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飛行機から眺めているようだった。
やっぱり記憶の通り、壮大だ。上へ手を伸ばせば届きそうな雲の群れ。雲の要塞。下にあるのは深緑の海原。その中にポツポツ並ぶ建築物の風景。顔を上げていくと、深緑が減る代わりに、建造物が増えていく。港も見える。駒代市も、第二の天山層建山脈の出発点が予定されている菅横市も、浦巳海岸の辺りも静市も、枕駈市も沙垣市も、地上の終わりも見える。従来の名残の景色。そこから向こうには大海原。朧げだが、はっきりと分かる水平線。
――まさに、また初めて見た。そう思えるほど強烈に素晴らしかった。
「これだよ! これなんだ!」と興奮気味に美喜たちへ言った。そうそうそう! とみんなで頷き合った。そうしている内に、僕も思わず笑っていた。
もしかしたら、このようなやり方をしてもらいたいがために閉鎖されたのかもしれない。
そう思っていると、目の前の美喜の奥にいる藤谷が、こっちの方を見て口を開いた。
「もし、閉鎖されてからもここからの景色を見れるのなら、その景色を、スケートをしながら見れるように願えば、閉鎖された後の景色を見ながらスケートができるもんね」
僕は頷いた。藤谷も同じことを思ったんだと思った。
やっぱり再現化された本心は非公式ではなく、公式扱いされるべきだ。そうも強く思った。
そんな中、切りのいい感じになったので、みんなとグーとパーのじゃんけんをした。
二人同士にならなかったから、もう一度――美喜もパーだったから、美喜とペアになった。
「決まったね。そんじゃ、賭けはいつも通りよね?」
そう言った美喜にみんなで頷いて、美喜と一緒に、先ほどの入口へ戻っていった。
入口に達すると、祐樹、藤谷の二人と向かい合う。そして早歩きくらいの速度で滑り出した。
ドロケイが始まった。――が、ルールが結構ある。早滑りよりも速く滑ってはいけないし、追いかけたり逃げたりしている間に、ドロにもケイにも、勝手にチェンジできる。
ただし、変わってからは三十秒が経たないとチェンジできない。さらには全員がドロかケイだけのままでいるのは、認められない。最低一人は、違う立場にチェンジしなくてはならない。
ただ、これがケイしかいない場合だと、一人だけがドロにチェンジしてしまおうものなら、一斉に襲いかかられる。ドロしかいない場合でも、特定の人へ潰しにかかることができる。
全員が止まっている場合なら、動き出すタイミングも、チェンジするタイミングも重要だ。
そして、捕まえてもあれをしなくてはならない。〝あれ〟だ。あの勝負だ。「せーのっ」の直後、一緒に二回手を叩いた後、クロスした両腕を胸に当てる〝防御〟をしたり、オニギリを握るように両手の四本指を握ることで、攻撃のための〝溜め〟をしたり、その二つの行動を、考えながらしていく内に〝溜め〟が十分にできた後には、次のターンでショットガンのポーズや目つぶしを仕掛けるなどの、攻撃力の違うあらゆる攻撃を、隙を捉えて行って、相手を倒す〝あれ〟だ。それで勝たなければ捕まえられない。
しかも捕まえるところからすでに手強い。




