表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
師匠と弟子の旅路録  作者: 蒼理アオ
肆.かつて
57/101

拾弐


 *


 ここはどこだろう。


 暗闇の中、何をしてもその先は見えない。


 不意に脇からわずかに光が差す。


 月明かりのような、ひどく朧げで儚い光だった。それが目の前の闇の中になにかの影をぼんやりと浮かび上がらせる。


 小さな体躯のそれが二つ。すぐ足元に横たわっている。


 そして、ぴくりとも動かないそれらのまわりに広がる、赤い波。


 無音の世界でドクン、ドクンと鼓動が頭や耳に響く。息が苦しい。呼吸が荒い。


 ゆっくりと持ち上げた両手にはべっとりと、波と同じ、赤い、赤い―――。




「―――……っ、」





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よければポチッとお願いします cont_access.php?citi_cont_id=272298587&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