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第七十七話 北の山を後にして

 前回のあらすじ。


 痛いぜ痛いぜ、痛くて死ぬぜ! ……実際は気絶だったけれどな。


 目が覚めたら、辺りは真っ暗でした。


 木がドーム状に広がって丸い天井みたいに見えたのは、焚き火とランタンの灯りが重なっていたからなんじゃないかな? なんて事を、働かない頭でボンヤリと考えたりした。


「気がつきましたか、ウロさん?」


 わたしに声をかけて来たのは、やけに青い顔をしたニードルスだった。


「……ニードルスくん?」


「心配しましたよ。急に倒れて、痙攣しながら白眼を剥くんですから!」


 ぐはっ。

 わたしってば、そんな事になってたのですか!?


「……と言うのは冗談ですが。急に倒れたのは本当ですよ!」


 おおふ。

 このエルフ、いつか……。


「そ、そんな事より、ここは?」


「ハーピィたちの村近くの沢です。

 村は、寝るにはちょっと気味が悪いですし、ウロさんたちの血を洗う必要もありましたからね」


 そう言いながら、ニードルスはわたしに水袋を手渡してくれた。

 聞けば、わたしが気を失ってから3時間が過ぎているとの事だった。

 結構、寝てた事に驚きつつ、水を少しだけ口に含んだ。


「……ありがとう。

 そうだ、フリッカは? フリッカは無事!?」


「少し静かにしてください。皆、疲れて寝ていますから!」


 慌てるわたしを、ニードルスはやんわりと牽制する。

 そして、わたしが眠っている間の話をしてくれた。


 まずはフリッカの事。


 わたしが気を失ったのと同時に、フリッカの怪我は急激に治り始めた。

 やがて、フリッカの怪我が嘘みたいに綺麗に治ると、その身体は霧の様に消えてしまったのだと、ニードルスは少しだけ興奮気味に話した。


「何か、特別な魔法でしょうか? もしくは、ウロさんが気絶すると周囲の人々の怪我が治るのでしょうか??」


 興味と好奇心の混じった瞳でわたしを見詰めながら話すニードルスに、わたしは、背筋が冷たくなるのを感じた。


 ……ぬう。

 これは、真実を話しておかないと、遠くない将来に不幸な結果になりそうな気がする。主にわたしが!


 わたしは、フリッカとわたしの間にあった事を語った。それ即ち、召喚士の神聖な儀式! なんつって。


 ニードルスは、腕組みしてわたしの話を聞いていた。

 顔が青白いのは、ちゃんと休んでないからMPが足りないせいだろうに。

 知識欲が勝って、それ所じゃあないのだと思う。


「……なるほど。

 フリッカはウロさんの『召喚獣』になったのですか。

 急に姿が消えたのは、話から察するに岩屋に戻ったと考えて良さそうですね。

 ふむ、リュッカの言う通りだったんですね」


 そう言ってうなずくニードルス。

 リュッカが言った通りって??

 てゆーか、リュッカどこ行ったの??


「ねえ、ニードルスくん。

 リュッカが言ったって何?

 それに、リュッカはどこ行ったの??」


「ちょ、ちょっとウロさん。落ち着いて!!」


 わたしが身を乗り出すと、とたんにキョドるニードルス。……ええい、めんどくさい!


「リュ、リュッカはもういません。ウロさんが寝てる間に行ってしまいましたよ」


「どゆこと??」


 ニードルスの話しによると、リュッカは、わたしが気を失ってから1時間後くらいに麻痺から回復したらしい。


 リュッカは始め、フリッカの姿を探していたのだけれど、わたしを見た事により何かを理解した様子だったと言う。


 疑問に思ったニードルスにリュッカは、


「あの子、彼女と魂で繋がったのよ。今頃はきっと、岩屋に戻っていると思うわ!」


 そう言って、悲しそうな笑顔を浮かべていたのだとか。


 リュッカは、最後にフリッカに謝りたかったのだと語ったらしい。

 でも、自分のした事に後悔は無いとも言っていたとニードルスは話してくれた。


「……後悔は無いんだ」


「そう言ってました。

 リュッカは、ドミニクのためにした全ての事に後悔は無いと。

 ですが、仲間の死に深く関わった事や、妹を手にかけようとした事は悪かったと言ってました」


 ……悪かった。でも、後悔はしていない。

 仲間や実の妹を犠牲にしてでも、ドミニクとの愛を優先したって事なのだろうけれど。

 そこまで愛を貫けるって、スゴい事だとは思うのだけれど。

 絶対に賛同出来ないし、したくない! などと。


「それで、リュッカはどこへ行ったの?

