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84.思春期

「…で、結局今回は何も解決しなかったってことかよ?」

「そうとも言える」

「すっきりしねえなあ…」


 カイロウから事のあらましを聞き、やきもきしながら一人応接室で待機していたカヨウは呆れた声を出した。

 詳しい内容は省かれたが、要は、アリナにヘンリーが執着する理由を華麗に論破するはずが、相手にギリギリで粘られて具体的な論拠を提示しなければならなくなった。結論を先延ばしにされたらしい。

 あれだけ長時間話して結果が「次策に期待」とは、少々残念が過ぎる。

 ちなみにアリナは現在ここにはいない。長話が終わって緊張が解けたのかカヨウと合流してすぐお花を摘みに離席している。


「何だったらオレがガツンと言ってきてやろうか?」

「アルンを敵に回すと?」

若造ヘンリーに吠え面かかせてやるとか言ってた奴が何日和ってんだよ」


 散々「ヴァースアックが世界を掌握する」などと大言壮語を口にしていた癖に、宣戦布告の一つでもしてこいよと小突くと、兄は淡々と答える。


「物事には流れというものがある」

「つまり?」

「成り行きだ」

「行き当たりばったりなこった」


 まあ、別にいいだろう。そもそもカヨウとて兄の宣言を本気でどうこうしようと考えているわけでもない。所詮酒の席の話だ。

 とはいえ。アリナが精神的に疲労する状態が続くのは、あまり良くない。

 後日、改めてヘンリーがヴァースアック領地にやってきて、そこからアリナを連れて別荘に行くという流れになったらしいが、それまでアリナのもやもやが晴れないというのは可哀想だ。


「やっぱ断ってきた方がいいんじゃね?オレだったら強気に出れるぜ?」

「いや。彼は脅迫の類には屈しないだろう。妄信する人間に恐怖は効かん。自らの目で確かめて諦めてもらうのが手っ取り早い」

「…別荘に行けば決着つくっつーけどよお、別荘に何があるってんだよ。父さんと母さんと皆が暮らしてるお家くらいじゃねーの?」

「おそらくは森人の側を言っているのだろう」

「もりびと…ってあの遠いとおーい親戚の陰気なおっさんのとこか!?そんなとこに部外者ヘンリー連れてけるのかよ、絶対「無法者は去れ」とか言われるぞ」

「事情を説明すれば問題あるまい」

「そうかなあ…」


 無表情で誰も寄せ付けないような雰囲気を放っているが、過去この男がどれほどお人好しであったかカヨウは知っている。本人曰く悪夢から覚めて人柄が転換したようだが、だからといって疑り深い性格に変貌したわけでもないだろう。

 気難しい森人相手に、どれだけ交渉できることやら。


 中央大森林。その名の通りクルフィア大陸の中央に広がる森林であり、ヴァースアックの別宅がある。七年前に前当主トウセンと共にヴァースアック領地を離れていった者達が住み着いているはずだ。

 元より別荘地扱いされていたため、父母が移住するより前、幼い頃にカヨウも泊まったことがあるが、人里離れた実家よりも更に奥まった場所にあり、何の娯楽もなくつまらない場所だったのでカヨウはそれほど興味がない。

 加えて、別荘より少し離れたところには、遠い親戚筋である人々が慎ましやかに生活していた。清貧な彼らは黒い悪魔の名を轟かせるヴァースアックの体制を好ましく思っておらず、こちらとしても「剣も握らずただのうのうと生きているだけの連中」など眼中になかったため、互いに干渉し合わない関係にあった。


 しかし、今回はそうもいかない。彼らが握っているという、ヘンリーを論破するための材料を貸してもらわなければならないのだ。


「で、そのヘンリーさんを交えた愉快な珍道中の同行者って、アリナとカイロウ兄さんは固定?」

「ああ」

「んじゃあ、しゃーねーからその時もオレがついてってやるよ。超絶有能イケメンなオレだったら大抵のことはどうにかできるしな!」

「頼む」


 カイロウは真顔で肯定する。

 カヨウの軽口は、弟達だったら即座に否定が、すぐ上の兄だったら「アホなこと抜かすな」という叱責が飛んでくるが、カイロウは同調のみで突っ込まれることもなく。

 ちょっと嫌な予感がしたので佇まいを直して聞いてみる。


「ひょっとして兄貴ってオレのこと本気で有能イケメンって思ってる?」

「ああ」

「うへー」


 評価が重い。

 ヴァースアックの次の当主はお前だとか言い出した時点で何か変だとは思っていたが、自分が思っていた以上に兄は自分に期待を寄せているようだ。

 全くやめてほしい。こちとら責任のある立場なんぞに就きたくないのだ。例えば吟遊詩人になって美女を探してプラプラするのが性に合っているというのに。


「すみません、お待たせしました!」


 アリナが戻ってきた。その後ろには廊下で遭遇したのかヘンリーの配下であるエジット一味がぞろぞろとついてきている。彼らも事の顛末を主から聞いたのか、「惜しかったですねえ」「でもあと一押しでヘンリー様も陥落されますよ!」「あんなに憔悴したヘンリー様俺初めて見たよ」などと好き勝手に話していた。

