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魔物使いはめんどくさがりながらも相棒と異世界で生きていく  作者: 千歳
2章~仲間集め編とも言う~
20/42

兆し1

上位種という記述を変異種に変更します

上位種 ゴブリンの上位種はオーガ、サイクロプスなどの鬼種でより強力な種族

変異種 ゴブリンから変化したもの。ゴブリンナイトなどゴブリン⚪⚪と書かれたもの


他の話については暇を見つけて修正します

「これなんかどうですにゃ?それかこれですにゃ」

 

 ミーアが慎二の前に依頼書を差し出す。

 昔は依頼を貼り出していたそうだが、今はそうではない。

 命の危険がある仕事なので事前情報をギルドから説明を受けるのは重要だ。

 さすがの慎二もそこを面倒とは思わない。

 同じように冒険者達も考えるので掲示板に貼り出すというやり方は昔に廃れたというわけだ。

 ちなみに昔のなごりである掲示板には常時依頼の札だけが下げられている。

 最近は慎二のおかげで冒険者ギルドから仕事が降りてくるようになったが、それはテイマーギルドにというより慎二への依頼だ。

 そしてそれを取ってくるのがギルドマスターの仕事。

 取ってきた依頼をギルド員に斡旋し、その手数料などでギルドは運営されている。

 冒険者ギルドと傘下ギルドは手数料を取れる。

 冒険者はしっかりと情報を受け取れる。

 上の都合で二重に手数料を引かれることは癪だが、それを差し引いても悪くない制度だろう。

 悔しいが、ヤドルは慎二とフェンにあった仕事を持ってくる。

 今のところはミニオークの件以外無理を吹っ掛けられたこともない。

 人を見る目だけは認めなければならない。

 

 そんなことを考え、慎二は依頼書に目を落とす。

 一方はラパームの北の村周辺の鎌鼬鳥の駆逐。

 鎌鼬鳥はそのまんまで[風刃]に似た攻撃を用いる鳶の魔物だ。鎌鼬自体はさして威力はないが、それを牽制とした集団突撃が厄介な相手。

 当然対空攻撃に乏しい慎二とフェンでは強さはともかくとして極めて討伐効率が悪い。ノクシーやディバリー・ティバリーと近しいことを知っていて取ってきたのだろうが却下だ。今はノクシーと一緒に仕事をしたくない。アリサの花壇の件で見捨てたことを未だに根に持っているからだ。鎌鼬鳥の駆逐より面倒に違いない。

 もう一方は慎二たちがこの世界で最初に訪れた村、カーム村でのゴブリンの駆逐。

 正直依頼だけを見れば白金クラスである慎二に回ってくる仕事ではない。鉄や銅の仕事だ。

 それはミーアも当然わかっているだろう。それでもあえて勧めてきたということには理由があるはずだ。

 

「やっぱりゴブリンのほうに疑問があるにゃ?それはわかりますにゃ。さすがになんの理由もなく白金クラスにゴブリン討伐なんて出さないにゃ。最近のカーム村、更には小鬼の森の動きがどうもおかしいとマスターは見てるにゃ。これも見て欲しいですにゃ」

 

「ゴブリンの発見報告が多いですね。それも真っ昼間もですか」

 

「そうですにゃ。しかも周辺の畑ではなく村そのものに向かってきてるようなのですにゃ。これは少しおかしいと私も思いますにゃ」

 

「確かにそうですね」

 

 ゴブリンは雑食も雑食。なんでも食べる。

 はっきりと言えば人とてゴブリンにとっては食べ物に見えているだろう。

 だが、いきなり村を襲おうとするのはおかしい。

 普通ゴブリンが増えて森などから出てきたとしてもまずは畑などから襲う。

 カーム村などの辺境の村では田畑まで万全と言える警備はされていないのだからそっちを狙ったほうが楽だからだ。

 更に増えると町村民に手を出し始める。が、普通はそうなる前に冒険者なり領兵なりに間引かれるので人の命まで被害が出ることはそんなにない。

 今回は一段飛ばしで人を襲おうとしたということだ。

 

「もしかして変異種が現れたと考えているんですか?」

 

 それに対するミーアの反応は首を横に振る。つまりNOだ。

 

「それならむしろ安全で確率も高い夜に田畑を荒らしにくると思いますにゃ」

 

「…いまいち話が見えないんですけど結局ヤドルさんとミーアさんはどう考えているんですか?」

 

「より強力な種族。オーガやサイクロプスなんかがいるんじゃにゃいか、マスターはそう考えてますにゃ。そいつらはゴブリンと同じ鬼種でゴブリンと上下関係を結ぶこともありますにゃ。変異種と違うのはそいつらはゴブリンと頭の出来が変わらないってことにゃ。更にそいつらは肉食にゃ。これなら人里を襲おうとしたのも納得がいくにゃ。だからシンジさんにはゴブリンの間引きと森の調査に入ってほしいんですにゃ」

 

「なるほど」

 

 調査に入って欲しいということはまだ存在自体は未確認。

 だからとりあえずは表に出てきてるゴブリンを間引いて対処しようということだろう。

 

「でもそれなら最初から調査で依頼を出せばいいんじゃ…」

 

「確かにそうにゃ。上もこれくらい考えたと思うんにゃけど、いろいろと横槍(めんどう)があって、それは出せなくなったからマスターはうちで独自でやろうと考えてるにゃ。もちろん、報酬はうちで上乗せして出しますにゃ」

 

 慎二にも横槍については思い当たることはある。ギルドの上層部のごたごたは知ったことではないが、街中では他のギルド、特に戦士ギルドからはかなりガンをつけられる。

 冒険者ギルド傘下最大手だっただけに仕事と名声を奪われたと思っているのだろう。

 ちゃんちゃらおかしい話だ。

 慎二から言わせれば奪われるほど弱い自分と主力を総出でワイバーン討伐に送り出したお偉いさんを恨めという話だ。

 

「わかりました。こちらを受けましょう。調査はどれくらいすればいいですか?」

 

「ありがたいですにゃ。では具体的な話をしますにゃ。調査期間は最長で3日。道中はゴブリンなどを間引きながらお願いしますにゃ。目標は上位種の発見。出来れば討伐して証拠を持ってきて欲しいにゃけど…無理は禁物ですにゃ」

 

「了解。明日には出発しますよ」

次回更新は14日0時です。

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