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ep13.周りに振り回される苦労性(自業自得)な勇者は

受験勉強の合間合間に書いたので話がゴロッと変わる不自然な点があるかもです。


ま、まあ。


部屋を明るくしてなるべく画面から30cm以上離して楽しんでくださると嬉しいです。

 全ての状況には原因があり、仮定があり、今の結果がある。

 周りの色んな人に甘やかされれば自分勝手な人間になり、周りの色んな人に担ぎ上げられたとしたならその人はきっと偉そうにふんぞり返ってるだけの無能になるだろう。

 さて、そんな人間二人の子供は一体どんな性格になるだろうか。

 優しい?そんな性格になるには少し周りの環境が悪いだろう。

 正解は……。


 「面倒臭いわねッ!なんで私がこんなことしないといけないのよッ!」


 こんなヒステリック嬢でした。


 「今、物凄く馬鹿にされた気がするわッ!駄勇者、アンタねッ!」


 「何も言って無いぜ?姫さん。アレじゃあないか?姫さんの噂とかさ。姫さん有名だし」


 悪い意味で。完全にお国ではヒステリックお姫様って有名だしな。

 スタイリッシュお姫様みたいな語呂で格好良くないか?ヒステリックお姫様って言葉。


 「フンッ。何せ私だしね!」


 「よっ!流石姫様っ!」


 ……何時の間に其処にいた、エンヴィーよ。

 あー、先輩に会いたい。先輩に会って勉強とか教えて貰いたい。何だかんだ言って教えてくれる先輩を見て和みたい。

 向こうでは俺がホモとか噂が立ってたのを思い出した。『いや、俺先輩を超リスペクトしてるだけだから』って何度言っただろうか。

 うむ、数えられないほどには言っているな。しかも、告られて断ったら先輩の所為にするヤツまでいたのも覚えている。

 自分のステータスが酷いのを他人の所為にすんなっての。


 「なー、アリア。あの二人が付き合えば平和になるんじゃあないか。と思ってしまったんだがどうなんだろう?」


 「と、言うより結婚してしまえば良いのではないでしょうか。まあ、非生産的ではありますが。あの二人が居なくなればきっとこの旅も終わりますし」


 「……あー、アリアって俺のこと嫌い?」


 「いえ、大好きですよ」


 「ブッ!?あ、ああ、さいですか……」


 真っ直ぐ過ぎて受け止めきれないんだが……。うむ。

 それにしても、なんというか、姫さんとエンヴィーに対してはいつでもスキル【辛辣】が常時発動してるな。

 スキル【辛辣】って普通にありそうなんだが。あのロボットが一杯出てくるゲームとかで。

 精神ポイントどれくらい使うんだろうか。意外と多いかもしれないな。


 「ふむ、あの二人はまだイチャイチャし続けてるんだな。もう、放っておこうかと思ってしまうぜ」


 「放っていきます?」


 「いや、言ったの俺だがそれはいかんだろ……」


 「いえ、冗談ですよ」


 ……最近アリアさんが呟く一言一言が本気に聞こえてならないんですが。

 ま、まあ、それは良いとして。……いや、良くはないんだけれども。と、取り敢えずそれはどっかに置いておいて。


 「姫さんー。そろそろ移動すんぞー。いちゃつくの止めて早くしろー」


 「誰に向かって口を聞いてるんだっ!」


 「いや、もう喧しいから。君の出る幕じゃあないから戻りなさい」


 「なんだよっ!その諭すような言い方はっ!」


 「一歩下がって周りから見る自分を胸に手をあて考えてみると良いぜ」


 「胸に手を当てるだと!?セクハラだっ!!」


 ……駄目だ、コイツ、早く何とかしなくては。

 後、横にいるアリアさんの目が笑ってないから本気で考え直すべきだと思う。

 てか、姫さんが何をしているのかとふと視線を向けてみるとアリアさんに恐怖して座り込んでいたいたという。

 それで良いのかお姫様ェ……。


 「あー、俺が馬鹿に話を振ったのが悪かったんだ。アリア、あんま怒んないでくれ」


 「ふふ、私は怒ってなんかいませんよ。ただこの足手まといをどう始m……。どう対処しようか考えていただけですので」


 「……そ、それは安心出来ないんだが」


 完全に始末って言おうとしたよね、アリアさん!?

