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のんびり屋の精霊使い  作者: 夢見羊
終わりと始まりの体魔全力祭
48/69

種目

 日差しが遮られる程に樹々の枝は伸び、肉付けるように葉が光に当たり生き生きとして生きている。

 その為に夏の本番には程遠くはあるが暑い日差しから身を隠すように太い枝を上に寝て休んでいる。


 鬼に追いつかれて捕まって愚痴を溢す同じ騎士科の生徒を目にしながら、器用に寝転がっているだけではあるが、これもまた一つの対処法である。

 上は以外と意識が向かれないために視界の端に映ったとしても、バレ難くはあるが、注意深い者には見つかる場所ではある。


 ただ別にこの男イロカゼ・マタチは隠れる為にいるのだったらの話で、別にただ歩くのが疲れたから休んでいるだけに過ぎない。

 目当ての人物を探してはいるが中々見つからないために休んでいる。ただイロカゼも探している人物が鬼を相手に真正面から挑みにいって、捕まっていないとは思う筈もなく。

 二、三メートルと高低差をものともせずに降り、十分、木上で休んだ為、再び探しに出る。


「さて、探すとするか。見つけたら、そのまま、ハナサキでも探すと面白そうだが……その前に逃げるか」


 そうはさせないとばかりに声がかかる。


「星剣の()()()()()()


 その声に振り替えると、スッと伸びてきた手をゆらりと避ける。最初から警戒していたかのように、余裕を持って。

 それに愉快そうな声でありながら悪態を吐く、鬼の者は獣の如く飢えを感じさせる赤い瞳。女性ながら、男に勝る武威は肌をピリつかせ、空気が張り積める。


「弱くても、星剣使いか……まあ、そんなことはいいとして、捕まえるよ聖剣使いちゃん」


 当てられる武威が元からなかったかのように、初動の動きに影響を与えず、最小限で加速は最大に逃げ去った。


 まるで取り合わず、逃げ去っていく姿を唖然と見守っている。だが、背が見えなくなりそうな頃、ようやく事態を呑み込めたのか、急いで制限速度まで引き上げて追いかける。

 差は、縮まりはするが少しづつで、赤い瞳の女性は腹か逃げるイロカゼに文句の言う。


「聖剣使い! 逃げるにしても何かリアクションしてから逃げろよ。恥ずかしいだろう!」


 顔をほんのりと赤く染め、恥ずかしがるように言う。この場面をちょうど見ている闘技場の者達は整った顔で恥じらいを持った態度に見惚れている。

 そんなことが起きているとは知らず、我関せずを貫き逃げまくるイロカゼ。を追いかける鬼は正に鬼ごっこである。

 そんな鬼ごっこが行われている中、実況席は別の場面を実況を行っていた。




『これはなんということだろうか! 魔法合戦が行われている。殺傷性が低くはあるが当たると痛い、単発衝撃。任意に視認空間の特定座標へ大量に魔力を与えることで起こる破裂に指向性を与えた爆破。この魔法事態は簡単ではありますが! それは一発二発は話で、もう多すぎて数えられないほど多数展開して当たり一面を衝撃波で見えないです!』


 空間が魔力によって歪み、空気が爆発しているために光が散乱して、白く見え難くなっている。

 映される絵はギリギリ人の輪郭が朧気なっていて詳細のことは分からないが。

 ただ、どちらかがトチった様子である。


「精霊の吐息に、よろけろ――風の(エアハンマー)――」


「チッ……円環、循環、大自然――秩序の形成(レギュラリティー)――」


 先ほどまで魔力で満ち溢れた場は単発衝撃は魔力の無駄使いで大量に満ちた空気がパンパンに単発衝撃を発動出来ない。単発衝撃の発動が不可能との為、場に満ちた魔力を使った風魔法を生徒が発動。