 それに、ドミニクはどうなったの?」


「リュッカは、ドミニクの所へ行くと言ってました。言ってはいましたが……」


 リュッカが最後にドミニクに会ったのは、今から1週間ほど前の事らしい。

 病気を抑える魔力が涸渇したドミニクは、その進行を食い止めるため、時を止める石棺の中に入ったと言う。

 石棺の場所はリュッカも知らされていないらしく、別れ際に小さな水晶の珠を渡された。


 “その水晶が赤く光ったら、アウルベアに埋めてくれ。

 それで、私の意識がアウルベアに移る事が出来るから!”


 そう言われたリュッカは、転移魔法で消えるドミニクを見送って、ドミニクの指示通り、アウルベアに水晶を埋め込んだのだと言う。


「本来なら、数日以内に新しい魔石が届いてドミニクは戻って来れる予定だったのでしょう。

 まあ、結果はこの有り様ですが……」


 ニードルスが、小さくため息を吐いてから続ける。


「リュッカは、ドミニクは北に研究所を持ってると聞いていたそうで、そこへ向かった様です。

 ドミニクの意識が、ちゃんと本来の身体に戻れたかどうかは解りません。

 意識や記憶を保存する術は、古来から存在する物ではありますが。

 私には、あの程度の魔術師にこんな高等魔術が扱えるとは思えませんけどね!」


 そう言って、ニードルスは含み笑いをもらした。


 〝あの程度〟が、どの程度かは解らないけれど。

 リュッカがダメ男好きなのは解ったりして。


 最後に、エセルですよ!


「エセルさんは?

 無事だったの!?」


「大丈夫ですよ。

 元気に戻って来ました。……ですが、しばらくは動けないそうです」


 ……んん?

 どゆ事??


 ミュータント・アウルベアと対峙したエセルは、ステータス的にはヘンニーやダムドとあまり変わりなかったと思う。

 でも、脱出間際に見たエセルはミュータント・アウルベアの腕を斬り落としていた。


「エセルさんは、“身体強化”を使えるんだそうです。

 しかも、全身強化を!!」


 な、なんだってー!?

 ……て、それってスゴいの??


 わたしの疑問に、ニードルスが天を仰いだ。


 どうやら、身体強化はかなりスゴいスキルらしい。

 魔力によって、その名の通り身体を強化。一時的に、筋力などを倍にする事が出来るのだとか。


 ……むう。

 そう言われても、マンガとかゲームでは割りと良く聞くスキルだし。……イマージュ・オンラインには無かったけれど。


「私も、ちゃんと見た訳ではありませんから詳しく説明は出来ませんけど。

 少なくとも、あのミュータント・アウルベアを倒して、崩れた建物から脱出したのは事実ですし……」


「ちょっと待って!

 崩れたって、あの研究所みたいな所の事!?」


「それ以外に、一体何があるって言うんですか?」


 そう言って、眉をひそめるニードルス。


 わたしたちが脱出してしばらくした頃、一瞬の地響きの後に建物が崩れ落ちたらしい。

 みんながエセルを心配する中、アルバートだけは平気な顔をしていたとか。

 その数分後、再び地響きが聞こえ、それは徐々に近くなって行き、瓦礫の下からエセルが飛び出して来たのだと、ニードルスは話してくれた。


 ぬう。

 どうやら、エセルはミュータント・アウルベアを倒した後、地面を掘って脱出したみたいだよ。


 何それ!?

 身体強化、スゴいんじゃね!? それに……。


「ねえ、ニードルスくん。

 身体強化って、魔力で行うのよね?

