まだ平凡の日3
校舎を出ると人一人もいなく、朝と違って見える景色が違う。朝など人が多すぎて圧迫して死にそうになったが、昼は開放的でここにいるの自分だけではと思ってしまう。て言うかそうだし。
ぼんやり歩いて居ると後ろから声が聞こえる。
『おいー、ナガクラくん!』
大声で名前を呼ぶ者は、遠くで分かりづらいがタツガワくんである。
此方に向かって走ってきているのか、段々とシルエットがハッキリしてくる。
元気だなと呑気に考えていたら、よく見たら剣を持っていた。それに少し恐怖を抱きながら良く良く見たら木製の物だったので、あんまり危険ではない。
自分の元に来たタツガワくんは汗をかいていて、先程の走りでかいたものか、それともどこかで運動でもしてかいたのか分からない。
「汗をかいてるけど、運動でもしてきたの?」
「うん、そうだよ。一緒にやる?」
どうするか、結構悩む。体が鈍ってるからやるのは良いが、正直面倒くさい。
まあ、ここに居るなら彼女とも合うはずだから、『鈍ってる。これは特訓だね』と笑顔で言われて地獄が始まっても可笑しくない。
やってみようかな、自分じゃやる気が起きないが誰か一緒に入れば、やらなくてはいけなくなるから良いだろ。
「ああ、タツガワくんがいいなら、よろしく。と言っても明日からでお願いしたいかな」
「もちろん、今日のは終わってるし、それにお腹が空いてるからね」
笑顔でお腹を擦りながら言う。その言葉に今がお昼時であることを知る。
お腹も空いてきたし、食堂に直近するか。そんなことを考えていたら、タツガワくんから聞かれる。
「ナガクラくんは何処に向かってるの?」
その言葉を聞き、嫌な予感をするが答える。
「寮だけど」
素直に答える。
「う~?」
首を傾げて何か悩んでいる様子。ただ待つ、自分の予感が当たらないように願いながら。
答えは以下ほどに。
「寮は此方じゃなくてあっち方面だけど」
そういって指を指す。
また、間違える所であった。半分間違えているがそこは気にしない。やはり完全に道を覚えるまで、考え事をして歩くものじゃない。
自分は笑いながら、知っているよと答えるしかない。
「アハハ、シッテルヨ、モチロン。キミヲ、タメシタダケサ。アハハ」
「……何故カタコトになっているの? あと試していないよね? あと、あれ本当だったんだ」
さて、あれとはなんぞや。そんなことを疑問に思っていると、「あれだよあれ」といって
「昨日の昼の時に、迷ったとか言ってたじゃん」
いったような、いわなかったような曖昧である。
まあ、とにかくこれで道には迷わずに済むから、結界が良ければ、全て良し。
「じゃあ、寮の食堂に行こうか」
「うん、でも自分、汗をかいてベタベタするから、先に汗を流したいから途中までだね」
とのことである。確かにお風呂に入りたいし、自分も入ろうかな。
「いや、自分も入るから、一緒に行こう」
話をしながら一緒に寮に戻り、昨日と変わらずロビーには人は少なく。ロビー素通りして自分達の部屋に向かう。タンスから私服を手に取って部屋を後にし風呂場に向かう。
風呂場は共通か個別かで別れている。自分達は二人だし個別で、脱衣場から別れている為に男か女と区別はしていないが人が入った場所に入ろうとしたら撃退用の魔法が同時多発展開をしたり、常時発動されている結界、防御結界など多数の結界が常時展開され、先生クラスの者でも油断すればやられるヤバイことになるだそうである。
そもそも女子生徒が使う姿のどなく、男も女もあまり使わない。使うとしたら汗を早く流したいとかの者か、一人が好きとかである。
十の個室に別けられていて、その一つに入る。
脱衣所は共通の所よりは勿論小さく、洗面台に取り付けられた鏡。その横には棚があり服を入れる所とタオル、石鹸などの予備がある。
脱衣所で制服を脱いで籠にいれ、すっぽんぽんになってシャワールームの扉を開ける。
シャワールームは一人が入って余裕が有るぐらいで二人ではきつそうだ。
「まあ、一人用だから当たり前だけど」
そう口から漏れる。
それから数分と経ち、洗い終わり、髪の毛を乾かして、私服に着替える。鏡で何となく、服装を見てみてる。
砂のような色合いな長ズボンに白のティシャツ。その上に青がらなシャツに腕を通し着る。
シンプルだと思う服装である。いや、ダサいか? そんなことはないかな。
服装確認をして、籠に入れた制服を手に取り出る。
するとタツガワくんは既に出て待っている様子。
急いで近寄り、声を掛ける。
「待たせたかな」
「いや、自分も先出たばかりだよ。それよりはやくお昼ご飯を食べよ。時間が過ぎるよ」
「分かった」と返事を返し、今いるロビーから部屋に制服を置いて食堂に行く。
食堂は昨日よりも人が少なく、二、三年が居ないから一年だけで数人いるが席はがらがらである。
ご飯を作るおばちゃんにオムライスを頼んで待つこと五分。出来上がったオムライスを受け取り、クラス席に座る。
すぐにタツガワくんも大盛りのカツ丼をトレイに乗せて持ってきた。
よく食えるなと見て、オムライスにスープンを掬い乗せる。
トロッとした卵の膜、その中には米、玉葱、鶏肉をケチャップと塩こしょうで炒めたケチャップライスがある。
それを食べる。
それは間違いなく美味しく。
卵のとろみにお米に纏ったケチャップのほんのりとした甘味に塩味が感じられ、玉葱と鳥肉の食感がとってもよく。これ程旨いの食べたのはいつ以来だっけ。それぐらい目に掛かれない美味しさだ。
それはペロリと完食する。そのあとのお水もとても美味しい。お水は清浄をちゃんとしていればどこでも美味しいのだけど。
グビッと水を飲み、入っていたコップを置いてご飯を食べ終わった。
隣を見るとタツガワくんももうすぐ食べ終わるだろう。
食べ終わるまで、午後の予定を立てる。
今日は必需品を買いに行こうかな、町もちゃんと見てなかったし。それとも実家から持ってきた本でも読むか。
それに悩むが今日買いに行くことにする。まだ学校の授業がどういうのかは分からないために時間が無いかもしれないから早めに買う。
次に買うものを決めていたら、タツガワくんがご飯を食べ終わったようす。
食べ終わったようだし、話しかけて良いかな。
「タツガワくんは午後はなにするの」
「うん? 午後は予定があるから、町にでるけど。君はどうするの」
「そうか、町に必需品の買いに出かける為に出掛けるよ」
「同じだね」と笑いながらいう。そんな笑う彼に、ここからが本題だ。道案内を頼まなくては安心して買い物にも出掛けられない。
「じゃあ、町をあーー」
「じゃあ、町を案内をしてくれない」と言おうとしたがタツガワくんが割り込んでいう。
「――でも、町といっても攻略ギルドにいる知り合いに呼ばれていて、会いにいくだよね」
「……そうか、じゃあ別々だな」
「そうだね。そろそろ行くかな」
そう言って、トレイに乗った食器を返却コーナーに置いて、部屋に戻って町に出かける。タツガワくんはまだ時間があるからまだ出掛けないらしいので自分は寮を出る。学校敷地内から外に出て町に向かう。
町からは少し離れた場所に建っている為に、数分と歩いて町に着く。




