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日常無変化日記  作者: 夢有
8/13

10月 体育祭

ついに体育祭の日になってしまった。

私が出場するのは、50m走、ムカデレース、クラス対抗綱引きだ。まぁ…これはこれで、楽しそう…でもないか。

「サーリン…私の部活対抗リレーみててよね!一年生で唯一出場なんだから!」

「わかったわかった、それよりいいの?向こうで集まってるよ?」

「わ、忘れてたあああぁぁぁぁ…!!」

さすが…凄く速い。そして声もでかい。遠くからごめんなさいごめんなさいと謝っている声がここまで聞こえて来る。部長らしき先輩困ってるし…相当可愛がられてるみたいだ。

あれでも一応陸上部で、小柄だからかもしれないが、速い。


プログラムも順調に進み、部活対抗リレーでは、文夏は1番走者だった。あの子、クラウチングスタート苦手なのに…スタートの銃声を合図に、皆走りだし、もちろん文夏はつまずき、でだし遅れていたが、さすがはエースで、バトンを渡す時には40m程差をつけて、渡していた。

「お疲れ様〜」

「ありがとー!さすがに疲れたわ〜」

と、余裕そうな顔を見せている。

もちろん陸上部の優勝だった。

「あー疲れた疲れたー」

「お疲れ様お疲れ様!何回言うんだよ(笑)」

「疲れたんだもん!仕方ないよ!!」

同じことばかり口からこぼれてる。

「やっぱりさっき走ってたのお前か!はぇーな!」

声のする方をみたら佐々木と玉井だった。

「あー!…あれ?成田は?」

「俺らは無視かよ!」

2人ともめっちゃ笑っていますけど、私と佐々木は取り残されてますよー気づいてー

「ところでさ、本当に廉はどこ行ったの?」

「あいつ?今200m走出てる。」

まじか、あいつ走ったら目見開くから怖いのに…

その時、急に腕が抜けそうになぐらい強く誰かに引っ張られた。

「え?ちょっ、誰…」

「あ、人攫(ひとさら)い」

と、翔太がこちらをみながら笑っている。2人も気づいてびっくりしながら笑っている。3人ともひどい気がする。

そして、急に止まられてやっと誰に引っ張られていたか気がついた。

「た…高井…?ど、どうしたの?話があるなら、別に引っ張らなくても…」

「好きだ!付き合ってくれ!!」

…こいつはテストの賭けにでも負けて罰ゲームをしていると思ってた。

「なんの罰ゲームだったの?」

私が笑いながら聞いたら、

「ば、罰ゲームなんかじゃない!本気だよ!」

驚いた。初めて本当の告白をされたからきっとすごい顔してたと思う。しかし、

「ご、ごめん…付き合えない…まだお互いの事知らないし…もう少し仲良くなったら…ね?」

と、返し

「お、おぅ…そうだよな…すまん…そして、このことは誰にも言わないで欲しい…せ、せめて!メアドだけでも交換しようぜ!」

「全然いいよ!メアドだけじゃなくて、ケー番もいいよ!」

メアドとケーをメモって渡し、2人ともその場から立ち去った。


「ねぇねぇ〜拉致られてたけど、なんの用事だったの〜?拉致られてる時の顔すごい顔してたよ」

「そんなに、笑いながら聞かれて答えるアホがどこにいるんだよ…」

「だって、もう目で助けてって顔してるんだもーん!」

「知らないよ…廉の走ってる姿は見れたの?」

「そうそう!見れなかったの!しかも私だけ!笑ってたら終わっててー誰も教えてくれないなんてひどーい。」

「人の顔笑う人の方がひどーい」

「…ごめんなさい」

「まぁ、また見れる機会あるって」

「もう走ることなんてないよ…」

そんな廉は、向こうの方で眠そうに話してる。今にも寝そうなんですけど…


無事体育祭も終わり学年順位は残念ながら2位だったが、それなりに楽しい思い出になった…のかな?

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