宵越しのお笑いはないんやで~
「フフフ、最初からこうしておけば・・・」
なんや関東のサラリーマンみたいな黄昏たおっさんオーラ出しまくりやで~、
残念姉ちゃん→おっさん姉ちゃんにダウンやな~、
「クッ、これだからお笑いなんて訳のわけらんもの中心にする大阪人は・・・」
んなもん当たり前やな~、お笑い無くして、人生なんて何の面白みもないやん。
笑われん努力無くしたら、人間終わりです~。
「何だろうか・・・、怒りたいのに怒れないこの不条理な男は」
それにな~。そこのおっさん姉ちゃん、
女神様てか言うんなら、
女神様らしくおうようにただ笑てたら宜しい、いちいち反応すのはな小物やからやで、
「グヌヌヌヌ!、なっなんで関西人がじょ、上級神から言われたこと知ってるのよ!」
再び地団駄踏みよったで、そんな天丼ばかりいらんはいい加減胸焼けしてきたわ~。
「お~ま~え~が~言うな!?」
そないに怒ってると小じわ増えるで~
「わっ、私にしっ、皺など出来ませんガルルルル!?」
何故か睨まれたで~、解せんわ~
「もういい!、ステータス決めたからあんたを異世界に転移させるからね。後で文句受け付けません!、そうそう50ポイントを転移の御祝儀であげるわ、じゃあね」
ああ~なんや異世界転移の押し売りかいな。
やれやれこら参ったで~、
おとん、おかん先に死んだの悪かったな~、
わいどうやら異世界転移させるからね。
おとんの息子に産まれてあんじょう楽しかったで、
おかん、粉ものばかりの夕飯やったが、僕はごっつう大好きやったんや、
一番は魚肉ソーセージやけどな~。
ほなな、元気にお達者で~
真っ白い魂は、突然現れた穴に吸い込まれ。何処と無く消え去って行った。
§§§§§§◇◇◇◇◇§§§§§§
《異世界ダーマン》
ズッガーン!?
一条の閃光が走る。
雷鳴と共に崖の下に倒れ伏す男の胸に突き刺さっていたロングソードに落ちた。
からん・・・・。
男の胸に突き刺さっていたロングソードが抜け落ちる。
すると男の肌に傷ひとつ無いことが一目で分かる。
男としたはかなり年若く。人間としては整った顔立ちの十代半ば位の年齢に見えた。
「かはっ。ごは、ごほ・・・・、なっ、なんで外で・・・・・、なんじゃこら!?」
少年の倒れていた辺り一帯に無数の死体があった。
しかも執拗に刺して、生き返らないように切り刻んでいた。
「おえっ・・・・・・・」
少年は生まれて初めて人の死体を見た。いや普通の死体だったらまだしも。
切り刻み内臓が飛び出した人間なんて初めてだった。
「なっ、なんやのこれは・・・・、まっ、まさかほんまに転移したんか?」
ボケのないシリアルな場面に愕然とした。
吐き気も多少はましになった。
「どうでもええけど、良くないが、エエことにするわ!」
まず確認しなくてはならないことがある。
「まずは使える物とか、後イヤなんやけどな~。はあ~、調べなアカンな」
まずは辺りに落ちてる比較的無事な騎士ぽい野郎の懐を漁る。
「異世界に飛ばされた先で金目の物漁るとか、おかん聞いたら泣くで・・・」
でも新しい身体にはお金なんて無く。胸に穴が空いた服と仕立ての良さげな上着、貴族が着てそうね金糸の入ったズボン、靴も靴先が尖っていた。
やたら歩き辛い。
「邪魔臭いわ!、これはアカンな・・・、はあ~、靴も漁るか」
めっちゃ嫌だが贅沢は言えない。
幾つか無事なブーツを選び汚れを落としてから履いてみた。
「どうか水虫でありませんように!、ほんま頼むで」
色々あさりこんな格好で歩いてると不味そうだから、比較的マシな衣服にも着替える。
端から見れば裕福な商人の子供か、下級貴族の子供に見えた。
「金はと・・・」
大金貨2
金貨18
大銀貨6
銀貨96
大銅貨15
銅貨198
「ちいと硬貨ばかりやと、重たいやんか」