崔14章
「私は貴方たちとは全然関係ありません、私はカルト様のご寵愛を受けて幸せです」
サラは言い放った。
「サラ、一体どうしちまったんだ!目を覚ませ!」
ケンはサラの肩を揺さぶった。
「何をするんです、放してください」
「サラが嫌がっている、放してやりなさい」
「やい、カルト、サラに一体何をした!」
「彼女はただ本音を言っているだけだ」
サブローはサラの右耳にピアスがしてあるのに気付いた。サラはピアスなどはしない。
「ケン!右耳のピアスだ」
ケンはサラの右耳に手を伸ばし、ピアスを剥ぎ取った。
するとサラは我に返った顔になり「あれ、あたし、何してたの?」と言った。
「どうやらゲームはここまでのようだな」
カルトは椅子のボタンを押し、ガスがプシューッと噴射された。睡眠ガスだった。3人はそのまま眠ってしまった。
気が付くと3人は隔離部屋の様なところに入れられていた。正面には鉄格子がしてあった。
鉄格子の向こう側からカルトが見つめていた。
「悪いが君達には暫くここにいてもらう、残念だが君達には死んでもらうしかないようだ」
カルトはそういい放つと、そのまま去っていった。
3人はまんじりともせず、ただそこにいた。
「なあ、オッサン、何かいい手はないのかよ」
「残念だが、この屋敷内じゃ我々の能力は使えない…」サブローはそのまま俯いてしまった。
サブローは名案が浮かんだようにフッと頭を上げ、「おい、隣のドアはトイレだよな」
「それがどうしたのさ」
サブローはドアを開け、トイレに入っていった。サブローはトイレットペーパーを持ち出して来た」
サブローはトイレットペーパーを1枚1枚契り、重ねていった。
サブローはライターで重ねたトイレットペーパーを燃やした。すると火災報知器が発動し、警告音が鳴った。
守衛がやって来て、鉄格子を開けた。サブローは守衛に向かってタックルし隔離部屋の外に出た。ケンとサラもその後に続いた。
3人は猛烈な勢いで走り、出口に向かった。
しかし出口にはカルトが待ち構えていた。カルトは銃を持っていた。
「残念だが君達には死んでもらう、サラ、君に出会えたの嬉しかったがもうお別れだ」
カルトは銃口をサラに向け、発砲した。
「サラ危ない!」
サブローがサラを庇い、サラの前に出た。サブローの背中に弾が命中した。
サブローはその場に倒れた。
「サブローさん!」
「オッサン!」
ケンがサブローの頭を抱えた。
「グフッ… ケン、サラを…頼む…」サブローはそのまま息絶えてしまった。
ケンとサラは泣きだした。
「惜別の別れを惜しむことはない、今すぐ君達も後を追うことになる」とカルトはそう言い放ち、銃口を2人に向けた。
「そこまでだ、カルト!」
カルトは後ろを振り向くと、そこにクリルが立っていた。
「ほう、クリルさんのお出ましか」
「カルト、我々はメリカン共和国との密約を公表することにした!」
「なんだと!」カルトは銃を下げた。
「そうあっては私も何も言う事はない」
ケンはサブローの死体を背負うと、サラと共に外へ出た。
クリルは2人の手を掴むと、光に吸い込まれ、円盤内に入った。
「サブローの死は名誉な事だ」とクリルは言った。
「それよりクリルさん、密約を公開する、てのは本当なのかよ」
「嘘も方便だ」
「エエッ1」2人は叫んだ。
「いや、我々でも嘘を吐く事はある… 君達は救うためにだ… いやあ、これは仕方のない事だ… まあ、気にしないでくれ… オッホン… それでは君達をサブロー邸で下ろすことにする、サブローの名誉の死を悼んでくれ… ハハハ…」とクリルは苦笑した。




