キテージ村
ここからショートストーリーが続きます。
「やっと着いたな。」カズトはそう言葉を漏らした。
彼がいるのはキテージ村。数日前に商人たちが護衛者を探しているとの情報を知ったカズトは彼らと交渉し、護衛の仕事についていた。日本など元いた世界では治安が良いため護衛などは不要であったが、転移したこの世界ではそうはいかない。
街から街への道中には盗賊や魔物がはびこっており、商品を輸送するにもリスクが伴っている。そのためこの世界では、商人らが街から街へと移動するときは腕の立つ護衛者を数名雇うのが習わしになっている。
カズトは腕が立つためそうした仕事を請け負うことで生計を立てている。今回も予想通り様々な盗賊や魔物が出てきたがことごとく退け、大きな被害を出すことなくここキテージ村にたどり着いたのだ。
「前よりもだいぶ発展しているな。」それがカズトの印象だ。キテージ村は数年前から開拓がおこなわれた村である。国境沿いにあり首都からも離れているため、ほかの国からの侵略にも注意する必要があるので発展は難しいと予想された。だがそうした状況にもかかわらずカズトが以前来たときよりも発展していることにカズトは驚く。
商人たちの代表者と村の者がやりとりしているのを眺めていたところ、「カズト!」と不意に後ろから声を掛けられる。「アヤカか。」そこにはカズトと同じぐらいの年齢の女性がいた。




