起こすことになる。

スカパ・フローの防壁は完全に消し飛び、ドイツ軍の上陸を洋上で物理的に拒絶する力を失った英仏海峡。その空白地帯へ向けて、満を持したナチス・ドイツ国防軍の数千隻の上陸舟艇が一斉に殺到を開始するのは、ここから約9ヶ月後、8月中旬のことであった。


大国同士の剥き出しの利害、すなわち資源と地政学覇権を巡る打算が、東西で完璧に噛み合っていた。

ロンドンの帳簿の執行力を極東の海で完璧に焼き捨てた日本海軍第二機動艦隊は、ジャワ海を自らの血が通う完全なる内海へと変えながら、いよいよ南半球のすべての英軍拠点を窒息させるべく、その冷徹な全盛期の砂時計を圧倒的な速度で回し始めるのであった。

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