説明が足りないのだ、馬鹿ドラゴン
このあたりからタイトルと、タグの展開に向かいます
その夜
『ふむ、小さき者の見分けなど我々には効かぬが、一層幼い気がするな』
だれだー。わたしはもうじゅうごだー。
『そうなのか?失礼した。なに、少し興味を持ってな。話し合いをしないか?』
はなしあい?
おお、いいぞぉー。
はなさないとたいへんなことになるのはミラーさんで思い知ったぞー。
『ふむ。反省を知り対策を練るのは素晴らしいことだ。よろしい。来い』
どこにだー
『我が同士が集まる集会場だ』
酔いが覚めました。気がついたらドラゴンに囲まれていました。
「ふむ」
どうやら、精神会話からの強制転移をかまされたらしい。
まあ慌てるだけ損だ。
堂々としていよう。
「それで?先程お話頂いた方はどなたでしょう?」
『私だ』
ブラックドラゴン
ここにいるドラゴンの鼻息で私という存在は吹き飛ぶ。
だが、なぜか異様に落ち着いていた。
さっきの酒が悪いところに入ったな。
「死ぬなら死ぬで構わない」
みたいになってる。
「はい。お招き頂き光栄です。それでどのようなお話でしょう?」
『ふむ。なぜ同胞を殺して回るのか聞きたくてな』
「生きるためです」
『同胞を殺さずとも生きていけるだろうに』
「息をすることが生きる事ではありません。格上の相手と闘争し、勝ち抜き、その全てを手に入れる事で生きる証を得るのです」
『ふむ。それがたまたま我々だと』
「はい。ドラゴンは間違いなく格上。そしてその素材は人間が得たくて仕方がないものです」
『なかなか良い態度だが、我々は紳士ではあるが、命を脅かしかねない存在には遠慮はせぬ。この場で死ぬこともありえるぞ?』
「その時はその時です。しかし、私が死のうとも、私の技術と私の知識を受け継いだ者が、その仇を打ちましょう」
『どうだ、こやつは面白かろう』
愉快そうにブラックドラゴンが笑う
『面白いで済むのか』
黄金に輝くドラゴンが溜め息混じりに語る
『こやつはドラゴンの仇、今のうちに殺した方が良い』
『いや、人族のままでは惜しい存在だ。同胞として迎えたらどうだ?』
すると
『なんだと!?』
『そんな許可が出せるか!?』
大騒ぎ
「なんですか?同朋って?」
私が分かりません
『まあ、そうだな。伝えていないからな』
ブラックドラゴンが面白そうに言う
『龍の血を受け継いだ人族だ。龍が認めた人族に血を齎すことで、不死に近い治癒力と不老に近い能力を得る』
「へー。そんな人聞いたこと無いです」
『めったに無いからな』
「不死で不老とか、求める人は多いのでは?」
『多いが与えることはない』
「まあ、私もいりませんよ。私は15なのです。まだ育ちます」
『なんだ、龍族の血におののいたか』
ゴールドドラゴンが嘲笑う。
「おののく以前に説明が足りません。どうせデメリットもあるんでしょうが、聞いてませんし」
『ふむ、少し意外だ。ぬしは龍の血を拒否するか?』
「説明が足りないと言っています。今の段階では、不老も不死も入りません。私は人として、格上と生きるか死ぬかの闘争をして、その素材を分捕って生きているんです。不老とか不死とかあったら意味無いじゃないですか」
『ほう、龍族になったら闘う意味を失うということか?』
「はあ?話聞いてください」
『面白そうだから血を与えよう』
「ま!待ちなさいって!わたしは!」
『不死でない。死ににくなるだけだ』
「だとしても」
『本当に要らぬのか?』
……
わたしは
『龍族となることにより、闘争本能は満たされるぞ』
「わたしは」
『小さきものよ、判断は任せよう。だが、我は龍族となったお主と闘いたい気持ちがある』
そこには竜の心臓。見たことがないほど巨大
『全てを食らいつくせばお主は龍族だ』
この段階のブラックドラゴンの説明は端折りすぎて滅茶苦茶です。
人とドラゴンの知識の違いを考慮していないからです。
今後メイルからは「馬鹿ドラゴン、馬鹿ドラゴン」となじられ続けます