 それらを一喝してから、エジットはカイロウに向き直った。


「ヴァースアック御一行殿。この度はご足労いただき、ありがとうございました。主の準備が整いましたら領地にまたお邪魔しますのでどうぞよろしくお願いいたします」

「…それまでの間、ヘンリーが他者に教唆されぬよう気に掛けるのを推奨しよう」

「?勿論です」


 カイロウの含みのある言い方のせいで首を傾げられつつも、エジットらに見送られ、アリナ達は城を出立した。




 任務はひとまず終了した。

 あとは、トンタにキリカの手紙を渡せば、アルンの国に来た目的を全て達成することになる。

 休息のために少し時間を空けるか問いかけられたアリナは、首を振って否定した。

 やるべきことは早めに終わらせたい。ただでさえ精神力を消耗したのだから、簡単に済む事柄はとっとと完了させて解放されたいのだ。

 忌まわしい記憶の残るアルンの貴族街で、アリナ達はトンタ宅を訪れた。


「どうもお久しぶりです。わざわざ来ていただき申し訳ありません」


 出迎えたトンタは、記憶にある姿より幾らか痩せて見えた。

 どうぞ中へ、と案内され、以前にも踏み入れたことのある屋敷に入る。当時はただの町娘だったから、不釣り合いな部屋の豪華さに肝を冷やしたものだ。とはいえ、今もアリナの自意識にそれほど変化はない。己の出自がどうであろうと、アリナが普通の両親に普通に育てられた普通の娘であることに変わりはないのだから。


