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新たな旅立ち
鹿児島に戻った広瀬は伊勢での榊原の墓前で起きた事で
深く思い悩んでいた。
理想社会を目指した同士に裏切られ、
尊敬していた福祉の先輩に裏切られ、
そして親友の広瀬にまで裏切られた。
友人の杉本の話から自殺の直前には付き合っていた彼女との
結婚の夢がやぶれてしまっていたという榊原の事を考えると
仕事も手につかなかった。
妻のちさ子も何かあったんだなと気づいて心配をしてはいたが
何も聞かなかった。
広瀬はさんざん思い悩んだ末にちさ子にすべてを打ち明け
「墓前でお経を唱えても受け入なかった榊原は成仏していない」
「榊原の自殺の原因は俺だけじゃないと思う、でもあいつの魂を
救ってやれるのは俺しかいない。」
「榊原の墓前に6-2の的中舟券を供えて供養してやりたい」
といった。
ちさ子は
「いいわよ競艇場に行ってきなさいよ、
あなたが悩んでいた事は知ってたし、今までお店のために
頑張ってきたんだものちょどいい休暇になるわ」
「お店や子供のことは心配しなくていいわよ」
広瀬は家族に見送られ
「62の舟券」
をもとめて鹿児島空港から飛び立って行った。
終わり。




