プロローグ 酒場の男
以前少しだけ投稿し、削除した作品です。
最近になり、構想が練りあがったので再度投稿します。
あん、最近の噂だぁ?
そうだなぁ、そういや最近この辺で白の服と黒の服を着た二人組の少女が、いろんな人を助けてるって話だ。
つい昨日も俺の馴染みの行商人が魔物に襲われて動けなかったところに、この二人が現れたんだとよ。
そいつの話によると黒色の服を着た少女が魔物を追い払ってくれて、白色の服を着た少女が傷の手当をしてくれたらしい。
そんで彼女たちは報酬はいらないって言ったんだと。
そいつはなんとかお金を渡したらしいが、そんな話、物語に出てくる聖女くらいなものだと思っていたさ。
助けられた人の中には、彼女たちは天から遣わされた聖女だと崇める狂人じみた奴らもいるらしい。
全くもって馬鹿らしい話だよな。
こんな話でよかったか?
そりゃあよかった。
そういやあんた、せっかく酒場に来たのにお酒は飲まねぇのかい?
さっきからジュースばかり飲んでるようだが。
おいおい、そう睨みつけるな。
お詫びついでってもんじゃないが、もう一つの噂聞かねぇか?
あんたにとって損じゃねえ話だ。
王都の商人から聞いた話によると、なんでもこの国の王が少女たちに会いたがっているらしい。
目的だぁ?そんなもんしらねぇよ
ただまぁ、この国の王は民から嫌われているな。
そろそろ行くのか?
あんたの旅路に幸運があることを祈ってるぜ。
この物語は少しラフな設定で描く予定です。
またきりのいいところで区切るため、各話の文字量がバラバラになるのはご容赦願います。
この後は三話ほど毎日投稿します。