狂王戦(3)
《狂鬼創生》と言ったヴァンの体は黒い魔力につつまれていく。そして、
「そんな・・・」
ヴァンの体はなくなっていた部分を狂鬼招来時の体に再生していたのだ。
「あんなのありですか・・・?」
「ふう、これやると疲れるんだよ。まあ、喋れなくならない限り魔力があればどんな状態でも、再生可能だけどな」
「くっ・・・!」
立つのも辛くなっているアリスだったが、そんなこと考えている余裕はなくなっていた。
「さあ、まだ楽しませてくれるよな?」
ヴァンがにやりと笑う。その背後には既にミーシャが攻撃を仕掛けようとする。だが
「まずはお前か。ヘンテコアサシン」
「!!!!!!!」
背後からナイフで攻撃しようとしたミーシャは吹き飛ばされてしまった。
「な、なんで・・・?」
「そりゃあ、当たり前だよ。隠密はもしもバレたらやばいもんな?確か完全にステルスになる代わりに打撃耐性、魔力耐性も0になるんだよな??なら背後からしかないよな」
しかし、ヴァンは両手を使っていなかった。ミーシャを吹き飛ばしたのは
「尻・・尾・・・?」
異形な尻尾であった。ドラゴンのような尻尾は意思を持っているかのように蠢く。
「ああ、これなあ。ちょうどいいから作った。まず、一人目だ」
そして、クレアに向かって歩き出す。
「それなのになあ・・・」
「《狂歌》」
「邪魔すんなよォ」
「はあああああああああああ!!!!!!!!!!」
そんなヴァンを止めるように頭上から攻撃するものが一人。《狂歌》状態のリアナであった。
「お前どこから出てきた?」
「あなたには関係ない!クレア、アリス!ミーシャを連れて離脱して!」
「でも、まだミノタウロスの角が・・・あ!」
クレアはリアナの助言に焦りながら答える。今回の条件としてミノタウロスの角を持って帰ることになっていたのだ。クレアがあたりを見渡すとミーシャが倒れている近くにミノタウロスの角が落ちていた。
「あれなら、ミーちゃんを回収して取りに行ける!」
走り出すクレア。そして、ミノタウロスの角に手を伸ばすが、
ぐしゃ!!!
「な・・・!」
「残念」
ヴァンに踏み潰されてしまった。ヴァンの手にはボロボロになったリアナ。
「く・・・さん」
「おせえ!!!」
「きゃあ!!!!!!」
ヴァンから放たれた蹴りでクレアも吹き飛ばされてしまう。
「さて、あとひと・・・り!」
ガキン!!!!
「もうさせない」
剣を振り下ろすアリス。
「やっとお出ましか」
ついに直接対決が始まる。