「…キリカからの手紙を届けに来ました。どうぞ」

「ああ…ありがとうございます。その後、彼女はご健勝ですか?」

「はい」


 アリナがキリカに託された手紙を渡して返事をすれば、トンタは「それは良かった」と疲れたように呟く。五枚ある手紙に素早く目を通し、深い息を吐いた。


「確かに、受け取りました」

「…キリカへの返答文をいただいてもよろしいか」

「なるほど、そうですね、これの返事…少々お時間をください。色々と立て込んでおりまして…」

「立て込んでるって?あんたの兄がオレらを襲ったから上の人に怒られたとか?」


 カイロウの静かな催促に口ごもったトンタにカヨウが軽薄な口調で問うと、「いやそのなんというかまあ…」と黄色い目を泳がせた。図星らしい。


「我らが公爵様は、ヴァースアックに、その…難しい感情を抱かれてまして…」


 トンタの生家ココーン伯爵は、改革派ヘンリーと対立する守旧派に属する。以前の一件で、その派閥の頂点たる公爵の機嫌を損ねてしまったようだ。


「軽々しく手を出した愚兄は大層お叱りを受けたんですね、はい。後始末はどうするつもりだともうカンカンで…」

「んでもオレら謝りに来られてねえよな」


 なあカイロウ兄さん、と同意を求めると、彼は頷いて淡々と語り出す。


「ヴァースアックに手を出したら末代まで目の敵にされるなどと言われているが。我々とてそれほど心は狭くない」

「そうだそうだ、襲っといてだんまりとか礼儀がなってねえぞ!」

「か、返す言葉も…」

「謝罪があれば許容もある」

「そうだそうだ、謝ってねえんだから何されても文句言えねえぞ!」

「うう…」

「故に。其方は我々の帰宅に同行し、領地にて正式な謝罪を要求する」

「そうだそうだ、誠意として慰謝料請求っ…ん?」

「は、はい、それは、もう、仰る通りで…え?」


 茶々を入れていたカヨウと項垂れていたトンタが同じように疑問符を発する。

 帰宅に同行。向こうで謝罪。


「…いや…連れて帰る意味あるか?今ここでふんだくろうぜ?」

「それでは駄目だ」

「なんで…?」


 首を捻るカヨウ。相手の領域テリトリーでどんな拷問にかけられるのかと青ざめるトンタ。

 しかし、傍観していたアリナはある考えに辿り着いていた。

 それは勿論。


『前にアルンから帰ってきた時はろくにお話できなかったし、今トンタさんが何してるか、元気にしてるか知りたいし…』


 手紙の主。トンタに会いたがっていたキリカへの、配慮である。

 今の冷徹なカイロウが何を考えているのかは、アリナには分からない。だが、以前のカイロウならば、優しく穏やかだったカイロウならば、そう意図していてもおかしくない。

 …全く別の思惑で、アルンの貴族を都合の良い駒として留置しようなどと考えている可能性もあるけれども。

 いずれにせよ、トンタを連れ帰ればキリカが喜ぶのは間違いない。


「…そ、それで水に流していただけるのなら、喜んで同行しますとも!ヴァースアックとの和解のためとなれば、出国も容易。い、いつでも出発できます!」

「そうか。ならば出発しよう」


 「早い」と半泣きになるトンタをよそに、カイロウは粛々と支度を整え始める。アリナも展開の早さに多少驚きつつも、まあいいかとカヨウと共に退出の準備を始めた。




 トンタの言う通り、「ヴァースアックとの和解のため」という理由をもって申請すると呆気に取られるほど彼の出国はあっさりと許可が降りた。

 むしろ「さっさと身を捧げてこい」とでも言われたのか、支度を整え再会した後のトンタの顔つきは諦めの色に染まっていた。生贄として崖から身を投げる直前としてもおかしくない様相である。

 以前キリカとレイシンと共にアルンに来た際にも同行していた伯爵家の御者が正門に馬車を引き連れて来るまでの間、「そんな心配しなくても取って食ったりしねえよ。オレは、な?」「お、オレは、ということは…?」「オレ以外の奴らは知らねえ」「そんな…」などとカヨウがトンタを脅している。その隣で、ふとアリナは気配を感じて屋敷を振り返った。

 玄関の扉から、トンタのものより鮮やかな青の髪と、黄色の目が覗いている。


 トンタの兄、ココーン伯爵。かつてキリカを脅迫し操り、奴隷を使ってヴァースアックの使用人シキを襲撃し、アリナの血筋を狙って策謀していた…。そして、アリナの姉、ミサを奴隷としていた男である。


 彼女の動きに気付き、目線を追ったカイロウもまた、彼を発見した。


 二人と視線が合わさり、彼は、あからさまに体をびくつかせ、転がるように奥へと消えていった。

 初めて会った時の優雅さが嘘のような、余裕のない立ち振る舞いであり、よっぽど前回の件で痛い目を見たのだろうか、とアリナは勘繰る。

 これならばヴァースアック領地という孤立無縁な状況の中で企みがバレ醜態を晒した過去を持ちながらも、今なお逃げずに相対しているトンタの方がよほど肝が据わっているのではないだろうか。


 無言で様を見送ったカイロウも「存外分かりやすい人間が上に立っているのだな」と静かに呟く。

 そういえば、ミサと結婚していたカイロウにとっては、何かしら思うところがあるのかもしれない。

 当初の貴族然とした彼にはもう少し違った印象を抱いたものだが、わざわざそれを解説する必要もないだろう。アリナは黙って頷き、出立の時を待った。




 アルンの国への行き道は、アリナはエジット一行らの馬車に乗って移動した。すなわちエジットらと別れた現状、アリナはまた別の移動手段を用意しなければならないということである。

 となると元々カイロウはトンタを連れて帰ることで彼の馬車を使う思惑だったのではないかと疑わざるを得ない。


 ヴァースアック領地でしばらくの間を駐屯、寝食を過ごし多少は気心も知れていたエジット一行と違い、アリナは未だにトンタへの悪感情が払拭し切れていない。

 故にトンタの馬車に二人きりにされるくらいならカヨウと共に乗馬したいと主張し、カヨウも千切れんばかりに首を縦に振って賛成していたが、カイロウはそれを許容しなかった。

 

 そうして、トンタはカイロウと共に乗馬、アリナは一人で馬車を使うことになった。


「な、何故…?」

「決まったことだ。文句言うんじゃねえ」

「いやでも一応私の馬車なのに何故…?」

「これも親睦のうち。是非とも同乗していただきたい」


 淡々としたヴァースアック当主に勧誘されてしまうと断るわけにもいかず、トンタは渋々了承した。


 せめて護衛の者でも同席していればアリナと二人きりにならずに済むからこうはならなかったかもしれないのに、とカヨウがトンタに告げると、彼は諦念を滲ませ「私に護衛なんて付くわけないでしょう。兄じゃあるまいし」などと答える。