 なら、わたしたちでも出来るんじゃないかな?」


「……た、確かに。

 魔力の扱いなら、私たちの方が長けていますし……」


「そんなに簡単なもんじゃないぞ、身体強化ってヤツは」


「ヘンニーさん!?」


 わたしたちの話を聞いていたらしいヘンニーが、わたしとニードルスの近くにドスンと腰を降ろした。


「簡単じゃないって、どう言う事ですか?」


「単純に、身体が強化に耐えられないんだよ!」


 わたしの問いに、ヘンニーは水袋を煽りながら言う。中身は、ワインみたいだけれど。

 それから、ヘンニーは身体強化について話してくれた。


 身体強化は、魔力によって身体を強化する技であるのは間違い無い。

 ただし、強化にはまず、それに耐えられるだけの基礎体力が必要になるらしい。

 でないと、筋肉が切れてしまったり骨が砕けてしまう事になる。


 しかも、魔力消費も半端ではなく、ヘタをすれば強化した瞬間に魔力が無くなって気絶してしまったり、場合によっては死ぬ事もあるのだとか。


 魔力のコントロールは重要だけれど、それだけでは、とても身体強化は会得出来ない! との事だった。


「俺やダムドの奴も、部分的な強化は出来るが。

 全身となると、難易度は比べ物になりゃしない。

 だが、成功すればオーガの筋力に魔獣の体力、さっき見たフリッカの姉ちゃんより素早い機動力が手に入るぜ!」


 膝をパンパン叩きながら、熱く語るヘンニー。

 なるほど、それならば地面を掘って脱出も出来るかも!?


「……ただし、その代償はアレだぜ」


 そう言って、自分の後ろを指し示したヘンニー。

 その先には、眠っているアルバートとジーナ。その2人に挟まれる形で寝息を立てているエセルの姿があった。


「……良く寝てる」


「ああ、そうだ。強力な眠り薬でな。

 でないと、頭のてっぺんから爪先まで極度の筋肉痛で、ヘタすりゃ死んじまいかねないからな!」


 ヘンニーの言葉に、わたしは目を見張った。

 隣では、ニードルスもうなずいている。


「少しはポーションで回復しましたが、気休め程度でしかありませんでした」


 ニードルスの言葉に、わたしはエセルのステータスを確認する。




 名前 エセル(状態異常:衰弱……残り61時間)


 種族 人間 男

 職業 近衛騎士 Lv13


 器用 10/20

 敏捷 18/36

 知力 14/28

 筋力 23/46

 HP 41/41/82

 MP 17/17/33



 うおう、衰弱状態!!

 エセルには悪いのだけれど、ちょっぴり懐かしくなっちゃったよ。


 衰弱状態は、ゲームだった頃にもあったステータス異常。

 プレイヤーキャラが死亡から復活した時に付くペナルティで、リアルに1時間の間、HPやMPを含むジョブレベルを除いた全てのステータスが半分になってしまう。


 これを回避するには、死亡した時に「セーフルームに戻って復活」を選ばなくてはならない。

 そうすれば、衰弱のペナルティは受けずに済むのだけれど、どこにいようと必ずセーフルームに戻されてしまうため、パーティ中だったりすると、メンバーに迷惑をかける場合もあったりする不具合です。


 復活の魔法や蘇生アイテムで生き返った場合は、その場で生き返れるけれど必ず衰弱状態になってしまう。


 衰弱状態を緩和出来るアイテムも、あるにはあるのだけれど。

 課金アイテムだし~。

 1個で10分しか短縮出来ないしで不評だった。


 大抵の場合、誰かが衰弱状態になったら、おトイレ行ったり飲み物取りに行ったり。

 人によっては、コンビニに行くなんてのもあった懐かしい思い出ですよ。


 それにしても、61時間って長くね?


 ゲームでも1時間なのに、およそ3日は動けないなんて。

 この旅の間は、もう動けないじゃん! などと。

 まあ、それぐらい全身の強化が大変って事なのですな。

 お陰で、わたしたちは逃げる事が出来た訳だし。


 エセルに感謝を込めて、そっと手を合わせたりしたけれどナイショです。


 あと、ダムドだけれど。

 わ、忘れてた訳じゃあないですよ!? ああ、心配。超心配!!


「ヘンニーさん、ダムドさんは大丈夫だったの?

