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第33話 予測と確信

動いたのはかぐやの方だった。

突然のことで脳の処理が追いつかずその場から動けずにいた俺をかぐやは蹴飛ばし、自分はその反動で反対方向へと飛び、難を逃れた。

さっきまで自分がいた場所には大きな刃が地面に突き刺さっていたが、ガルムンドはすぐに引き抜き次の攻撃へと移っていた。

この時、ガルムンドが狙ったのがかぐやだったのが功を奏した。

今の一連の動きを見て、まずは脅威と成り得そうなのがかぐやと判断したのだろう。そのおかげで俺に背を向ける形となり、さらにかぐやを助けなければという心理が働いたおかげで少し落ち着きを取り戻せた。


「サモン!群れる狼!」


俺の言葉に反応し、かぐやへの攻撃を止めたガルムンドはこちらに振り向くと同時に襲ってくる最初の狼を薙ぎ払うとその狼は光となって消え去る。


「なんだ?お前召喚士なのか?」


こちらに問いかけつつ、左右から襲う二匹目と三匹目の狼もそれぞれ蹴りと武器の振り下ろしによって倒してしまう。

アレアの言ったようにガルムンドの崩国という先端に大きな三日月型の刃がついた薙刀のような武器は一見すると重量がないように軽々と扱っているが、初撃の地面に刺さった跡を見るとかなり深くめり込んでいることからとてつもない力で叩きつけられており、それを折れることなく威力を伝えているのだから硬度も相当なものなのだろう。


そんな考えを巡らせているうちにガルムンドは4匹目を倒してしまい群れる狼は全滅してしまった。


「おい?まさかこれが全力じゃねえよな?」


ガルムンドの声に怒気がこもっている。コケにされたと思っているのかそれとも拍子抜けしているのか…まぁどちらにしろ武器の分析ができるくらいには冷静になれたのは大きい。

ただ依然として有利になったわけではない。あくまで戦いのスタートラインにようやく立てたというだけ。

しかし狼たちが時間を稼いでくれたおかげでかぐやはガルムンドから距離を置くことができた。

そしてその反対側にいるのが俺。

理想的な配置、攻めるなら今しかない。俺は3枚のカードを使用する。


「ステルスボム!」


手から小さな魔法陣が浮かびそして消えた。


「何も起きねぇじゃねぇか!やる気あんのかお前!!」


怒りに満ちた表情でまた最初のように距離を詰めようと飛び出そうと動いた瞬間、ガルムンドの右脇腹あたりで爆発が起き、それに連動するように左足付近と背中側でも爆発が襲った。


■ステルスボム

アンコモン

スペルカード 消費MP5

敵一人の周りに一つ目に見えない爆弾を設置する。


爆煙が風に流されると所々火薬で黒くなったガルムンドが姿を現す。だがほとんどダメージは受けてない様子だ。


「ちっ…時差型の爆発魔法か。」


爆発魔法…確かに間違っちゃいない。でもこれは俺からすると魔法ではあるが実際は触れたら爆発する爆弾という兵器だ。これはもしかすると俺の仮説が当たっているかもしれない。それを確信に変えるためすぐさま別のカードを使用する。


「ホーミングミサイル!」


今度は俺の背後に魔法陣が現れ、そこから人間大のミサイルが現れガルムンドに向かい発射された。


「遅えよ!」


ガルムンドはさっと避ける。そしてミサイルはガルムンドを通り過ぎ、上空へと上がった。


「得体のしれねぇもん出しやがって。」


恐らく先ほどのステルスボムでガルムンドは警戒したから斬らずに避けたのだろう。万が一斬ることで発動する何かだとしたらそれが正解ではある。でも…


ガルムンドはまたこちらに向かおうと構えた瞬間、背中に避けたミサイルが直撃し先ほどよりも大きな爆発が起こり爆風が草原に吹き荒れた。

やはり俺の予測は当たったようだ。

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