次はサーディール公国、サーディール公国
《サーディール公国》
「ガハハハハ!、お前さん人間なのにスゲーな~、ここ辺りのボスだったんだぜ、そのアースドラゴン倒すとはな~、やるじゃ~ねえか!?」
キイチ「どうも~、あっ、この肉は僕達だけでは食べきれへんから半分置いてくさかい、好きにしたって下さい」
「おっ!、いいのか!」
キイチ「かまへんかまへんで~、こう言うのはみんなで怖がった分を、食べて忘れてしまおうちゅう訳ですわ~」
「なっ、クククク、ガハハハハ!?、お前さん絶対に生まれを間違えとるな~、人間にしとくの惜しいくらい好い男だな~」
感心したドワーフの車掌は高らかに笑った。
商人「あっ、あの~」
キイチ「ん~、なんやのんか欲しいものでもあんのかいな~、ええで~、なにがどんだけ欲しいんや?、同じ苦難におうたのも何かの縁や、格安で分けたるで」
キイチの朗らかな申し出に。商人は酷く驚いた顔をした。
キイチ「ええか~、僕の故郷の言葉で、袖振り合うのも多少の縁やっていってな~、外で苦難を一緒に乗り越えたのは僕だけやないで~、あんたもや」
商人「あっ、・・・ありがとうございます!」
キイチ「かまへんで~、兄ちゃんは何が欲しいんや?」
商人「・・それは、心臓と肝臓を・・・」
キイチ「ああ~、なるほどな~、あんたアイテムボックス持ちか?」
商人「あっ、はい!」
キイチ「なんらかの薬の材料やったな~、かまへんわ、あんたにくれてやるで!、後、確かそのレシピやと新鮮な血液も必要やった筈や、後は霊薬やろ?」
商人「!?」
ビックリした顔をしている商人に。
キイチ「僕は、アサマ島って所で領主やっとんねん」
ハッと、息を飲んだ。
キイチ「あんたは運がええな~、ちょうど持ってるで、霊薬もやるから、早く大切な人の元に帰りい~や」
商人「・・・・ありがとうございまず。・・・グス」
これがほんまの一期一会やでおとん!、僕はおとんとおかんから貰ったものを。世界は違っても少しでも返せてるやろか?。
男泣きする商人に釣られて、ドワーフも涙ぐむ。
「やっぱりあんたは、人間にしとくの勿体ないぜ!、ガハハハハ!?」
キイチ「おおきに~、僕にとって、最高の誉め言葉です~」
そうこうしてるうちに、もうそろそろ終着駅に到着する頃やろ。
名も聞かなかった商人とはここでお別れや、
商人「いずれまた」
キイチ「そんときは、声かけたって下さい」
商人「・・・」
僕らが見えなくなるまで、深々と頭を下げていた。
ベストリアーネ「旦那様、わざわざこの国に寄ったのは家臣への為よね~」
キイチ「そやな~、側近にはモンスター素材の防具や武器を与えとるが、普通の兵士に与えとる武器はちょっといいくらいの武器やしな~、ちょっと活躍したったらドワーフの武器を報奨に出せたら喜ぶやろ」
ベストリアーネ「あらあら、ウフフ♪、旦那様の家臣は幸せね~」
キイチ「さよか~?、いつも迷惑かけとるからな~、僕からしたらこんなもんで喜んで貰えたら安いもんやで」
ベストリアーネから見たら、キイチは貴族としては変わり者だが、為政者としては優秀である。
また家臣が行ったことに対しての報奨は、過剰とも言えるほど凄い物がある。
特に六人の側近、武官の三人と文官の三人は、絶対に旦那様を裏切ることはあるまい。
それほど手厚く手当てされていたからだ。
それに船乗りに対しても手当てが厚く、他領にいた民はこんな素晴らしい領地があったのかと、キイチや子息のキルトに心からの敬意を感じていた。