 胸を怪我してたみたいだけれど」


「ああ、大丈夫だ。

 エルフの兄ちゃんの薬もあったし、素よりそんなにやわじゃないからな。

 今は、木の上で見張りに立ってるぜ?」


 そう言って、ダムドは真上を指差した。


 うそっ、真上!?

 などと思って見上げちゃったりしたけれど、もちろん、そんな事はなくって。

 どっか、あの辺かその辺だと理解しましたよ。


「さあ、お前らもそろそろ寝てくれ。

 明日は早いぞ? 明日中には下山したいからな!?」


「明日中ですか!?」


 驚くわたしに、ヘンニーはフムとうなずいて見せた。


「俺はエセルの旦那から、10日しか時間が無いと聞いているが?

 俺たちは、日雇いだからな。日数がかさめば、その分報酬も増えるから構いやしないんだが?」


 ヘンニーのこの言葉に、わたしとニードルスは「あっ!」と言う顔になった。


 そう言えば、わたしたちの時間って10日間だったっけ!


 今日でもう、5日が経つ訳で。

 麓から王都まで、馬車で2日かかっちゃうのだから、最悪でも、あと2日以内に下山しなくちゃならない。

 スムーズに移動出来なかった時の事も考えて、1日以上の余裕は欲しいかも知れない!!

 てゆーか、帰ったらお風呂入ったりしてゆっくり休みたい!! ……とか思うのは贅沢ですか?


 と言う訳で、わたしとニードルスは慌ててそれぞれの毛布に潜り込む事になったのでした。ぐぅ。


 翌朝。いやむしろ、まだ夜明け前。


 わたしたちは、ハーピィたちの岩屋を目指して出発しました。


 薄暗い山道をランタンの灯り頼りに、わたしたちは登って行く。


 動けないエセルを、ヘンニーが背負う形になるため、2人を中心に隊列を組んだ。


 先頭はダムド。

 次にヘンニーとエセル、ジーナ、ニードルスが続き、最後尾をわたしとアルバートが持つ。

 少し不安なので、レプスくんを喚んで警戒して貰いつつね。


 生き残りのアウルベアがいるかも知れない以上、油断出来ない行軍だけれど。

 運良くわたしたちは、特に何かと遭遇する事も無く、3時間強で岩屋までたどり着く事が出来た。


「良く戻った。

 さあ、長がお待ちだ!」


 入口を守るハーピィに促され、わたしたちは岩屋の奥へと進んで行く。

 いくつもの風の壁を通り抜けると、暖かくて明るいドーム状の広間が見えて来た。


 更に奥では、長であるエヴィンドがすでに待って迎えてくれた。


「良く戻りました。皆さん、ご無事で何よりです」


 透き通る様な、上品な声のエヴィンド。

 その顔立ちが、見れば見る程、リュッカはエヴィンドにそっくりだったのだと思わされる。


 わたしは、エヴィンドに体験した全てを話して聞かせた。

 リュッカの事も、フリッカの事も。


 エヴィンドは黙って聞いていたけれど、わたしの話が終わると同時に小さくため息を吐いた。


「……そうですか。

 あの娘は、ヒトの元へ行ったのですか。

 血は争えませんね」


 な、何ですと!?