 それに対して、魔法の阻止と追撃させないようの溢れた魔力を散らす魔法を使うが、風魔法を阻止は出来ず、急な攻撃に避けきれず喰らってしまう。


「うっ」


 これには思わず倒れそうになるが、何とか耐え強化魔法を素早く掛け、近づくも相手が予想より動けるようで捕まえることは出来ない。

 杖を持っていないようである為、魔法の本領を出しきることは生徒側は不可能でたるために不利である。


『おっと、魔法により白い靄が消えました。これでようやく、見えるでしょう。さて、こんな戦いをしたいのは誰であるのかぁ……』


 朧気だった世界は一切歪みなく綺麗に映される。

 映された二人は、どちらもが女性であり、魔法使いである。ただまさか。


『これは……う……うい…………浮いてます! いや、展開された魔法陣の上に立っているのか』


 やはり先の攻撃が効いていたとか膝を着き見下ろされる鬼とそれを魔法陣の上から見下ろす生徒。鬼は能力が制限されているとはいえ、魔力制御と空間制御に関しては制限はなく上回った。

 そして見下ろしている。これは鬼側の人は屈辱的であった。


「見下ろしてんじゃねぞ、小娘がッ! 撫でる視線は魔眼の眼差し、撫でられた空間は歪み爆発する――爆発の魔眼――」


 怒り任せであるが冷静に目の前で自由自在に空中を走り回る生徒を追う。鬼の視線が通った空間は爆発し、線となる。流石に威力は抑えられてはいる。そこまで、冷静さを失ってはいない。