 思っていたより雑な扱いをされているらしい。だからといって同情する程優しくはないが。


 悲鳴を上げながら必死に騎手にしがみ付き鞍の上でバランスを追い求めるトンタ。そして彼に縋り付かれつつも不動を保ちスピードを飛ばす兄カイロウ。

 それらをぬるく見守りながら、カヨウは馬車と並走し実家への道を辿った。




 話す相手もなく揺れる車内で何か読み物をする余裕もなく、アリナはぼんやりと時間が経つのを待っていた。

 しかし、唐突に馬車が速度を落とす。何事かと外を見る前に完全に停止してしまった。


「どうしたの、カヨウ。休憩?」

「おう、ちょっと待ってなアリナ。出て来るんじゃねえぞ」


 すぐ近くにいたカヨウが気軽な調子で答えたため、何かの整備でもしているのかと特に不安もなく車内で待つ。

 少しして、カヨウが扉を外から開けた。


「よっ」

「何かしたの?」

「まあな。あいつら、高そうな馬車が走ってたから貴族かと思って身代金目当てに襲ったんだとよ。運が悪かったわな」

「…えっ!?」


 ギョッとして身を乗り出して前方を見る。

 腕組みをして佇むカイロウ、彼の背中に隠れつつ「馬鹿めが」と尊大な態度で罵倒するトンタ、一部始終目撃しただろうに真顔で馬のケアに励む御者、そして捕縛され道端に転がっている複数人の無頼漢。


 い、いつの間に、と呟き、アリナは何てことなさそうな様子のカヨウを見上げた。


「カイロウさんがやったの?」

「いやオレ。兄貴不戦主義だから」

「そ、そう…お疲れ様」

「お?おお!ありがとな!やっぱ労いの言葉っていいよな。感謝の気持ちを忘れちゃいかんよ」


 どうやらカイロウにもトンタにも特に感謝はされなかったらしい。嬉しそうな顔をしてカヨウはうんうんと首を振った。


「カヨウ」

「んお?どったよカイロウ兄さん」

「少し試したいことがある。相手をしろ」

「えっなになに」


 アリナと離れ、カヨウは平原の道の真ん中でカイロウと対峙する。

 兄の手には、常に腰に付属している未使用の帯剣ではなく、賊が持っていた槍があった。


「あの、兄貴?」

「行くぞ」

「えっ」


 一瞬だった。少なくともアリナの目にはそう見えたし、少し離れた場所で見物していたトンタも、同様。

 咄嗟に剣を抜いて応戦していなければ、カヨウの首には刃先が捩じ込まれていただろう、と。


「…っおいおいおい!ふざけんな!危ねえよ!」

「なるほど」

「なるほどじゃなくて!」

「安心した」

「何が!?こちとら今死にかけたんだが!?」

「剣でなければ良いらしい」

「だからなっ…えっ」


 手元の矛に目線を落とし静かに確信するカイロウの姿に、カヨウは怒りを途切れさせた。

 注意深く聞けば、兄の声は微かに揺れて、言葉は噛み締めるように、柄を握る手には確かな力がこもっていた。


「…ヴァ…ヴァースアック…」


 路傍に伏していた男が震え声を出す。それを、カイロウは無表情で見やり、槍を手に一歩踏み出した。

 そこに、カヨウは立ち塞がった。


「やめようぜ」

「何故」

「アリナが見てるから」

「……」


 背後に視線を投げると、赤髪の少女は宝石のような緑の目を見開き、呆気に取られた状態で立ち尽くしている。

 ため息を吐いて、カイロウは武器を地面に放り投げた。


「それも定めか」

「…思春期みてえなこと言いやがって…」


 カイロウから殺気が抜けているのを確認し、カヨウは毒づく。

 そりゃ武器がうまく扱えるようになって他の人間を圧倒できるようになったら調子づくのは理解できるし何ならカヨウにも他の兄弟にもそういう経験はあるけれども、アリナの前でそんな姿は見せないで欲しいものだ。


 固まっていた彼女に気安く声をかければ、次第に緊張が解けて笑顔を見せてくれた。

 やはり自分の判断は間違っていない。年端もいかない少女の前で刃傷沙汰など、全く非常識にも程がある。

 己とアリナの初対面の時の記憶は彼方に押しやりつつ、カヨウは賊を今後の通行人の邪魔にならないようひとまとめにして放置すると、殺気に慣れていないアルンの馬を宥めにかかった。




 いくつかの宿泊を経て(歓楽を重視していた行きとは違い休息がメインの選考だった)、アリナ達はヴァースアック領地に最も近い国、ライラックのニラ街に到着していた。


 もうすぐ家に帰れる。旅行もいいけどやっぱりお家が一番、とカヨウが背伸びをしていると、聞き覚えのある叫びが耳に届いた。


「カヨウ兄さん!カイロウ兄さん!やっと帰ってきてくれた…!」

「おおヒソラ、なんだよお出迎えか?まっオレがいなくて寂しいのは当然…」

「そんっなのどうでもいいんだよ!!」

「あんだとコラ」


 両手を振り上げて踊りかかろうとするも、駆け寄ってくる弟の様子が深刻なのを悟り、カヨウは体勢を戻す。

 何かあったのか、とカイロウが静かな声で尋ねた。


「…あの人達、皆…みんな、おかしくなっちゃったんだ…」


 ヒソラは絞り出すように答え、どうしようもなく、顔を伏せた。

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