 エヴィンドのまさかの台詞に、わたしは思わず目を丸くする。


 絶句するわたしに気がついたのか、エヴィンドは小さく笑って話してくれた。


「もう、何十年も前の事になるけど……」


 まだ娘だった頃のエヴィンドは、獣に襲われている人間の男性を助け、恋に落ちたらしい。

 山を降りて一緒に暮らそうと言う男性だったけれど、次の長を継ぐ事が決まっていたエヴィンドはこれを断り、男性とはそれっきりになってしまった。


 岩屋で、ハーピィとヒトが共に暮らす事は許されない。

 男性は山を去り、エヴィンドは長を継いで現在に至る。……との事だった。


「長を継ぐなど、建前に過ぎません。

 私には、山を降りてヒトの街へ行くのが怖かったのです」


 そう締めくくったエヴィンドは、悲しそうな笑みを浮かべていたのが印象的だった。むう。


「リュッカは残念ですが、仕方ありません。

 仲間を傷つけた者は、掟に従いこの地を去らねばなりません。

 その事は、リュッカも承知だったハズです。

 何処かの地で、そのヒト族の男性と暮らす事でしょう」


 そう言ったエヴィンドの顔は、厳しい長のそれに戻っていた。


 ぬう、フリッカの事を聞くのが怖い。


「あ、あの、フリッカは……?」


「フリッカは今、眠っていますよ。

 いつの間にか戻っていたフリッカに、貴女の存在を感じました。

 あの娘は、貴女の魂と深く結ばれたのですね?」


 優しく頬を崩しながら、エヴィンドが尋ねて来た。


 わたしは、フリッカとわたしの間に起こった事を隠さずに話して聞かせた。

 わたしが“召喚士”である事も含めて。


「解りました。

 皆様、今回の件を改めてお礼申し上げます。

 我が娘たちを救ってくれた事、風の精霊王にかけて心から感謝します。

 そして、召喚士ウロ。

 我が娘、フリッカをよろしくお願いしますね?」


「は、はい。

 こちらこそ、フツツカモノですがよろしくお願いします!!」


 急にかしこまったエヴィンドに、わたしたちは戸惑ったりして。

 わたしに至っては、変な事を口走っちゃいましたよ。


 その後、眠ったままのフリッカの顔を見に行ったわたしは、フリッカの職業が『ハーピィ・プリンセス』になっててビビッたりして。


 一方、約束だった『妖鳥の風切り羽根』を頂いたジーナ。

 その手には、何故か10枚の羽根が……。何したのジーナ!?


 時間の無いわたしたちは、報告と報酬の受け取りを終え、足早に岩屋を後にした。

 その際、ジーナとニードルス。ヘンニーやダムドまで、上着のポケットが膨らんでるのを見たけれど気のせいって事で。


 その日の夜。


 わたしたちは、何とか麓の集落までたどり着く事が出来た。

 足、ガックガクだったけれど。降り道は危険と知る!


 その日は、前に使わせてもらった馬小屋に一泊。

 2日後には無事、王都へと帰り着く事が出来たのでありました。だいぶ酔ったけれど。馬車に。


 街の外で、ヘンニーとダムドとはお別れです。


「ありがとうございました。

 ヘンニーさん、ダムドさん!」


「俺たちは、街の中には入りにくいからな」


「用があるときゃ、外の安宿か娼館を探しな。

 いつでも待ってるぜ!?」


 ジーナの計らいで、金貨30枚を手にしたヘンニーとダムドは、わたしたちが街門の中へと見えなくなるまで手を振ってくれていた。


 別れ際、2人はわたしのお尻を叩いて、


「良い女になりな。あばよ!」


 とか言ってた。

 そこは〝良い魔術師〟でしょ!? などと。でも、ありがたや。


 こうして、わたしたちの最初の班行動は終了したのでありました。

 スゴく大変だったけれど、楽しかったのだと余韻を残す事に大決定! ……だったのですが。


「戻ったわね。

 それじゃあ各位、明日までにレポート提出。

 遅れる場合は、遅れた分だけ欠席扱いになるからそのつもりで!」


 レティ先生からの死の宣告により、わたしたちは、旅の荷を解く間も無く徹夜でレポート作成に追われる事になるのでありました。

 まさかのラスボスは、ここにいたと思いましたさ!

名前 ウロ(状態異常 乗り物酔い:強)


種族 人間 女

職業 召喚士 Lv9 → Lv10



器用 22 → 24

敏捷 29 → 31

知力 48 → 51

筋力 26 → 29

HP 36/36 → 31/40

MP 52/52 → 29/58


スキル


ヴァルキリーの祝福


知識の探求

召喚士の瞳 Lv2

共通語


錬金術 Lv30

博学 Lv2

採取(解体) Lv1


魔法


召喚魔法


《ビーストテイマー》


コール ワイルドバニー


コール ハーピィ ← New!


《パペットマスター》


コール ストーンゴーレム(サイズS)


《アーセナル》


コール カールスナウト



魔界魔法 Lv1


魔法の矢




生活魔法


灯り

種火

清水

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