 一応パーティの一員だし、途中で味方による離脱っていうのはちょっとどうかと思うんだが。

 味方による離脱とか笑えないんだが。……なんか選択肢間違えたらその内キレた姫さんか目が笑ってないアリアさんに後ろから魔法を撃たれて人生終わったって笑えない状況になりそうなんだが。


 「ふふふ……」


 「ひいぃ……」


 「あうあう……」


 「なにこのケイオスッ!?」


 なんだよ、このパーティ!?前途多難は当たり前だけど、多難過ぎやしませんかねえ!

 姫さんは唯我独尊なヘタレだし、エンヴィーは馬鹿で間抜けなやられ役。アリアさんは基本的にはいい人なんだが、目が笑わなくなると恐ろしすぎる。

 まともなのは俺だけじゃないか!

 ……今誰かに類は友を呼ぶんだぜとか言われたような気がしたが気のせいか。


 「と、取り敢えずさっき言った通りそろそろ行こうぜ。こんなんばっかやってたら日が暮れるぜ?」


 「そうですね。行きましょうか」


 「そ、そうねっ!」


 「……」


 なんというか本当にキャラが濃いなぁ。

 ……ああ、本気でホームシックにかかってしまいそうだよ。全く。

 それよりエンヴィーが黙ったままなのに激しく嫌な予感がするんだが。

 そうだなぁ。例えるならどっかの病気Lv5にかかった少年の家にインターフォンがなった時の様なそんな感じ。


 「それじゃあ行くぜ。食料の貯蔵は十分か?」


 「食料はキチンとしっかりもつものを用意しましたよ」


 「防具や装備は大丈夫か?」


 「最低限杖さえあれば大丈夫よ」


 「最低限じゃあいかんだろうて……。まあ、ローブも着てるし大丈夫だわな。よし、行くか」


 旅と言うと初めて行った修学旅行とかを思い出す。

 あの時は楽しかった。京都は良かったな。八つ橋が美味しかったし、漬け物も美味しかった。

 友人と歌いながら歩いて担任に頭に拳骨されたのも覚えている。不覚にも泣いてしまったんだよな。

 あの先生は良い先生だったなあ……。


 「あと、エンヴィーしかられたからってそんなに剣を握りしめんなー。まるで誰かを切る直前の人斬り侍みたいだぞー?」


 「う、五月蠅いっ!!」


 「……なんでそこでどもんだよ。言っておくが、誰かに手を出そうとした瞬間にお前に向かって魔法を放つからな?」


 「わ、解ってる!」


 「あと叫ぶんじゃあない。耳元がキーンってなるでしょうが」


 「……アンタ、母親かなんか?」


 「いや、ヒステリック姫さんに爪噛み剣士がいたら誰でもこういう立ち位置になると思うんだ」


 「なんですってッ!!」


 「ほれほれ、そういうところがヒステリックなんだよ。もうちょいお淑やかになれんのかねえ。可愛いんだし、そういう所さえ直せば今頃こんな苦労もせずに国で楽しく過ごせてただろうに」


 「か、可愛いですってっ……。うぅ……」


 「……そう言うところは駄目だと思うのですよ」


 「き、急にどうした?アリア目が笑ってないぞ?」


 い、いきなり何があった?エンヴィーは爪を噛んで嫉妬オーラを纏い続けてるし。

 なんか、さっきとは違う嫌な予感が……。なんていうか、そう、船の上に首だけで乗るような、そんな予感が……。


 「いえ、別に。……最初に見た時からそういう感じの雰囲気でしたのでそうなるかもしれないとは思っていましたが」


 「ック……。姫様の可愛い顔を出すのは何故いつも勇者なのだっ!妬ましいぞ……」


 「はうぅ……」


 「またもやケイオスッ!?」


 ど、どうしてこうなった……。

 姫さんは顔を赤くしてるし、アリアさんは下を向いたままブツブツとなにかを呟いているし、エンヴィーは何かを唱えてるし……。

 この状況をどないせいとっ!?


 「あー、また足止まってるぜ?早く行こうや」


 「あ、はい」


 「そ、そうねっ!」


 「ああ、姫様可愛いらしい……」


 ……うむ、こんな状況でちゃんと魔王の元まで行けるのか不安だが、兎に角ガンガン進むしかないな。

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