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森の魔道師  作者: またき
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エピローグ

リリエンの森の麓の小さな街で起こった騒ぎを、そして1組の男女の結末を、そのはるか上空から眺めている青年が1人。その髪は青い空と同化して吸い込まれてゆきそうなくらい鮮やかな色をしている。


「やれやれ…これで世界は助かった、のかな?ユウちゃんには悪いけど、これからだよー、君に頑張ってもらうのは」




彼は1人の最凶の魔道師の企てを知ってしまった。


【悪擬】を使ってこの世界を歪ませ壊そうとしている事を。悔しいけどそれが可能な男なのだということは身に染みて知っていた。


男は絶望していた。

男は持て余す魔力は人を孤独にさせるという事に。

男はこの世の全てから恐れられているという事に。

男は【悪擬】と変わらぬ視線を受けるという事に。


故に男は思った。

自分にとって面白くない世界を面白くしてやろうと。



そんな男を一時期は友と呼び、肩を寄せ合い(彼はそう思っていた)この世を正していた時に、

男の心の奥底が見えて何故かほっとしてしまった。


人は誰しもぬくもりを求める生き物だ。

男も例に漏れず、ただそれが欲しかっただけなのだと。



だから自分の持てる魔力を全部注ぎ、禁術と言われる召喚術を使って少女を呼び寄せた。

彼の癒しとなりうるべき少女を。

彼を恐れず求めてくれる伴侶となれる少女を。


誰も立ち入る事が出来なかったリリエンの森に集められた【悪擬】達が消える事を祈って。



一縷の望みはどうやら実を結んだようだった。


絶対の愛を求めていた少女は、男の絶対的な愛を手に入れ、

愛に盲目だった男は、少女の盲目的な愛を手に入れた。



「それにしてもルゼ、君の計算高さには恐れいったよ。()にたっぷり蜜を与えて溺れさせ、自分以外を映さず命をもその手の上で支配するとは。最凶の魔道師の真綿は非常に厄介だねー。まぁ、お気に召して貰えてなによりだけど」


巻き添えくらった国民はかわいそうだけどね。

くすくすとリリエンの森を見つめて笑いが漏れる。


「さて、これ以上見ていると彼が怒りそうだ。そろそろお暇しようか。また鯵のひらきが食べたいけど…どうやら、それも叶わないかな?」



くすくすと笑う声は、蒼い空に消えていった。




最後までこんな拙い文章を読んでくださりありがとうございます!!

ちゅっちゅしてばかりで申し訳ない!仕方ないもの雛だもの(゜∀゜)

執着タグをつけたくて書いた話ですが、主人公の執着ものかよ!と思いきや(やっぱり)ヒーローの方だったのかよ!というのがやりたかったです。まぁ最初から分かるようなものですが(^ω^)

俺って言う優男って何か背伸びしてる感じで可愛くて好きなんですがどうですか(^ω^)


もっとゆっくりねっとりやりたかったけどそんなネタひっぱれねぇよと短編に。

最後は皆ハッピーハッピーめでたしです!

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