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トロッコ電車の攻防




 大洞窟って、ダンジョンなんかい!。


「うひぃー!」


 何処かの虫が苦手な乗客の悲鳴が響いた。


 ジジジジジジ!?


 ガンガン、目と鼻先に毒々しい蜘蛛の足がトロッコ電車のフェンスにビッチリと集まっていた。


キイチ「【鑑定】」


 

『洞窟蜘蛛』


 ダンジョンに生息する蜘蛛の一種、麻痺毒を持っている。


キイチ「ダンジョンなんかい!」


 冒頭の僕の心の声やったわ~。


ベストリアーネ「・・・旦那様」


キイチ「そうやな~、確かに見苦しいし、始末しとこか~『ウォーター』『ウォーター』【水操作】」


 僕らが乗ってる所に張り付いとる蜘蛛をウォーターで包み窒息させてく。


 ポトポト落ちてく蜘蛛を狙って、洞窟蜘蛛が群がる。


ルーリ「うわあ~」


マリー「・・・・」


 顔色の悪くなった二人の目を手で隠して。


キイチ「怖かったろ?、大丈夫やで~、僕が守ったる」

 

 二人の顔がみるみる赤くなって小さくコクンと頷いて、左右から抱きしめられた。


 実にけしからん心地良さやで~。げふんげふん。


 まあ~、ある程度抜けたら下まで蜘蛛は追いかけて来なくなった。どうやら蜘蛛の巣からでたようやな、


キイチ「もう大丈夫やで~」


ルーリ「・・・・・うん」


マリー「ありがとう旦那様♪」


ベストリアーネ「あらあら旦那様~、私にはウフフ♪」


キイチ「嫁さんが一番に決まっとるやろ~、夜になったらまたな」


ベストリアーネ「はあ~い、ウフフ♪」


 嬉しそうな嫁さんについつい僕もにやけてしまう。


「おっ、あんたやるな~、この先もモンスターが襲ってくるから生き残れよ~」


 軽く言ってくれる黒い肌のドワーフは、ばかでかいハンマー片手に次の車輌に向かった。


キイチ「そりゃダンジョンだもんな~、下に降りて行けば、モンスターも強くなるってもんやで~」

 

 僕の呟きを聞いた近くの商人の顔色が青くなっていった。


キイチ「なるほどな~、だからあんな証書に名前書かせる訳やな~、クヒヒヒ♪、こら仕入れの時間かいな~」


ベストリアーネ「あらあら旦那様、なんだか嬉しそうね~」


キイチ「そらそうや~、魔石全部使ってもうたさかい、ドラゴンとかワイバーンの小物でも見繕って仕入れとこうかと思ってな~」


ルーリ「どっ、ドラゴン」


マリー「ワイバーン」


キイチ「まあ~、念のため僕の小屋出しとくから、危なげないようなら入っとき」


ベストリアーネ「あら、気が利きますわね~、あれを持ち込んでたなんて」


キイチ「そらそうや、何事も念のためやからな~」


 意味が分からないルーリ、マリーには知らせていない事がまだまだたくさんあります~。


 僕のユニークスキルのこと知ってるのはベストリアーネとじいさん、婆さんの三人だけやで、

 それ以上は子供にも教えるつもりはありませんねん。


商人「あっ、あの~」


キイチ「おっちゃんこの車輌にいるなら守ったるで、動かない方が助かるわ」


商人「あっ、ありがとうございます!?」


 めっさ泣きそうな顔しとるわ~、まあ~、北方連合来てからこんなんばっかりやな~。


 見かけ倒しばかりです~。


 ほんまあの錬金術師だけやったわまともなのは、


キイチ「そう言えばロザリー婆さんに手紙届いた頃やろか?」








§§§×§§§



《ベラース王国都》




魔女ロザリー465




 あの騒がしくも面白い貴族がこの国を去ってからも、あの面白い貴族の落としだねが面白いことになってるよ全く~。


魔女として、子供全員にアイテムボックスのスキルと何らかの魔法スキルが発現するとは、こりゃとんでもない種馬さね~、


ロザリー「イヒヒヒヒヒヒ!?、まさかあの種馬が、領地もちたあ~ね~、しかも悪名高き海賊島を貰うたあ~、相変わらず面白い貴族だこと」


 この国も悪かなかったが、いまいち面白味にかけるのが難点さね~、そろそろ見習いの魔女も一人前になったし、どれあの変わり者の顔でも見に行ってやるかね~。


ロザリー「イヒヒヒヒヒヒ!?」


 約束通り、魔女、魔法使い仲間に面白い貴族が領地を持った話を伝えたんだが、





『15日後・・・・』



ロザリー「イヒヒヒヒヒヒ!?、相変わらず斜め上に来る子だね~、イヒヒヒヒヒヒ!?」 


 船から降りた老婆が、爆笑していると聞いて、心配した領主代行のキルト四歳が、シルバーランドウルフに乗って登場。


キルト「おばあちゃん、大丈夫~?」


ロザリー「イヒヒヒヒヒヒ、済まないね~、私の知り合いのキイチがあまりにも可笑しなことしてたもんで笑い転げてたんだよ~」


キルト「あっ、とと様の知り合いでしたか!、初めましてこのアサマ島の領主代理を勤めてます。キルトと申します!。四歳です」


ロザリー「おやま~、相変わらずだね~あの子は」


 ベラーズ王国でも大騒ぎとなっていた。


ロザリー「あたしゃ、ロザリーってばばあさ、キイチに誘われてね~、お店を開く予定さ」


キルト「とと様の知り合いでしたか~、ようこそアサマ島へ、とと様に代わり歓迎致します」


 なんとまあ~、とても四歳とは思えない見事な対応にロザリーも感心していた。


ロザリー「イヒヒヒヒヒヒ!?、流石はキイチの子供だね~、また楽しくなりそうだよ」


 魔女ロザリー


 400年生きる魔族、魔女としては良識のある人物で、人間の町に10~20年ほどお店をやっては、そっと居場所を変えていた。


 錬金術師としても超一流である。


 キイチに杖の制作本を売ったのはたまたまだったが、まさか杖職人としても一流になるとはと半分呆れ、半分嬉しい誤算であった。


 キイチが知らぬ間に。


魔女も安心して暮らせる町があると噂になるのに時間は、掛からなかった。

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