『おお、爆発が線となって生徒を追いかける、それをなんのそのと避け続けている。だが避け続けるには少し体力が心持たないか。さあ、どうする生徒』


 逃げるにも逃げれない状態になった生徒は逃げる布石として、閃光魔法を放つがそれが逆に攻撃を喰らう要因となって、数秒の動きの固まりで、容赦なく爆発が炸裂した。


「ッ……」


 逃げるチャンスも失い、地に膝を着けてしまう。鬼はもちろん、その機会を見逃すはずもなく。

 間髪いれずに、強化魔法で加速し、向かっていく。


『これは、流石に決着かァ!!』


 触れられる一言呟き、瞬間、魔法が発動する。


「魔法陣展開」


 一節で展開された魔法陣は空間に座標固定し、一瞬だけの防御の機能として使われるが砕け散ったガラスのよつに砕け舞う。


 無意味にも感じるが、捕まらないように避けるには十分な時間を稼いだ。そのため、このまま戦い続けても、こちらがじり貧になっていき何時かは捕まってしまう。

 なら、逃げろと生徒は再び空に魔法陣の足を作って走る。こうなってしまっては、鬼は地の環境を受けるために不利。


『なんとか、鬼の攻撃をかわして、逃げた。このまま鬼から逃げきれるだろうか。開始から二十分がちょうど経ちましたが、どう思いますかオオヌハ校長?』


『今年の注目どころがそれぞれ、自分なりの策で逃げている感じかのぅ? 捕まった人数も時間が経つにつれ少なくなっておるし、結構の人数残るかもじゃな』


『そうですね、前年と比べて捕まる数が少ないですね。これは、鬼三人が生徒三人に構ってるのが原因だと思いますが…………なにやってんだあいつら……』


 なかなか、振り切れない鬼との本来の鬼ごっこは生徒が不得意、これまで本の虫で運動をしなかったハナサキ・オシナにとっては嫌な状況である。


 逃げる先は何処かも分からず兎に角、走る。


 それを追いかける鬼もなに振りかわまず、食らい付いてくる。

 逃げていると同じく逃げていると思われる者が横から出てきた。それに見知った顔だったのか、二人は少し顔を見合わせた。


「ん? ……よっ、ハナサキ」


「……イロカゼ……はぁー」


 まるで期待外れかのようにため息を吐き、そのままイロカゼからも逃げるように走り出すが。

 結局、運動不足な身体では微々たる変化しか生まなく距離は開かなかった、そんな心中を知るかと話しかけてくる。


「なあ、ナガクラに会ったか? 探しているだけど」


 話す気は毛ほどもなかったが、友達の話を出されてしまった為についつい答えてしまう。


「会ってないけど。何で、ナガクラを探しているの?」


 質問をしたら、何やら呆気とした顔からニヤリ笑みを浮かべる。


「なんだ、ナガクラの話だと会話してくれるのか、俺とは話してくれないのに」


「うるさい」


 いい情報を得たというような顔をしている、そんな和茶和茶とし

ている光景は後ろで追いかける鬼達にとって何処か煽りに感じ、少しだが距離が縮まっていく。

 それに一早く気づいたのは、イロカゼであった。


「あ? 何故か知らないけど、速くなっているな……これは、面倒だ」


「お前のせいだ、だから二人に突撃して時間を稼げ」


「やだ、付いていく」


 それがとても嫌なのか、速度が増して逃げるハナサキ。その後ろをぴったりと張り付き、永遠と話しかけてくるのにイライラが分かりやすく溜まっている。


 そのまま目の前の木があることに気付かず、邪魔な木に対して大技の魔法でぶっ壊し、道を作っている。その後ろを走るイロカゼは流石にやり過ぎたかと今更ながらに思いつつ、自分の嫌われ具合を知る。それに若干、落ち込む。


 木を退けながら進んでいると前から人の声が聞こえてくる。

 流石に、目の前にある木に魔法をぶつけて退かす訳にも行かなく、避けるにしても今からタイミングでこの速度ではハナサキには辛く、声を掛ける。


「そこから退いて!」


 言葉が届くと共に聞こえたのか、二人の影が目の前の木から出たことを確認してから、木を暴散させた。

 そして次の木に暴散させようと忠告をした二人を目の端で見ると一方を知らない人でもう一方が、


「おお、ナガクラ、また会ったな。そしてじゃあな、後の鬼をよろしく」


「ごめん、後で何か奢るから頑張って」


「はぁ?」


 そう言い残して、木々を退けながら走る二人を見送る。ナガクラとナガクラを捕まえようとした鬼は二人が来た所から聞こえる怒りに満ちた声は出す。


 常杖を腰に下げている鬼と剣を下げている鬼が見えた。魔法使いの方の鬼は怒り心頭で追いかけている。


 何が何やら分かってはいないが、あんなのまで来たら流石に捕まるためにナガクラも逃げることにした。二人と同じ方向に。

 全力で走れば、直ぐに追い付き。


「なに、逃げてんだよ。お前がこっちに来たら逃げれないじゃん」


 批難の目を向けてくるイロカゼ、プチんと線が切れたようで。


「ふざけんなよ! お前ら、あんなの押し付けやがって、捕まるだろうがよ」


 当たり前の叫びを聞き、イロカゼは笑い、ハナサキは申し訳なさそうに。三人で逃げる。


「ナガクラごめん。こいつが全て悪いの、こいつが来てからあんなに鬼が怒り出したし、必死に逃げる形になったの」


「イロカゼ、主を張った押すぅ」


 武威に怒気まで乗せた敵意を向けられて、流石に必死に否定をする。


「いや、まて。俺が来てから確かに鬼の速度が上がったが、鬼が怒っているのはハナサキが木を破壊をし始めた時からだろう」


「いや、お前が笑い出した頃からだ」


 なんやかんやと言い合いをしているが何れもナガクラには関係なく。結論は一つ。


「なにやってんだが。でも二人とも、後で張った押す」


「「まッ?」」


「まッ」


 一人、爽やかな笑みを浮かべる中、二人は悲痛の叫びを上げる。

 だが一つ、問題点は鬼が一人増えている。それに対して、疑問が上がる。


「ああ、手で触られないように攻撃を捌いていただけだよ」


「「お前も変わらない」」

次回9月3日更新。

遅くなりました。

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