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実力の一部

 

「おいおい!なんだなんだ、その程度かぁ!!」


「く・・・」


 ヴァンは、ハルを切り刻むために斬撃を繰り出す。その斬撃はどこも手足を狙っている。この男は本当にさっきと同じようにミノタウロスを倒したときにようにハルのことをおもちゃにしようとしている。ハルは応戦しているが・・・


(この人速い・・・僕もステータス上がってきているけど、それに合わせてだんだん速くしているように思える・・・)


 ハルは全く反撃に移ることができなかった。それどころか押される一方である。


「・・・!アリス!!二人を止めて!!」


 クレアは、この状況どうにかするためにアリスに助けを求める。しかし・・・


「クレア・・・さっきからそれはやろうとしてるの・・・」


「え!?」


「でも・・・あの男・・・入ってこさせる気が全くない・・・」


 アリスは、さっきから自分にエンチャントをかけてあのふたりに割り込もうとした。しかし、一定の距離までくると・・・


「きゃ!!!!!!」


「おいおい、そんなに先に相手して欲しいのかあ、『魔王の娘』」


 アリス目がけて斬撃が狙ってくるのだ。


「お前の相手は俺だろ!」


「おっと」


 一瞬アリスの方に気が向いた瞬間、ハルはヴァン目がけて、剣をふる。しかし、それもギリギリのところで躱されてしまう。


「何あれ・・・」


 クレアが驚いているとリアナとミーシャがクレアの横にやってくる。


「噂には聞いてましたけど・・・あれほどなんて・・・」


「ミーちゃんどういうこと?」


「ヴァン・デスモンド・・・さっきリアナさんが言っていたように罪人集会で一年半で幹部になった大型ルーキーです。その幹部になった理由があります」


「理由・・・それって・・・?」


「・・・1年で☆つきが5つあります」


「???!!!」


「化物・・・!」


 ☆5つ・・・つまり、5回ステータスがリセットされている。そして、それだけステータスが積まれているのだ。


「なんでそんなスピードで・・・」


リアナが苦悶の顔をして次に言った。


「キングゴブリン2000体、ミノタウロス1000体」


「??!」


「最初に彼が勝手にひとりでダンジョンに入った時に1日で倒したダンジョンモンスターの数です」


その数を聞いてクレアは動揺を隠せなかった。数が異常すぎるのだ。


「なんでそんな・・・そもそも一回倒したら次に進むものじゃ・・・」


「『おもしろかったから何回もやった』」


「え・・・」


「彼がミノタウロス1000体目を倒したときに言った言葉だそうです」



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