悪役
レイラたちの取ってきた証拠は全部で15。手紙や壺などもある。
「うっわ、見事に全部に紋章入れてんじゃん。」
メイリアが証拠を見て顔を歪める。確かにこれは・・・
「壺にも魔力が練り込まれてますね。」
証拠の中で手紙以外には全て魔力が練り込まれておりそれを【賢者】2人で調べてる。
「手紙は特に変なところない・・・ん?なんだ?これ。」
「どうしたんだ?ユウ。なにかあったか?」
「ほら、光の当て方で薄らとなんか文字が・・・」
ん?もしかしてこれ・・・
「《ファイア》」
指先にマッチ程度の火をつける。
その炎を紙に近づける。
「これ炙り出し文字だ。本来は果汁などで作るんだけどこれ匂いないところを見るに特殊な液体使ってんな・・・しかも炙ってる間だけ文字が見える。」
考えてやがるな。
こんな面倒なことしなくてもいいのに。
まぁそれでも見つかったけどさ。
手紙の内容は簡単だった。
要約すると『協力したら金と権力をやる』だった。多分紙の劣化具合からもこれが1番古い手紙だ。
そして1番新しいのには計画が詳細に書いてあった。
そして次の行き先も決まった。猶予は一月だ。
「証拠は揃った。あとは相手の目的を調べることだな。」
「でもこの証拠どうやって保管しよう。バレる可能性高いし・・・」
「次モンスターけしかける時に火でもつけて屋敷燃やす。」
「それだけ聞いたらユウすごい悪役だよ。」
それはそう。俺が1番思ってる。
また拷問しなきゃなのかなぁ。
でも《天領の民》潰すなら悪役にでもなってやる。モニカとソフィーさんを利用しようとしやがった胸糞悪い連中だし。




